始まりの街『カンベリ』
2話目です。
短いかもしれません。
すぐ3話目投稿します。
以降二日で1~2話投稿します。
2話
さて、AWO初ログインだ。
まずはサービス開始してから二ヶ月現在のAWOの進行状況の確認。
現状の最高レベルはLv.20だ。.......とは言ったものの攻略組のレベルなんだが、ほぼ全員がLv.20止まりらしい。
なんでも第一エリアではLv.20が限界のようだ。
そして、スキルに関してはLv.10止まりだ。理由はレベル帯にある。初期マップのレベル帯は1~20。レベルを20以上にするにはレベル帯が21以降出なければならないのだ。
スキルに関してはレベル帯の二分の一が上限だが、生産職は現状最高の素材アイテムのレア度がRであり、これもスキルレベルが10で打ち止めとなっている。
β版では第2エリアまでいけたらしいのだが東西南北の全てのエリアのBOSSが桁違いに強くなったことで第一エリアで足踏み状態。現状最強である銅系装備では歯が立たないという危機に陥ているそうだ。
まぁ、俺からしたら関係ないことだ。
こちとら初心者な訳で攻略だとか全く考えてないのだから。今はやりたいことをまずやってみるという段階だ。失敗したら次に活かせばいい。
さて、今最もやりたいことと言えばステータス確認だ。
どんな風に表示されるのか楽しみでならない。
「えっと、たしか.......ステータスオープン」
おお!
ステータスウィンドウが現れた。
分かってはいたが凄い。
異世界に転生されてきたみたいだ。
「っと、どれどれ?」
◽︎
名前:ヴァルカ
種族:人間Lv.1
称号:なし
職業:鍛治職人Lv.1
所持金:3000R
【ステータス】STP:0
HP100
MP20
攻力15+15
防力5+10
魔力5
速力15
器用25
【スキル】SP:0→10(初ログインボーナス)
『装備製作Lv.1』『錬金術Lv.1』『鑑定Lv.1』『採掘Lv.1』『剣術Lv.1』
【装備】
右手:始まりの剣
左手:なし
体上防具:始まりの服
体下防具:始まりのズボン
耳アクセ:なし
指アクセ:なし
腰アクセ:なし
◽︎
ふむ。
初期の所持金は3000Rか。
そして、ステータスの攻力+15と防具の+10は初期武器と初期防具のもので加算されてる感じだな。
装備の説明欄は別にいいだろう。
初ログインボーナスでのSP10は嬉しい。
後で便利そうなスキルでも取得するか。
「さて、何からするか」
やりたいことは沢山ある。
その中で一番やりたいことをやるべきであろう。
「まずは作成スキルの確認かな」
そう呟き、『装備製作』スキルを起動してみた。すると、使用可能の技能一覧が表示された。
【加熱】
【変形】
【冷却】
【研磨】
一応だが鉱石系の素材アイテムがあれば既存の技能のみで武具の作成は可能らしい。だが、なんでも鍛冶セットと付くアイテムがないと質のいい武具は作れないとの事だ。
では現状、何が出来るのか?なのだが一つだけ出来ることがあった。
【変形】
生産職の【技能】のひとつ。
物質を加工しやすいように形状を変える事が出来るスキルだ。
もちろん物質の先を尖らせて武器にもできるが工程をかなり省くせいか性能はかなり悪くなるらしい。
となれば次の行動はひとつに絞れるわけだ。
「さて、鍛冶セットを購入しに行くか」
MAPを開いて道具屋を探した。
運が良かったのか意外と近くにあったのでそのまま向かうことにした。
□
「5000Rになります」
うっわ、高っか。
店に売っていた鍛冶セットの値段を聞いた俺は店の前で悶々と悶えていた。
どうやらこの街、カンベリで購入できる鍛冶セットは低級鍛冶セットらしい。
そのお値段なんと5000Rだ。
初期の所持金より高いのだ。
そんな訳で、あと2000R必要になるのだが、敢えて道具屋である物を買っていくことにした。
そのある物と言うのがこちら。
小爆石:N。一定の衝撃を与えると爆発する。ダメージ極小。
そう。爆破物だ。
俺は戦闘もできる生産職になりたい。
だが、生産職は戦闘スキルが上がりにくく戦闘向きでは無い。よってアイテムによる戦闘を主体とした方がいいと判断したのだ。なんとお値段一つ50R。お安いので二十個ほど買った。残金2000R。
それと別に、現時点のAWOプレイヤーの生産職で好き好んで戦闘を行う者はあまり居ないらしい。生産職は生産を行っても経験値の取得が可能だが微々たるものだ。その為か篭って生産をするだけどきた。
スキルレベルも上がって合理的ではあるが果たして楽しいのか?と疑問に思うが楽しさを感じることに関しては人それぞれなのでそれを口に出すことは無いだろう。
ともあれ、低級鍛冶セットを買うにはお金が必要だ。薬草とかの採取で稼ぐのもありだとは思うがどうせなら魔物と戦いたい。考えていた戦闘法の確認もしたいというのも大きい。
「確か南には鉱山があるってチュートリアルさんが言ってたっけな。ついでに鉱石なんかも手に入るかもしれないからそっちに行くとするか。念願の高威力爆発物が手に入ればなお良しだからな」
そう言って、俺はカンベリの南門へと向かって足を進めた。
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