施設
「うー」
身体が痛くまたしても寝床に寝かされていたが、ゆっくりと起き上がるとぴくりとも動かせなかったのがここまで回復したのは、きっと何日も眠ってしまったのだろう。
俺は部屋を出ると家族が食事をしていて勿論、変な生き物も一緒だが家族の話では今日から複合施設で働くのだと言う。
「なんて事だ。俺はそんな長い間眠りに付いていたのか」
何故か家族は不思議そうな顔を俺に向けてきた。
「許してくれ。俺が眠っている間、家族に苦労を掛けたのは悪かったと思っているんだ」
だがこうなったのはあの管理人のせいで、あの木こりの管理人にはもう騙されんぞ!
とんとん!と音がして噂をすれば何とかという奴だ。
「おはようございます」
「おはようございます」
家族は挨拶していたが俺は黙って木こりを睨め付けた。
「昨日は大変でしたね」
「お陰様でな」
俺は皮肉たっぷりに言葉を返した。
「では今日も行きますか」
「俺は病み上がりなんだ。今日は休ませてくれ」
「そうですか」
「家族が複合施設で働くそうだが俺も付いて行っていいか?」
「勿論です。では私は仕事してきますね」
二度もぼろぼろにされてたまるかと思い、この分だと家族にも過酷な労働を強いるかも知れないし、俺が家族を守らねばならんと食事を済ませた家族と共に複合施設に行く事になった。
「すげぇ」
魔物の住処にこんなでかい建物を造るとは。
トレントに襲われたりしないか心配したが小屋が無事な事でその不安も直ぐに消えた。
複合施設に入ると広い広間があり受付には仕事をしている者がいて、俺達が入って来た事を直ぐ察すると挨拶をして来る。
「おはようございます」
「お前は?」
「デコと申します」
「ちび 誰か大人は居ないか?」
「今日は私デコが仕事について説明させて頂きます」
「ちびに分かるのか?」
「はい。私デコがこの施設の支配人です」
「何!支配人だと!」
どうなってやがる本当にちびがこの施設を牛耳っている支配者なのか?だがこのちびに何が出来るってんだ。
「分かった。俺の家族がここで働く事になっている」
「話は聞いております。こちらにどうぞ」
俺はちびの後を歩くと直ぐに食堂らしき処に着いた。
「こちらが食堂です」
「見れば分かるだろ」
俺は気が立っていて、こんなちびに家族を任せるなど以ての外だ。
「こちらの厨房で食事を作ってもらいます。これが献立表です」
特に変わった献立は無いな。
「この表に無い料理なども提供したいと思っていますので作りたい料理がありましたら気軽に話し掛けて下さい」
家族は何やら不安そうな顔をしていて、
よく見たら献立のお菓子の欄にチョコレートと書いてあるのを見つけた。




