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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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才能

家に帰ると妹はお菓子を食べていた


「お兄 お帰り」


妹はがりがり何かを食べている


「ただいま」


真剣な表情で妹は俺を見る事無く食べていたので俺は静かに厨房に向かい飴を溶かす事にした


そーっと


「お兄?」


「何だ?」


「何持ってるの?」


「これだ」


俺はお菓子だと言わずにでかい飴を見せた


こっちを見ていない筈なのに何かを感じ取ったのか?

甘い匂いか?


俺はでかい飴の匂い嗅いだが至近距離でやっと僅かに感じられるのに


「なんか甘い匂いがしたから」


やはり匂いか

あの距離から嗅ぎ分けるとは


加護の恩恵も無いのに

天才だ


妹からは誰も逃れられない

正に天賦の才だ


妹は近寄って来てでかい飴を見詰めている


俺は妹が飴を持っている事に気付いて素直に話す事にした


「これは誰が作ったの?」


「おちびから貰ったんだ」


ランが飴を作ってくれて助かったぜ

でもランが作った飴は中に苺が入っていた


俺のと全然違う

苺に薄く透明な飴が付いていて苺が光っている


これなら噛んでも美味しいだろうな


妹がでかい飴を舐めそうな勢いだったので忠告した


「これは俺が散々舐めた奴だからな」


俺が苺の飴が美味しく見えるように妹もでかい飴が美味しく見えるのかもな


妹に知られてしまった以上溶かす必要は無くなった


俺もゆっくり舐めるとしよう


席に座って妹と一緒に飴を舐める


がりがり がりがり


妹の飴は直ぐ無くなってしまった


そして俺の飴をじーっと眺めている


気まずい

俺もがりがり噛じれれば良かったのだがな


妹はそれからずーっとでかい飴を眺めていた




次の日


相変わらずでかい飴を眺めている

居間に飾って置いて良かった


部屋に持って行ったら妹を見ながら寝る羽目になっていただろう


親方と母さんもでかい飴を見て笑っていた


「俺の顔ぐらいあるぞ!」


「これを食べるのは大変ですね」


食卓に咲いたでかい飴を囲み食事をする


何時もより会話が多い

このでかい飴には人と人を繋げる魔力がある


食べてしまうのが惜しいくらいだ

だがこのでかい飴は食べられる運命にある


俺は箱に刺さったでかい飴を取り静かに舐め始めた


皆して俺を見ている

悪く無い


こんなに見られた事は無いから少し恥ずかしく思った


というのも束の間だった


「おい お前等邪魔だ」

「さっさと仕事に行け」


親方に怒られてしまった


何時までも舐めてる俺と何時までも眺めてる妹


俺は仕方無く妹と一緒に商業組合に行く事にした


飴の作り方が分かったら俺でも作れるだろう


こんなでかい飴を作る気は無い

もっと気軽に食べられる飴を作れればいんだ

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