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前世魔王だった俺が今世は平穏に普通に生きていこうとしたらどうなった。こうなった。

ルートは不老不死になる前は平凡な子でした

俺はルートヴィッヒ・ツー・ヴェルト。魔王である。…けして厨二病などではなく、れっきとした事実である。この奇跡も魔法も呪いもある世界で、北の魔女に俺の…自分で言うのもなんだが、非常に良い見目を気に入られ、不老不死の呪いを受けてしまった。それによって魔族どもから魔王として祭り上げられてしまった。呆気にとられている間になんだか知らないが世界征服は完了しており、俺は今魔王としてつまらない日々を過ごしている。…が、それももう終わる。勇者ロマンが不死能力さえ無視する伝説の剣を手に入れ、今まさに魔王城に向かっているのだ。逃げる気も隠れる気もしない。俺は滅びを受け入れる。これでようやく、つまらない日々は終わり、俺は死ねる。生まれ変わったら平穏に普通に生きていこう。そんなことを考えている間にロマンはすぐ目の前まで来ていた。剣を構える。俺を殺しにきたロマンと一騎打ちをする。…俺は、剣でロマンを突き刺した。ロマンは死を覚悟しながら俺の頭を兜ごと割り、俺と一緒に死んでくれた。


どれだけ月日が経ったのだろう。…ああ、千年くらいか。俺は生まれ変わった。自我や前世の記憶はあるが喋れない。赤ちゃんだからか。だが魔力は赤ちゃんのそれではない。どうも魔王時代の魔力をそのまま受け継いでいるらしい。そして両親は訳あり貴族らしい。俺の存在は祝福されるものではなかったらしく、俺はとある森の奥深くに捨てられた。とりあえず成長促進の魔法を自分に付与する。あっという間に十八歳くらいまで成長した。が、ここで大事なことに気づいた。十八歳から成長しないのだ。確かに成長促進の魔法は掛かっているのに。…不老不死の呪いは未だに解けていない。思わず脱力してしまう。せっかく生まれ変わったのになんてことだろう。


とりあえず成長促進の魔法は解除し、探知魔法で辺りを探る。どこかに良い寝床はないかなっと。…あった。この薄暗く深い森に似合わない綺麗な城。…探索魔法に切り替える。…ああ、なるほど。そういうことか。探索魔法を解除し、移動魔法を発動する。そうして俺は城の前まで移動した。

ルートは今世こそ平穏に普通に生きていけるでしょうか

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