プロローグ
注意
残酷な文が含むと思います。苦手な方はオススメしません。
あまり小説を書かないため誤字、脱字が多いと思います。見つけ次第修正していきます。
読者の方々に面白いと思えるような小説を書けるよう頑張りますので、よろしくお願いします。
暗闇の中、静まりかえったこの暗闇の中で、二人の男は息を潜めていた。
『ポチャ!』『ポチャ!』と頭上から水滴のような物が落ちてくる。
その水滴が落ちる原因は、トンネルのひび割れから水滴が漏れているからであった。
そう、この二人の男がいる場所の特定はできないがどこかの地下トンネルのようだ。
トンネルは湿った空気に包まれ鼻につく臭いが立ち込める。
「準備は良いか?」
男は「ボソッ」とその言葉を口にする。視線の先には一本の鋼鉄のレールが延びていた。
「ここを通る貨物列車が外の世界に出るための最終便だ。わかってるな」
暗いトンネル内で、青年は男の言葉に『ああ』と答えた。
すると、トンネルの奥から光が差し込んできた。
『来たぞ!』男の合図と共に青年は構える。
「わかってるな、失敗はゆるされないぞ」
男は青年に向かってそう告げる。青年はそれを聞き首を縦に振る。徐々に貨物列車が近づいてくる。
暗いトンネルの先に光が、更に強くなってきている事が青年にはわかった。
男は青年に向かって手で合図をする。
『俺が合図をするからそれと同時に飛び込め』という意味だ。
青年はそれに気付くと一度頷く。
そうしているうちに、列車は二人の近くまで近づいてきていた。
「1……2…3!今だ!」
男の合図と共に二人は列車に飛び込んだ。二人は少しバランスを崩しながらも、列車に上手く着地した。
「上手くいったみたいだな。ダフ」
「ああ。死なずにすんだみたいだな」
ダフと言われた男は、鍛え上げられた筋肉を露出し、髪型は円を描くような丸みを帯びたスキンヘッド。
服装は黒いタンクトップ姿に軍事用の迷彩のズボンを身に付けていた。
「一様この列車も貨物といっても人が乗ってる可能性もある、そこは注意しろ。一般人も乗っているだろうから。
無駄な関わり合いで面倒ごとをおこすなよ。ゼル」
「ああ……わかっている……」
ゼルと言われた青年は、髪は黒く長めで、瞳は漆黒に鋭く光。
そして、首元から、足首まで伸びる長いロングコート。
そのロングコートは黒を強調したロングコートで、青年の黒髪と相性が良いようだ。
「安心しろ・・・俺はそんなヘマはしない」
ゼルは静かにそう言うと、ダフその言葉を聞き苦笑する。
「ハハッ、すまなかったな。今までの任務でお前がそんなヘマをしたことは今までなかったな。とりあえずこの列車で身を隠せるところを探すか」
ゼルはこの列車の地図を取り出すと、自分たちの現在地を確認する。
俺たちがいるところは一番後ろの車両から2番目の車両らしい。
この地図を見る限り、倉庫がある車両まではあと5両も先だ。その先の3両は客席、2両は食堂らしい。
ダフもその地図を覗き込むようにして同じく確認する。
そして、ゼルは自分たちの現在地に指をさした。
ゼルはそうダフに説明すると、ダフはスキンヘッドの頭を「ポリッポリッ」とかきむしる。
ゼルは基本ダフが頭をかくのは何かを考えてる時だということを知っていた。
一時してダフは頭をかくのを止める考えが決まったようだ。
「俺は屋根から行くが二人で行動すると見つかった場合が仲間連れだとばれるからな。俺が先に倉庫まで偵察に行くから、ゼル。お前は客席で待機しててくれ、異常なしの場合は、すぐに無線で連絡する」
ダフの着ている軍服では客席にはいられない。すぐに軍人だと分かってしまうからだ。
ゼルは軍服は着ていない。軍服ほどには目だたないということだろう。
「わかった。安全を確認したら俺に連絡をくれ」
ゼルは冷静な口調でダフにそう確認をとる。ダフは大きな体を動かし列車の屋根によじ登った。
「了解だ。安全を確認したらすぐに連絡を入れる。それまで辛抱しててくれよ」
「ああ」
そう言ってダフは屋根から、ゼルは客席でダフの連絡を待つことになった。