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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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授業参観

 予習復習はばっちりだ。


 ジャンとランが学校で学んだ事を復習も兼ねて僕に教えてくれたからね。


「授業参観はジャンとランの学ぶ様子を観るだけで一緒に学んだり出来ないですよ」


「えっ!そうなの?」


 僕はジャンとランと学校で学べると思って楽しみにしていたので、前を向く事が出来ず俯いてしまった。


 そんな僕を見て院長先生は「ジャンとランをしっかり観に行きましょう」と言って手を繋いでくれた。




 学校に着くと「がっはっはー」という声と共に一人の大男が近付いて来た。


「ちびは学校に来る気になったか?」


「いいえ今日は授業参観に来ました」


「観ててもつまらんし皆と学んだほうが楽しいぞ。だから学校に来いよ」と言って去っていった。


 また俯いてしまった僕に院長先生が優しく手を引いてジャンとランの教室に入った。


 既に授業が始まっていて教室の後ろに生徒の父母が集まっていて、僕と院長先生も後ろで授業を聞いた。


「ではこの問題が解る人」


 生徒全員の手が上がると、僕の手も上がりそうになるのを必死に我慢する。


「ではジャン答えて下さい」


「…」「…」


 話が全然聞こえないし周りの音も聞こえない。僕は…


「…!…!ちび!」


 あれ?僕は?


「がっはっはー」


 気が付くと大男が机と椅子を担いで目の前に立っていた。


「今から授業参観ではなく授業参加だ」と言うと机と椅子を並べて僕を担いだと思ったら椅子の上に置いた。


「後は宜しく、がっはっはー」と笑いながら去っていった。


「では、これから問題を出しますので父母の皆様も答えが解った方は手を上げて下さい」


 [1+1=?]


 さぁ答えが解った方、生徒全員の手が上がると同時に父母全員の手も上がり、僕も自然と手が上がった。


「それでは全員で答えましょう。せーの」


「にっ!」


 教室が歓声に包まれる。


 僕はこの光景を忘れない大切な思い出として。


 しかし授業参加はこれだけではなかった。


「次はかけっこをしますので外の運動場に移動して下さい」


「ねぇジャンかけっこって何?」「何人かで走って誰が速いか競争するんだ」


「えー僕、全然運動してなかった」


 僕は最後の組でジャンと一緒に走れる事になった。


 合図と共に一斉に走り出し目標まで走り抜くというので、これなら僕でも出来ると思い学校の先生の合図を待つ。


「位置について。よーい、どん!」


 出遅れた!僕はジャンの背中を見ながら必死に走って目標まで後少し。


 あれ?走っているのに何だか動きが遅くなって足がちぐはぐして。


 ジャンの背中がジャンのお尻がジャンの足が地面が。


「ざざー」


 両手を広げ地面に飛び込んでしまったが起き上がり目標まで走った。


「大丈夫か?」


 皆が心配して声を掛けてくれている。


「うん」と応えるのが精一杯で僕の次の目標が決まった瞬間だった。

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