#4:旅だった、弾け飛んだ
鬼ゴッコをさっくりを終わらせて、愛のゲンコツを放っては旅立ったその日のうちに、やってきました魔境の森の秘密基地へ。
いやぁ、王都とか領都とかは、成人前に行ってきたんですよ、実は。
大豊作で農作物の卸しに人夫が足りないってんで、家族総出状態で領都にわっしょいと運び込むために移動したもんさ。
護衛のオヤジ様の容赦ない蹂躙劇(カーチャンの前で張り切り過ぎ)があったり、お手伝いに来てくれたお隣さんの姉さんと、幼馴染の姉御に良いとこ見せたかったのか、二人の上の兄者と下の兄者が、コンビネーションアタック(お前ら役割が逆だろ)というのを見せてもらったりしながら、領都には何度か行きましたねぇ。
ついでに、身体強化に増強方法のコツが解って、もう有頂天で走り続けて王都にまで勝手にむかっちゃったりしちゃったんだわ。
んで、一人で王都観光もおわらせてるので、あれから5年以上たつもんだなぁ。
なので、とりあえずといった形で、魔境と言われる場所の中にある秘密基地へと来たわけです。
そうそう、この秘密基地を作りだしたのは10才ごろくらい?まぁ、だいたいそんな時ぐらいからで、作りはじめた理由は確か、実験にしてる魔境の森の畑の近くに拠点があればいいよなーと、少年心が復活したのか、身体強化が出来る様になってから、コツコツとつくってきた代物である。
場所は、魔境の中にある、でっけー霊峰?とでもいうやつの中腹ぐらい?
里とは深淵層をまたいだ先ぐらいですかね。
なお、この基地の峰ぐらいに秘密の畑が、存在している場所です。
まぁ、この秘密基地に来るには、一般的に言う所の、だいぶ楽な道のりだとしても、渓谷の川沿いを登り切って、さらに絶壁をこうクライミングしていかなければいけないところになる。
というか、普通に訪れる事は……無理っしょ?たぶん。
もし、来れるとしたら、王都で見かけた一般人から逸脱した化け物的な人たち?とか、ああいうのぐらいじゃないかな?これそうなの。
自分も最初の頃は、身体強化バンバンつかってようやくな立地の場所ですしおすし。
今は、要領を掴んだので、そこまで強化しなくてもヒョイヒョイといけますけどね。
で、外見の入口はパットはしませんが、一歩中に入ればそれはもう、白亜のごとくの白一色。
そこは、ホテルのロビーなみの磨き倒されて敷き詰められた石。
寸分の狂いもなくきれーいに仕上げております。
これも職人の域(ただ単に凝っただけ)というのでしょうか。
また、なんかしらんけど、自分の魔力(?)をふんだんに"えいっえいっヌン!!"と注入してみると、真っ白くなるんですよね。
この岩盤の地質?岩質?の特徴なのかよくわかりません。
ですが、そうする事で、うっすらと発光していくのがわかったので、照明が不要となっております。
まぁ、ちょっと本気で魔力(?)を注入すると「うぉ?!まぶしっ!!」となったのはご愛敬です。
そんで、ぱっと見ためが、白亜の神殿っぽくなってきたので、こうなりゃ神殿っぽく仕上げてやれ!という自分の趣味領域発動さ。
神殿といえば……やっぱり噴水のある庭園は必要だよね?という事で、水を地下からとおもったら、ちょうど山水の層にぶち当たったので、それを流用。
そのまま使う分には、なんか嫌だったので、此処も魔力(?)の"えいっ、えいっ、ヌン!!"と、石や砂利や土や、その他もろもろが入っている、ろ過装置通過して綺麗な水になるようにしてあります。
で、水が湧き出るなら、温泉もあればいいよね?と、探してみたら山の一部からそれらしきものがあるではありませんか。
それを引き込んでは湯場も完備でごぜーます。
ただ、外の景色を眺めれないので、情緒云々はおいておきますが……
そしてそして、そういう所があるならば、と、勢いに任せて大広間に大食堂、ついでに謁見の間に執務室にと、部屋を次々と作っては放置、作っては放置と繰り返していきました。
魔境の森でとれた木材や綿材などなどで、家具も一通り製作済みですが、本棚に本がなかったりしますが、まぁ、これからっしょこれから。
そうそう、隠し通路、これ大事よね。
秘密基地につけておくだけで、ワクワク感が倍増しますし?
特に、豪華な椅子の後ろに地下室なりに続くのは定番よね、定番。
最大級の自信作の中庭には、人口の日の光を再現した照明から照らし出されて、憩いの場としても……
それでさ、ふと、我に返る事って、あるよね……
出来上がった物をよーく考えたら、なんだココ?な状況になってしまいました。
ぱっと見の入り口の外見が神殿?中身はお城?ホテル?
うーん……やっぱ、なんだ?ここ。
某、健康ランドの何でもありな状態?
何がしたかったんだ?自分……
ま、まぁ、避暑地としても有用ですし、別荘としても快適空間にはなりつつありますが……
そうして、中庭のベンチでくつろぎながら、どこに行ってみようか?自給自足は魔境の中でできちゃうしなぁ……と、色々と思案していると、そっと果実汁がお盆に載って渡される。
氷も入っているグラスで、そのまま口にすると、爽やかな香りと、あっさりとした風味、その中に静かに主張する果糖の甘みがあるけれども、それがスッキリと喉にはいってい……
うん、美味しいわ。
「うん、これ美味しい」
「「「!!!」「!!」!!」
果実汁を渡してきた相手にそう答えると、トンガリ耳の元・妖精?たちがすごい感極まった表情で言葉もなく喜んでるのがわかる。
いつの間にか、住み着いたというか、住み着かせたというかな存在たち。
ちなみにこの子ら、なんかドラゴンみたいなヤツにおっかけまわされてたから、そのデカいトカゲ野郎みたいなやつを、おはなししてしまったらしくで追い返したら、その場でなんか気絶してた。
放置するのも何だと思って、この別荘に連れ込んで看病?してみたら、すごくなつかれた。
んで、この別荘の管理を任せるねと、任せていたら、仲間を呼んでよい?となったので、一人、二人、三人、四人と、魔境の森に棲んでいる妖精?たちが次々と訪れては増えていった。
えーっと、君ら、親戚に"泥な手"とか、いないかな?
まぁ、ハウスキーピングできてるからいいけれど……
んで、お給金と言う話をと思ったら、安全な場所を提供してるから?と辞退され、そして自分と"契約してほしい"とか何とかいわれ、一瞬脳裏にQの名がつく、赤目のぶっころ対象を思い浮かべたが、何でも襲われにくくなるからとか何とかで、それならしゃーないか。と、魔力(?)注入とかで"えいっえいっぬん"(軽め)をしたら、なんか急に成長しちゃってさ……
この子たち、今では、やせ型マッチョなオニーサンと、ボン・キュ・ボンのグラマラスなオネーサンな方々デスワ……
ボンッ……キュ……ボンッ……デスワ……
オカシイ……デスワ……
もしかして、この魔力(?)を込めたら、大改造ビフォーとアフターになるのでは?と思うのは必然だと思うんですよ。
160cmにも満たない、この小さな体が成長すれば夢が適うはずと思い、自分にも試しにやってみたんですよ?そしたらね?胸のボタンが弾け飛んだのネ。
弾け飛ぶ内容がネ、こちらが希望する大改造後とネ、大きくかけはなれてタノヨネ?
ナニシロ、大胸筋が世紀末の覇者とかいうケンのシロウのごとくバルクするだけだったんデスケド?
オカシイ……デスワ……
ナンデ、銀色人ナ、ジムノ トレーナーサン ノヨウニナルノ?
マチョ!ムキ!ストーンナンデスケド!?
タシカニ、コレハコレデ 良イモノデスガ……納得ガイキマセン……
オカシイ……デスワ……
コレガ、ファンタジーッテヤツ、デスカ……?
「悲シミノ、サイド・チェストゥ」
(……キッチリデキルノガ、マタ、コノ、ソウジャナインダヨォォォ(血涙
"AAサイズで大胸筋がバルクする"のを書きたかったお話である。
補足すると、胸囲は1mを軽く超え、タッパも2m以上で雄々しくなる(参照:胸のないビ〇ケ)