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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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部下

 冒険者組合に入ると聞き耳を立てずとも話が聞こえてきた。


「だから仕事を選べって言ったろ」


「お前は新入り何だから気を付けろ」


 どうやら危険な依頼を受けた冒険初心者に指導しているようだ。


 ここの冒険者は何だかんだ言っているが面倒見が良い。


「人を欺くような依頼書を出した奴を探してるだと?」


「確かに許せねぇな」


 ここの冒険者組合はそんな輩を許しはしないだろう。


「怪しい依頼書だから破り捨てても直ぐに貼り出されるんだよ」


「冒険者組合がその依頼に加担してるのかも知れねぇ」


 そんな危険な依頼書が何時までも貼られているというのは冒険者組合にも利があるのだろう。


 私も正義感から犯人を突き止めてやろうと声を掛けた。


「私にも手伝える事があったら力になるので言ってくれ」


「フルプレートアーマー!」

「おっさん!」

「団長!」


 三者三様の返事が返ってきたが私の呼び名は酷いものだな。


 フルプレートアーマーは最初にこの姿で出入りしてたからだな。


 おっさんは見た通りだな。


 団長はそう呼ばれるのも久し振りだな。


「団長!団長!」


 うるさいな、私は今は管理人なんだ。


「団長!」


「お前は」


 騎士団にいた時の部下が何故に冒険者組合に居るんだ?


「どうしたんだ、騎士団は?」


「辞めました、団長こそ」


「私は追放された」


 久し振りに知り合いに会い二人で話をするが、お互いの近況報告をして部下が酷い目にあったという依頼の話になった。


「団長も見つけたら懲らしめてやって下さい」


「勿論だ」


 木こり募集の依頼を受けたらトレントと闘わされた、と部下は涙ながらに話してくれた。


「命の危険は無いのだろう?報酬も高いなら良い依頼じゃないか」


「団長!命懸けでトレントと闘うんです!危険じゃ無ければ皆やりますよ!」


「しかし怪我人もいない筈だが」


「団長!私だから身も心もぼろぼろで済んだのです!生きて帰る事が出来たのです!」


「そうだな、悪かった」


 もう依頼は受け無いと依頼を受けた管理人に一言言ってやると怒っている事から、暫くは身を隠した方がいいな。


 今告白すると命の危険がありそうだ。


「団長は何の仕事をしてるんですか?」


「冒険者とかだな」


「なら一緒にやりませんか?」


 一緒にトレントの枝切りをしてくれるか、やってくれるなら大歓迎なのだが。


「実は冒険者の依頼が無くて困っているのです」


 実は私も枝切りの依頼者が来なくて困っている。


 本当に依頼が無いなと見ていると職員が依頼書を貼り出した。


 木こり募集!


 間が悪い、心を落ち着かせたばかりなのに。


 いや、これは紙のお導きかもしれない。

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