表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

108/223

脱退

「何!騎士を辞めたい?」


「騎士を辞めるのでは無く騎士団を辞めたいのです」


 私が近衛騎士団長になるのに共に鍛え戦った仲だ。


 責めて理由だけでも知りたい。


「近衛騎士団長に成れなかったからか?」


「いえ、私はある者に仕えたい、其の者の騎士に成りたいと思ったからです」


「この街にその様な者が居たのか?」


「はい、私にとっては掛け替えのない者です」


「其の者に会う事は出来るか?」


「いえ、実は其の者にはまだ何も話をしていません。私の片想いです」


「お前程の者が片想いか」


「何か仕事をしながら見守りたいと思います」


「そうか」




 私は騎士団を辞めこの街で仕事を探す事にして、力仕事や冒険者をやるのも良いかも知れない。


 冒険者組合に来てみたが魔物の討伐等の依頼は無いようで、そのせいか冒険者達で溢れていた。


 受付で力仕事が無いか聞いてみると誰もやりたがらない仕事があるという。


 その仕事とは木を切る事だ。


 他の仕事も無いし取り敢えず行くか。


 この仕事が残っている理由は、それは場所が魔物の住処だからだ。


 流石に其処で仕事はしないだろうが、近くの森林に木を切りに行く事になり、相当体力が必要になるから誰もやらないのだろう。


 入口に小屋があり其処で面談する手筈となっている。


 こんこん。


「仕事を受けに来たのですが」


「入れ」


 小屋に入ると雇い主と思われる者と小さな子供がいた。


「こんにちは」


 私もこんにちはと挨拶をするが頑固そうな雇い主は何も言わずこれを食えと芋を渡された。


「甘い!」


 暖炉で焼いた芋のようだが、私が何時も食べている芋ではなくお菓子のように甘い芋だ。


 寒さのせいか直ぐに芋を食べ終えてしまっていた。


「さて、お前さんは力がありそうだが」


「はい、最近迄騎士団にいました」


「ほう、騎士団か、採用だ」


「ありがとうございます」


 自慢じゃないが騎士団の名を出せば採用は確実で、それ程騎士団というのは信頼出来る職なのだ。


「騎士団の何処の所属だ?」


「近衛騎士団です」


「そいつは良い」


 何処の所属か聞かれる事は珍しく大抵は騎士団で済む。


 それに近衛騎士団と聞いても臆することが無いし、普通は頭を下げたりするものだが。


「早速枝を切りに行くか」


「はい」


「今日はここの管理人が休みでな、代わりの奴が枝切りしてる」


 木を切るというので大変だなと思ったがどうやら木の枝を切る仕事のようだ。


 雇い主と子供は魔物の住処に入って行く。


 まずい!止めなければ。


「そっちは魔物の住処です」


「魔物の住処?」


 は?魔物の住処を知らない?魔物の住処に小屋を建てといて魔物の住処を知らない。


 そんな事があるのか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ