表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺が聖女で勇者が幼馴染で  作者: 鳩胸 ぽっぽ
勇者へきる編
102/103

ずっと一緒だよ

 勇者へきるはオルフェリート王国に凱旋した。

 国王と謁見し、勇者へきるは王国を破壊したバツとして勇者の称号のはく奪。勇者から一般人へと格下げになったがへきるはそんなこと気にした様子もない。


「おかえり、へきる殿」

「ただいまです。あとごめんなさい」


 各方面への謝罪を済ませ、今度はへきるの生活が始まった。

 まずは金の工面。金をどうにかして用意するということになるとまずは冒険者だった。勇者でもあったことと、ミツ、文吾たちとも知り合いということ、そして小野瀬も冒険者になっていたらしく、四人でパーティを組んだところ最速でSランクに到達していた。


「どりゃあああああ!」

「へきる。俺が宿ってる剣使えよ」

「だめ! 折れたりしたらひよくん消えちゃうかもしれないし!」

「じゃあ持ち歩くなよ」

「ひよくんと一緒にいたいもん」


 へきるは新たに銅の剣を購入し、俺の剣を背負いながら銅の剣というなまくらで危険度の高いモンスターと張り合ってることから冒険者の間ではナマクラのへきるというあだ名で呼ばれていた。

 銅の剣は切れ味もそこまでよくはなく、斬るというより強引に引き裂く感じなのだが、へきるのフィジカルではなんでも斬れる。


「まさか精霊として蘇るとはねぇ……。へきちーが元気になったようでよかったけどさ」

「で……文吾とミツ。気になってたんだけどミツのお腹膨らんでない?」

「……」


 超えたなお前ら。

 ミツってもともと男だろ……? いや、今は生物学上女の子だから当然っちゃ当然なんだけど……。もうこれ以上つっこまないでおこう。


「妊娠してるなら休んでいいよと言ってるんだけどね」

「あまり激しい運動はダメだよー?」

「…………」

「…………」


 俺と目を合わせようとしない。

 いいもんね。俺はそういうのないから。ちょっと経験してみたかったって言うのは秘密だけど……。だって気になるじゃん……。俺も性欲はないわけじゃないから……。


「ったく、俺がいない5年でお前らめちゃくちゃ変わったな……。むしろ俺だけ5年前のままなんだけど」


 へきるも俺と離れて一人になっていたから随分と逞しくなっていた。

 女神さまも言う通り、へきるのほうが本当に勇者の素質があるでやんの。逞しく成長するなんて俺はまず無理。俺は変化を求めないたちだから。

 性別は変化しちゃってるけど……。それはまぁいいとして。


「へきる、敵が来てんぞ。油断すんなよ」

「ふあー……あい」


 へきるは欠伸をしながら剣を構えた。

 そして、そのまま敵を切り裂く。


「5年前よりフィジカルもだいぶ向上してるんだな」

「そーお? そういう実感はないなー」

「だよな。そういう変化は気づけないよな」


 一人だったもんな。


「へきる、一人は嫌だったか?」

「うん。いやだった」

「そっか。じゃ、これからはずっと一緒だな」

「うん。ずっと一緒。ひよくん」















楽しく書きました。

趣味全開で書いてますので、終わるときも基本唐突。でも楽しい。


行き当たりばったりで書いてますので次回作もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ