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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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145/225

酒のたっぷり入ったチョコレートフォンデュを狙っている者がいた


其の者は正々堂々とチョコレートフォンデュをねだった


誰も欲しがらないと分かっていたからだ

冒険者達の声がでかくて教室から漏れていた


ひっそりと教室に入り見極めていたのだ


酒がたっぷり入ったチョコレートフォンデュ


ぷんぷん酒の匂いがするのだが其の者は酒にめっぽう強かった


恐るべき耐性だ


そして鍋と食材と串を持って去って行った




「お姉様 料理を持って来たよ」


「丁度腹が減っていたところだ」


「準備するね」


「これは何という料理だ?」


「これはチョコレートフォンデュだよ」


「何だか酒臭いな」


「ブランデーチョコレートフォンデュだからね」


「そういう料理なんだな」


「溶かしたチョコレートに食材を入れて食べるの」


「ほぅ 洒落た料理だな」


「この串で食材を刺してね」


「まずは芋だな」

「芋とチョコレートの相性も良いからな」


「ショコラポテトチップスも美味しいからね」


二人はチョコレートをたっぷり絡めて食べる


「かー これは酒が強いが美味いな」


「美味しいね」


夢中になって食べる


「かー 腹一杯だ」


「美味しかったね」


腹を満たし酒が入っていた事もあり椅子で寝てしまっていた




うーん


頭が痛い

まだ酔っているようだ


酒覚ましのお茶を淹れる


「ミドリ お茶が入ったぞ」


ずずずずず

はぁ 生き返る


完全に酔っ払いっていたな

チョコレートフォンデュにあんな強い酒が入っているとはな


一緒になって食べ過ぎた

あいつは酔ってる素振りすら見せないからな


まさに酒豪だ


私は楽しかった昨日の料理を回想していた


果物にチョコレートフォンデュを付けても美味しいだろうな


思いを巡らせているとまだミドリが浸かりに来ない事に気付く


「ミドリ」


おかしい

ミドリは何も言わなくとも気付けばお茶に浸っている筈なのに


とんとん


「お姉様 おはよう」


「おはよう」

「ここで眠ってしまってすまんな」

「処でミドリがいないのだが?」


「ミドリはここににいる筈だよ?」


私はミドリが雪舟に連れ去られた事件が脳裏に浮かび嫌な予感がしていた


何かあったに違いない


「ここにいるのか?」


私は組合長室を見渡すが何処にもいない


「サーチ」


探索魔法を発動し無事ミドリのいる場所を突き止める事が出来た


ほっと胸を撫で下ろす


しかし何処にもいない


サーチに掛かって場所が特定されたのに其処には鍋しか無い


私は嫌な予感がして鍋の蓋を開ける


植木鉢に植えられた苗のように鍋の底にチョコレートフォンデュで固められたミドリの無惨な姿があったのだった

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