表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

104/223

油断

「始め!」


 私達は前衛を二人、後衛を二人で横一線の陣形で様子を見る。


 中央は前衛で両翼は後衛で、両翼を狙うようであれば後衛を下がらせ中央の前衛が敵の側面を叩く。


 中央を狙うのならば敵の攻撃を回避して旋回するところを叩く。


 奇をてらう攻撃にも対応出来るだろう。


「うぉー」

「うぉー」


 両翼を目掛けて二組の冒険者達は二人でソリを押しながら猛然と走り出し、速度が出ると一斉に跳び乗る。


 こいつらは何がしたいんだ?これでは子供の遊びではないか。


 私はソリの側面を目掛けて斬撃を飛ばす。


 ぶん!


 冒険者が乗ったソリを真っ二つにして、その後は終始圧倒した。


 これは何の試合だったのか?取り敢えず勝てて良かった。


 冒険者達は嵌められたと騒いでいが、大の大人がソリに二人乗りして尻がはまったのだろう。


 冒険者というのは理解出来ないな。


 余興も無事終わり冒険者組合完成披露会が終了した。




 新しい冒険者組合長室もいい感じだな。


「これはお礼の品だ」


「ありがとう」


「お茶でも淹れようか?」


「うん」


 今回の完成披露会では裏で色々動いて貰った。


 王都の奴等に目を付けられないように。


 この国を攻めようと強者を集めているらしいが、はっきり言って何処の国が攻めて来ようと相手にならないだろうな。


 そうなると唯一の危険はこの国の王様だな。


 余りに強さを見せ付けると、この国が乗っ取られるのではないかと考えてしまう

 権力者とはそういうものだ。


 予選の試合もデコ達は反則負けにして冒険者達には上級者用ソリから初心者用のソリに替えた。


 これで平和が手に入るなら安いものだ。


 そして目の前でお礼の品を開けて真剣な顔で品定めしている奴に言う。


「安心しろ、これはラン先生が作った品だ」


「油断大敵だよ?」


「そうだな」




 冒険者選抜の四人が話し合う。


「誰かが俺達に勝たせまいとすり替えた奴がいる」


「あぁ、すっかり油断してたぜ」


「普通のそりに乗って戦ってたとはな」


「お陰で真っ二つにされちまった」


 観客に恥さらしと罵倒されたがそんな事は気にしない。


「それにしても上級者用ソリはすげぇな」


「生活費一年分って聞いた時は耳を疑ったが」


「それ以上の価値があったな」


「それを格安で貸してくれたんだからな」


 お試し用に上級者用のソリを貸し出していた。


「他の場所や雪の上より速く滑れる」


「あぁ、この建物との相性がいいからな」


「風魔法で速さを補えば速く滑れるしな」


「何より頑丈だしな」


 しかしちび達のソリは次元が違った。


「風魔法なんて使っていなかった」


「あぁ、ソリに魔力を込める感じだった」


「一度乗ってみたいな」


「仲良くなって貸して貰おうぜ!」


 ソリに乗りたい。


 冒険者としての好奇心がすり替えた犯人の事など既に忘れていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ