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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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王国

 山々が連なる草木の一つ無い山岳地帯

 人は疎か魔物でさえも近づく事が無い場所に国があり、その国の者達は山に穴を掘り鉱石を採掘してその穴の中に住み着いている。


 掘り出した鉱石で武器や防具または装飾品等に加工して他国と交易して暮らしていた。


 何より物作りが好きな者達で物を作らせると右に出る者はいないが、その為に頑固者が多く好戦的で酒好きという話は有名だ。


 そんな場所に一人の冒険者が訪れたのだった。




「漸く着いたか」


「止まれ!何者だ!」


「俺は冒険者だ!依頼を頼みたくてやって来た」


「何の依頼だ」


「これで武器を作って欲しい」


「これは?何かの冗談なら叩き潰す!」


「待ってくれ」


 きーん!


 俺は木の枝を石に叩きつけると大金槌を構えた門兵が驚いた顔をした。


「それは何だ!」


「見ての通り木の枝だがミスリルより硬いぞ」


「何だと!」


 信じられないと言うような顔をして門の横に付いている筒に向かって何か話をしていると、門の中から鋭い眼光の者が出て来た。


「木の枝とやらを見せろ」


 素直に従うと其の者はにやりと笑い持ち去ろうとして門兵も帰れという素振りをする。


「そうかい、どうせあんたらには無理だろがな。俺が居なければ加工どころか切る事も出来ないだろうぜ」


 あの木の枝を切れるのは奴等の中でも極一部の戦士だけだろう。


 きーん!


 門の外迄木の枝の金属音が聞こえてくる。


 きーん!


「無駄な事を」


 すると閉じられていた門が開き木の枝を持ち去った者が現れた。


「ついて来い」


 投げてきた木の枝を受け取り其の者に付いて行くと鍛冶場に着き、其処には大金槌や大斧が沢山並べられていた。


 こいつは期待出来る。


「誰だ、そいつは」


「木の枝で武器を作って欲しいんだとよ。俺は仕事に戻る何かあったら呼べ」


 鍛冶職人と思われる者が木の枝を奪い取ると擦ったり叩いたり匂いを嗅いだり舐めたり。


「おい!何の武器を作りたいんだ?」


「大金槌と言いたいところだがこの素材の斬れ味に惚れ込んでいる。なので大斧でお願いしたい」


「けっ、久々に違う武器を作れると思ったのに」


 そう言うと鍛冶職人は金槌と鉋と鑿を取り出し木の枝を削ろうとする。


「冗談だろ?」


「冗談だと?」


「今、木の枝を削ろうとしただろ?」


「それの何がいけねぇってんだ!」


 俺は並べられていた大斧で木の枝を叩き斬る


 がきーん!


「てめぇ、何すんだ!」


「良く見ろ」


「冗談だろ?俺の大斧が粉々だと?」


「俺が何でこんな所まで来てると思ってるんだ?誰も武器を作る事が出来ねぇからだ」


「…てめぇの望み通り作ってやろうじゃねぇか!この国で最高の魔導高炉でな!」

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