ゆりかご
赤子は夢を見る
人の愛を感じながら
心地よい微睡を拒むことなく、受け入れ、深みへ落ちていく
大人は夢を見る
人の哀を感じながら
心地よい微睡に一抹の不安を抱きながら、浅い眠りを繰り返す
夢は覚め、そしてまた眠りにつく
このまま覚めなければいいのに
いつからこうなってしまったのか
睡眠が手段ではなく目的になってしまったのは
こんなはずじゃなかったのにな
希望は失望へ
未来は過去へ
大人は今日も夢を見る
早朝電車のゆりかごに揺られて
読んで頂き、ありがとうございます