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俺が聖女で勇者が幼馴染で  作者: 鳩胸 ぽっぽ
オルファラン同盟学校編
64/103

目覚め

 同盟学校領地内のとある森の奥深く。

 

「なぁ……本当に伝説の魔物っているのかね?」

「さぁな……。でも、そういう夢を見るのは自由だろ? 伝説の魔物をぶっ倒したら帝国が大金をくれるっつーんだ。見つからないだけでそんな強くはねえってらしいし、そんなの挑む以外のこたぁねぇだろ」

「でも怪しいよ……?」


 帝国から来た冒険者たちが森の中を歩いていた。

 帝国が流した伝説の魔物の噂。その魔物を倒したら帝国が大金をくれるというもの。

 数々の冒険者が同盟学校領に訪れ、魔物の捜索にあたっていた。


「ねぇやめよーよ……。こんないかにも怪しい依頼ないって……!」

「なんだよ。やめたいならお前一人で辞めりゃいいじゃねえか。その代わりお前の分の報酬はないからな」

「うぅ……」


 小柄な冒険者の男が自分の剣を握りしめる。

 怪しげな依頼を受けたはいいが、どうも嫌な予感がしてたまらなかった。

 小柄な冒険者の男はいつでも逃げ出せるように構えながら歩いていると、三人は木に突き刺さった剣を見つけた。


 木の幹に突き刺さっている剣。二人は近づいていく。


「いい剣だ。ミスリルで出来てんのかな……。貰ってこうぜ。高く売れる」

「おうともよ」


 二人の男が突き刺さっていた剣に手をかけた。

 木の幹に食い込むように突き刺さっている剣をなんとか引っこ抜く。

 

「錆びついてもねぇし、いい剣だ。思わぬ収穫だったぜ」

「さ、伝説の魔物探しの再開といこう」


 二人は歩き出そうとした時、大きく地響きが鳴り響く。

 三人はあまりにも大きな揺れに立っていることがままならず、地面に手をついた。


「な、なんだぁ!?」


 と、間抜けな声を出すリーダー格の男。

 すると、地面が割れる。地割れに、同行していた男が巻き込まれて地面に挟まれてしまった。


「た、助けてくれ!」

「た、立てん……!」

「に、逃げなきゃ……!」


 這いずって逃げようとする小柄な冒険者の男。

 地割れに巻き込まれた男を助けようと手を伸ばす男。


 すると、地面が隆起する。

 地面がどんどん膨れ上がり、どしん、とゆったり手をついて現れたのは何やら白い煙を口から吐き出している1匹のドラゴンだった。


「ドラゴン!?」


 三人は驚いた声を上げる。

 ドラゴンは天高く咆哮。そして、口から白い煙がたくさん噴出し、辺り一面を覆っていく。


 そして、ドラゴンは近くにいた冒険者二人をそのでかい図体で踏み潰していた。

 地震が止み、立てるようになった小柄な男は素早く逃げ去った。


「助けを呼ばなくちゃ……! 偉くやばいのを起こしてしまった……」


 あのドラゴンが吐いた煙は霧となって、辺り一面が白く染まっている。

 周りが見えない。だがしかし帰る道は覚えていた。


「グランツとデギオ死んじゃった……。見殺しにしてごめん……」


 小柄な冒険者の男は二人の死に涙した。


「あれは伝説の魔物だ。帝国が言ってた風貌に近い……! でもサイズはトカゲサイズとか言ってたけどあれはどう見てもトカゲサイズじゃない! やっぱ罠だった!」


 同盟学校の人に協力を仰ごう。

 戦闘を教えている同盟学校は実力者がきっといるはずだ……!













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