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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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散歩

俺はおちびに伝言を頼んで帰る事にした

道を歩いているとすれ違う人が俺を見る


そうだ 俺はまだ飴を舐めているからだ


家に帰るまでに飴を食べ終えなければいけない


もし妹に見つかったら大変だからだ


優先権を持っているのに先に食べたとなれば俺を待ち受けているのは地獄だろう


しかしこのまま歩いて行けば食べ終わる前に家に着いてしまう


だから俺は人目も気にせず街を歩き周っている


街を歩く事はそうそう無いから新鮮だ

どうせなら色んな店でも巡ってみるか


一度行ってみたかった店に着いた


店の中は客でいっぱいだ


いつもは雪舟に買い物を頼んでいたから自分で材料を見て回るのは楽しいな


ここでも人目を集めている


このでかい飴を舐めているのを目撃したら衝撃は計り知れないだろうな


俺は若干人気者になった優越感を感じていた


「おい あんた何を舐めてるんだ?」


「これかい?これは飴だよ」


「飴?其れは美味いのか?」


「美味しいけど舐めて楽しむお菓子かな」


「舐めて楽しむだって!そんなお菓子があるのか!」


俺はこれ見よがしに舐めて見せた


「おー 楽しそうだな」

「何処に売ってるんだ?」


「まだ 何処にも無いと思いますよ」


「あんたが作ったのか?」


「いえ 近々発表されますよ」


「発表?何だかラン先生の新作発表みたいだな」


「では俺はここで」


俺は慌てて店を出た


ここで噂が広がり妹の耳に入ったら大変だ


もう少し慎重に行動しないと駄目だな


次は雑貨屋に行こう


自分では作るばっかりでどんな物が人気だとか全然分からない


何か学べる事があればいいな


店に入ると色んな物が置いてある


これは茶碗かな?

良く見ると苗が入っていた


何故?苗が?


すると聞き覚えのある声が聞こえた


「ミドリ 何処だ?」


やばい妹と仲良しの姉さんだ


慌てて姿を隠す


誰かを探しているようだ

そして隠れているのに誰かに見られている感じがする


誰だ?


周りを良く見ると先程まで茶碗に入っていた苗がある

俺を見ている気がしたが気のせいでは無い


明らかに釣られて動いている


飴を左右に動かすと向きを左に右に向けてくる


そう言えば親方が渡した苗のような気がした


トレントの苗だから動いて当然だな


「おい この飴を切る事が出来れば分けてやるぞ」


すると苗から小さな枝が伸びてきて鉄並の硬さのでかい飴が少し切れた


「お!やるな」

「じゃあ この切れ端をやる」


俺は少し小さくなった飴を舐めながら店を脱出した


雑貨屋の次は武器屋だな


上手く行けば飴を切ってくれるかもしれないしな


一向に減らない飴を舐めならが歩いて行った

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