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俺が聖女で勇者が幼馴染で  作者: 鳩胸 ぽっぽ
オルファラン同盟学校編
34/103

オルファラン同盟学校ってどんなとこ?

 馬車に揺られる。外から入ってくる優しい風が俺の髪をなびかせる。

 

「同盟学校は戦闘も学ぶのですわ」

「そうなんですか?」

「ええ。文武両道。民に守られるだけが貴族ではないのです。また、貴族にも騎士を志すものだったりなど……それぞれの道がありますから」

「ほえー……」


 ハルト王子、カタリナ様と一緒の馬車で俺たちは同盟学校へと向かっていた。

 壬午たちは一足先に学校へと戻っていった。また学校で会おうと約束して、俺たちは手続きを済ませてハルト王子たちと学校に向かう。

 アルスラン皇国、聖ラファエロ王国、オルフェリート王国の三か国の伯爵以上の爵位を持つ貴族の子息、令嬢が通うことを許されているオルファラン同盟学校。

 歴史や数学、そして戦闘などのことも教えているのだとか。魔法も教えているようだ。


「同盟学校は俺たちの国とはまた別の領地なんだ。三つの国に属しているから三つの国の領地……ではなく、同盟学校という一つの国みたいなもの。だから俺がこの国で偉くても、同盟学校では俺の国の権力はそこまで使えない」

「あくまで公平にですわ。アルスラン皇国、聖ラファエロ王国も私たちと同じです。私たちはいち生徒として、オルファランに通っておりますの」

「まぁ、そりゃそうか……」


 納得はできる。

 公平にしないといけない立場だろうからな……。


「で、学校には独自のシステムがあってな。円卓システムというのがあってだな」

「……円卓システム?」

「1から10まで振り分けられていて、戦闘に秀でたものが座ることが許されてるものです。円卓システムが学園の統治をなさっています」

「……つまりその円卓に座れば偉くなるってこと?」

「そういうことですね。円卓の人たちは完全実力主義であり、どの人も才能に秀でたものばかりです。今年は豊作ですから」

「なんかそれっぽいものきた! 異世界っぽい!」


 たしかに。そういう席を争えってことか。

 俺は別に統治とかには興味ねえし、やりたいとは思えないけど……。


「どうやって判断するの? 毎日勝負を挑み続けて勝ったらとか?」

「月に一回、円卓の座をかけて腕に自信があるものが戦うトーナメントがあるんですの。円卓の人たちは全員強制的に参加することになっております」

「へぇ……」


 そこで円卓の座を奪い合えってことね……。

 なんかそれっぽいの出てきたな。今までとは大違いだ。この世界に来て、そういうよくあるライトノベルのようなものはあまり出てこなかった。

 冒険者、スキルとかそういうそれっぽい単語は出てきたが、冒険者はシステムが想像していたのと違ってたしな……。


「で、円卓の座についていると毎月、決まったお金がもらえるんです」

「お金?」

「学園では通貨の単位も独自のものでして……。あなたたちの世界の通貨の単位は円でしたわよね。1円が青銅貨1枚、10円が銅貨1枚、100円が銀貨1枚、1000円が金貨1枚、10000円が白金貨1枚……というのは知っておりますわよね?」

「ああ……そういやそういう説明されたな」


 異世界から来た次の日くらいに大臣からこの世界の通貨単位を聞いた。この世界だとそういう風に互換されるということ。


「学園ではこういう紙幣があり、それぞれ10、100など金額が描かれております。これが学園だけで使用できるお金なのですわ」

「つまりお金をもらえるのは円卓の人たちだけなの?」

「いえ、魔物の討伐報酬であったり、魔物の素材を売ったり、自作の剣を売ったりなど……稼ぐ方法はあるのですわ。学校は一つの都市として完成しているんですの」

「なるほど。円卓じゃない人たちはそういう風に自分で稼がなくちゃいけないわけか。面倒だな……」


 独立した国家みたいなものだからこそ、そういう通貨が必要になったんだろうか。三か国が同じ通貨を使用しているならいらないと思うが……どこか違う国があるんだろうな。


「なら楽したいし円卓を目指してみようかな! 円卓って順位あるの?」

「1から順に強いぞ」

「じゃ、1席目指すかー」


 へきるならすぐなれそうだな……。











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