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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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募集

 やっと愛する妻と娘の元に帰れる休みを貰えた。


 つまり私の代わりに仕事をしてくれる者が来たという事だ。


 休みたいのなら代わりの奴を連れて来なければならない。


 後で大変な思いをするのは自分なのだから。


 トレントの枝切り求む!


 言われた通りこんな依頼を出しても絶対に誰も来ないし、大変な仕事だが命のやり取りは無い安全な仕事だ。


 木こり募集!


 これなら大丈夫だろう。


 そして肝心の休みなのだが用事があると妻と娘は出掛けてしまって、私一人で家に居ても何もする事が無い。


 街でもぶらつくか。


 八方亭という看板を目にすると、確か若者に人気のお菓子屋さんだと思い出す。


 私もお菓子やさつま芋を食べる事が多くなり甘い物が気になったりする。


 からん!


「いらっしゃいませ」


 ここでは買うだけでなく食事をする場所もあるようだ。


 ラングドシャにチョコレートにポテトチップス、それを少し工夫している物が多く、これでは調理法の使用料を取られるだろうな。


 妻と娘の影響かお菓子の事に詳しくなった。


 さく、ぽり、ぱりっ。


 私が何時も食べている物に比べれば数段劣るが若者達は、んもんも言いながら美味しそうに食べている。


 私が如何に恵まれているかと思う瞬間だった。


 店を出ると三つ寿園に向かう。


 今日はお菓子巡りと決めたからだ。


 しゃりん!


「おかえりなさいませ」


「今帰った」


 つい自分の家に帰ったような返事になってしまい、一風変わった挨拶だがそれがいい。


「お席に案内致します」


 席に座りお品書きを見ると、ここでは八方亭で見た使用料があるお菓子は無かった。


 おすすめを聞いたところ、さつま芋の蒸しパンと緑茶だという。


「さつま芋ですか!」


「左様でございます」


「それを頂こう」


「かしこまりました」


 まさかさつま芋のお菓子に出会えるとは、私はついているな。


 そして蒸しパンと緑茶が運ばれて来た。


 蒸したパンに小さく四角に切られたさつま芋が散りばめられている。


 緑色のお茶も香りが良く、今は冬だが春のような草花の香りがする。


 では蒸しパンを一口食べると蒸したパンの柔らかい事、さつま芋の優しい甘さ、最高だ!


 緑茶も一口すする。


 口に残っていた優しい甘さが優しく流れていく。


 なんと清々しい事か、何もかも忘れてしまうような感覚を覚えた。


「ご馳走様でした」


「ありがとうございます、いってらっしゃいませ」


「あぁ、行ってくる」


 後は久し振りに冒険者組合でも寄って行こうか。


 ずっと働き詰めで今の状況が把握出来ていないし、何か問題があったら私が解決出来るようにしなければならない。


 その為にも休みは必要だ。


 まずはいつも通り冒険者達の話に聞き耳を立てるとしよう。

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