AWO
念願のVR物を書くことにしました。
文章至らぬ所は目を瞑ってください。
変なところがあればちょくちょく修正入れるので御容赦を。
面白いと言って貰えるよう頑張ります!
1話
Another World Online。
略してAWOは今世間を賑わせているVRゲーだ。
VRゲームが発売されて10年が経ち、その記念として世界中の技術を駆使して作られたAWO。
360°見渡せるリアルな景色。
数多なスキルと職業。
やれない事などないと言われるほど膨大な量のコンテンツ。
そんなAWOをどうしてもプレイしてみたいと両親に頼み込んで二ヶ月が経過した。
半ば諦めていた俺だったが、いつかプレイすることを想像しながらネット情報を漁る毎日だった。そんな中、俺が学校から家にかえると玄関の前に段ボールとその上に置き手紙があった。
「なんだ?」
そう呟きながら段ボール上の手紙を手に取った。
内容は思わず「は?」と言いたくなるものだった。
ていうか言った。
手紙の内容を簡単に説明しよう。
どうも僕の父と母が世界一周の旅に出たらしい。
いつ帰るかも未定で生活費は俺の口座に振り込むから、生活は自分でなんとかしろときた。……それと、俺を置き去りにして旅行へ行く埋め合わせとしてささやかなプレゼントを贈ると事だ。
「ほんとあの二人は自由人だな。慣れてるとはいえ今回のは流石に面食らったわ。.......でも、まぁ贈り物の内容によっては許してやらなくもない」
そんなことを言いながら俺は段ボールを開く。
「っ!?」
中身を見て驚いた。
そして俺は両親を許す。
何故なら、ダンボールの中に入っていたのは俺が欲しくてたまらなかった最新のVRゲームであるAWOが入っていたのだから。
その後、俺がとった行為は。
俺はダンボールを持ち上げ自室にダッシュ。
中身AWO専用VR機器を取り出し、機器を有線と繋げた。
このゲームの凄いところはVR機器に有線を繋げるだけでプレイできてしまうというところだ。
その代わりとして普通のゲーミングPCよりかなり高額のお値段となっている。
それはさておき、機器に有線を繋げた訳だが.......もうやるしかないでしょ?
そんな訳で、俺は早速AWOを起動させた。
□
「ようこそAWOへ!」
目を開けると目の前に可愛らしい女の子がいた。
ちょこっと話してみて分かったのだが、どうやらチュートリアルをしてくれるNPCらしい。名前はチュートリアルだそうだ。うん、そのまんまだね。
「チュートリアルさんよろしく」
「丁寧にありがとー」
俺の挨拶に対し笑顔でそう答えるとチュートリアルさんがこれからやることを説明し始めた。
「まずはキャラクターメイクをしてもらうね!最初に種族を決めてね!」
まずは種族選択だ。
種族によってレベルアップ時に上がるステータス値が違うようだ。
種族に関してはありすぎるので無難に人間にしておく。
「人間で」
「りょーかい!」
因みに、人間のステータスの初期値と上昇値はこんな感じだ。
【初期値】
HP100
MP20
筋力5
防力5
魔力5
速力5
器用5
【上昇値】
HP+10
MP+2
攻力+3
防力+3
魔力+3
速力+1
器用+2
まぁ、ステータスに関してはスキルの方で大幅に上がるらしいから種族上昇値だけではあまり差は生まれないらしい。
「そしたら次はアバター作成だよ!まずは自分の姿を思い浮かべてね!!」
「思い浮かべたぞ?」
「りょーかいした!ではでは〜姿見カモン!!」
チュートリアルさんはノリノリでそう言うと、俺の目の前に姿見.......でかい鏡が現れる。
そこに写っているのはもちろん俺だった。
「おお!童顔イケメンじゃん!!イケメンでも可愛いほうかぁ!!っと、それは置いといて」
扱い雑っ。
童顔ってまだ学生なんだからそりゃそうだ。
イケメンかどうかは知らんし可愛いとか言うな。
「んで、ミラーを見ながら変更したい部分を思い浮かべるとその通りに変更されるよ!」
「了解っと。てか皆自分ベースなのか?」
「そだねー。でもほとんどのプレイヤーは変更すると別人になってるよ」
「ベースにする意味ある?」
「でも面影は少し残るから意味あるといえば意味あるのかなー」
「そうか」
さて、変更しよう。
髪色を白にして、目は赤目。
これだけでもう自分じゃないみたい見えるから不思議だった。
と言うかこれでいいんじゃないかな?と思ったので決定した。
「んじゃ次は職業決めちゃおうか!」
チュートリアルさんがそう言い終わると目の前に職業一覧が現れる。
俺は迷わず鍛治職人をえらんだ。
AWO発売してから二ヶ月間の間、もしやれるとしたらこうだ!というのをネットを見ながら考えていたのだ。やれるかどうかはべつとして.......。
「お、早いね!んじゃ、次はスキル選択ね!選んだ職業で覚えられるスキル一覧が出てくるから、その中から五個選んでね!」
初期に選べるのは五個。
その後はレベルアップ時に貰えるSPと引替えに取得するようになる。取得可能スキルの一覧は自身のプレイによって増えていくとのことだ。
それと、AWOにはステ振りはない。
ステータスを伸ばすにはレベルアップ次のステータス上昇値とスキルによる上昇しかないのだ。
「あ、スキルも決まったぞ」
「はやっ!!」
驚くチュートリアルさんはさておき、俺が選んだスキルは『装備制作』『錬金術』『鑑定』『採掘』『剣術』の五つ。
鍛治職人には『装備制作』、『鑑定』は必須であり、『採掘』は金属を入手するために必須なので取得。錬金術はアイテムに作成のためと色々と考えあって取得してみた。
それと、『剣術 』を取った理由としては攻撃用の【技能】を取得するためとステータスの底上げのためだ。生産職もレベルを上げるためにはモンスターを倒さないといけないからな。
因みに、鍛治職人は武器と防具を作るせいなのか全ての武器系統スキルを取得可能だったりする。売ることも考えると、ある程度扱えないとセールストークすら出来ないというのもあるだろう。
しかし、スキルレベルは戦闘職と比べるとかなり上がりにくいらしい。
当たり前である。
それでも、後々になるとは思うが全ての武器系統スキルを取得するつもりだ。
自分で作った武器で戦うのはロマンだし、全ての武器を扱えるってカッコイイからな。
おっと脱線。
チュートリアルさんが次の項目の話をし始めた。
そろそろチュートリアルも終盤だ。
あ、先に言っておくが戦闘などのチュートリアルは一切ない。
自力で覚えろスタイルだ。
個人的には嬉しい。
そろそろ街に行きたいのでチュートリアルさん早めに終わらせてください。
「では最後にこの世界における名前を決めてねー」
「ヴァルカで」
「ほう?鍛冶師でヴァルカか!なーんか大物になりそうな名前だね!」
「だろ?」
鍛冶の神であるヴァルカンからとった。
ヘパイストスの別名だったはずだ。
神話についての細かいところはよく知らないが、まぁいいだろ。
「よし!これでチュートリアルは終了だよ!.......まぁ、キャラクリしただけだからチュートリアルって言われてもって思うよね!だから一つなんでも聞いていいよ!教えるのはヒントだけどさ!」
「お、運営太っ腹!」
「まー、プレイヤー全員にヒントあげてるしそんなでもないよ?」
「それもそうか?じゃあ、初期マップで爆発するような鉱石はあるか?出来れば威力の高いやつがいい」
「んー。あるんだけど何かは言えないなぁ。南の鉱山を調べるといいよ!」
「そうか、ありがとな」
「うん!じゃあこれでほんとに終わりだよー。いってらっしゃい!」
次の瞬間、眩い光に包まれ思わず目を閉じる。
そして、辺りが騒がしくなったところで目を開けた。周囲を見渡して気づく。ここは動画で嫌という程見た始まりの街のカンベリだと。
「いきなり飛ばされるのね。.......てか、ほんとに来たんだなAWOに」
そう呟き天を仰ぐ。
ゲームの中だとは思えないほどのリアルな空がそこにはあった。
面白い。続きが読みたい。
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やる気につながりますのでw