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王都のギルド②

受け取った紋章とタグをしまう俺。 


「本題までお時間がかかり申し訳ありません。」と座りながら深々と頭を下げるギルバート。 そこまで、ペコペコしなくてもいいのだが。 そんな、ギルバートが、話しを始める。

「まず、黒帝様の縁者の方がこちらにご訪問された場合、可能な限りご要望にお応えすることになってます。 ですので、今回のご訪問の理由を教えていただけますでしょうか?」


俺は、ジルの手紙で書いてあった事がまだちゃんと受け継がれているんだなと思いつつ、例の奴が渡してきた学園の案内書を渡した。


「俺は、シュンで、こっちがリン。 敬語がはなせないからこのまんまな。

王都に来た理由は、この春 この学園に入りたいためだ。 ただ、入学するのに試験があるって書いてあるがどういう試験かわからないのと、入学時にお金が必要って書いてあるから稼ぎに来た。 それと身分証のためギルドカードもついでに作ってもらいたい。


あと、ずっと田舎暮らしだから、一般常識とかに疎いし、学生のレベルもそうだけど最近の情報をまったくしらないというのもあるから教えてもらいたい。」


そんな俺の言葉に、ギルバートは親身になって聞き、しばらく考えた後、話し始めた。


「こちらの学園は、竜騎士も育成しておりますから、王都より東へ馬車で1週間ほどはなれた学園都市にあります。 共和国内で、軍の騎士育成、魔法師の育成や、冒険者つまりギルドで任務する者を育成する学園です。 ちなみにおふたりはどの学科を専攻する予定ですか? 成績によって選択できませんが。。」


あいつめ、案内書だけで、王都の学園っていいながら場所違くねぇ。 まぁ、あいつに文句いってもしょがない。 学科ねぇー。


「一応、国とか従いたくねーから、冒険科にする予定だ」

「規約に書いてある通りですね」と微笑むギルバートであった。


「それであれば、ギルドマスターの推薦枠というのが使えます。 これを使えば入試免除されます。 お2人にはそれを使っていただくのがいいでしょう。 特待生枠というのもありますが、貴族たちが煩いのであくまでも少し優秀な生徒というのがいいでしょう。 この学園の学園長とは懇意にしておりますので、私のほうでいろいろ手配いたしますよ。 一応私が保護者となりますがよろしいでしょうか?」と提案するギルバート。


俺は特に問題ない。 リンもそうみたいだ。


「ああ、それでいい、あんまり目立ちたくないしな」

「ギルドカードですよね。 ご存じないかもしれませんが、年齢制限がありましてギルド隊員になれるのは、18歳以上でなんですよ。 一般でも成人でつまり15歳以上からの登録なんですよ。 おふたりが希望しております学園だと、皆さん1年目でランクDに行くかいかないかという程度です。 冒険科クラスのもので卒業時はほとんどがCで卒業、Bでかなり優秀という感じです。 ランクAで卒業する生徒は、この学園が設立されてからはおりません。


というのも、優秀なものが竜騎士または騎士科になってしまい、ギルドランクを上げていないっていうのが現状です。 ギルド推奨枠がランクCですので、お2人にはランクCのギルドカードを用意いたします。 在学中に討伐でランク上げていただいても構いませんし、名字のほうは私の縁者としておきたいため、お2人別の名字ですがこちらで用意いたします。 明日用意しますね。 あとその時に学園の筆記試験勉強で使われる本や歴史書などご参考になるおうな本をいくつか用意します。 いかがでしょう?」


(なんか、好待遇すぎないか?)


「問題ない。 っていいのか俺らの実力を確認する事なくランクを決めて?」

俺は、ギルバートの提案はこちらとして問題ないのだが、何も気にせずにランクを決めたりというのが気になった。


すると、ギルバートが2枚のギルドカードを俺とリンに渡す。 そして、にっこり笑いながらいう。


「曽祖父ジルは何も語っていません。 ただ、たまにこっそりとある絵をみてたと。 そして、ワインを一緒にのみたいのう、シュンとね。 私なりの推測です。 誰にもいいません。 おかえりなさい、黒帝様、暗殺者様」と頭を下げるギルバートだった。


(なるほどな。 口外禁止の魔術したけど、名前をいうだけでは特に問題ないもんな。。)

俺は、笑った。 リンも笑っている。 だから俺は、タバコに火を付けて一服する。


「さすが、ジルの子孫だな。 おう、ただいま」といい、俺はワインの小樽をだし、「ジルの好きなアーク産のワインだ」といって渡す。


「これが! 曽祖父の愛してやまなかったワインですね! ありがとうございます」とものすごく嬉しそうに受け取るのだった。 。。上機嫌なギルバード。


少し一息いれたギルバートの説明が続く。

「ギルドカードの説明がまだでしたね。 見た目はかわりませんが、お店等で使う場合は所持金しかわかりません。 今の物価にあわせて定期的にお2人の所持金は変更してありますので損はしていないはずです。 ただ、特に黒帝様の所持金が凄いことになってますので、上何桁かなぞると非表示になるようにしてあります。 ただ、このカードで任務を受付でつかわれるとランクがわかってしまいますので、その際は私におっしゃってください。 こちらで処理いたします。」


俺がギルドカードの所持金をみると桁数がまた増えていた。 そのため、ギルバーとの説明通り試して上3桁をなぞってみると、非表示になる。 うん、なかなか考えられていて、本当に助かる。


「なんかいろいろ悪りぃな」っていう俺。

「とんでもございません。 このくらい、たいした事ではありませんので」と恐縮するギルバート。


俺は、ギルバートとの話で、あれ? ここに来るの早すぎた?

「ってことは、リン お金の問題も、学園入学のことも解決しちまったな。 まさか初日で解決するって思ってもいなかったな。 学園始まるまで暇だな。 といっても旅すんのは時間かけてぇーし。」

「人間社会になれよう。 久しぶりだ」

「そりゃそうだな。 アークの所に戻ってもよかったが、その後いきなり学生じゃ、無理あんな。 当面、王都に滞在すっか」

「そうしよう」


俺とリンは、学園入学までの間の当面の拠店を王都にする事にする。。


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