自習中に友達のAを題材にふざけて小説書いてみた!!
――私は今、「学校の自習時間」にこのお話を書いている。
事の発端は、この自習時間の始まる前の休み時間。私が執筆中に友達のAさんが、
「あれ、小説書いてるん?なら俺のことテーマにして書いてみてよ」
と話しかけてきた。もちろん無理だ。私が書くのはいつも自分の思いつきや実体験からで、他人を題材にするのは得意じゃない。だが、そのときは調子に乗ってしまい、「いいよ」と言ってしまった。今思えば馬鹿だったかもしれない。とにかく、彼のことを思い浮かべてこれを書いている。まず、君たちにAがどういう人物か伝えたい。
Aは一言で言うと「お調子者」だ。話題はだいたいゲームか学校のことばかりで、明るくて憎めない。だが、周りはどうやらAが苦手らしい。Aと話していると、他の誰も会話に入ってこない。私が「またAがさ」と言っても、「ああ……うん」と曖昧に返されるだけだ。私はそれでもいい。私はAが好きだから。
私とAは夕焼けの校庭を横目に、くだらないゲームの話をしながらいつも一緒に帰った。夕焼けはオレンジ色に校舎を染め、風は少し冷たかった。Aは体育の授業でもよく私の隣にいた。「お前、走るの遅いな〜」と笑いながら私のペースに合わせてくれる。そういうところが、私は好きだった。
Aは私の家にもよく来ていた。勉強を教えてくれたり、ゲームをしたり、ただ喋ったり。私の部屋のぬいぐるみを勝手に触って、「これ可愛いな」と言ったのを覚えている。青い耳の小さなキャラクターだった。Aはそれを抱えて、よく私の方を見て笑っていた。
母に「Aが来てるよ」と言うと、母は一瞬だけ眉を寄せて、目を伏せた。言葉は「……そう。仲良くしてるのね」とだけで、すぐに台所に戻ってしまう。母は人見知りだ。きっとAとどう接していいか分からなかったのだろう。私はそう思った。
文化祭のときも、Aはずっと私のそばにいた。私はクラスの展示の受付係で、Aは暇そうに私の机に肘をついていた。体育館の匂いが少し混じった空気の中で、彼は笑って言った。
「お前、こういうの似合うよな。真面目だし」
私は「手伝ってよ」と言ったが、Aは「俺は客だから」と言って逃げた。帰り際、彼は缶ジュースを差し出して「お疲れ」と言った。缶はまだ少し温かくて、手に伝わる温度が嬉しかった。私はそれを受け取り、胸がふわりとした。クラスメイトが「誰から貰ったの?」と聞くと、私は「Aだよ」と答えた。友達は「へぇー」と言ってどこかへ行ってしまった。羨ましがりすぎだと思った。
……そろそろ自習時間も終わりだ。Aのこと、ちゃんと書けただろうか。いや違う、私は彼を題材にした小説を書くんだった。帰ってから添削しよう。Aはきっと喜んでくれる。
家に帰ると、机の上に白い紙が一枚置かれていた。黒い文字がぎっしり並んでいる。母がよく置いていく、病院でもらった紙だ。紙の端には私の名前と、見慣れない専門的な言葉が小さく書かれている。私はそれを横にどかして、パソコンを置くスペースを作った。別に気にする必要はない。私は元気だし、Aもいる。
机の横には飲み忘れた薬がいくつか転がっている。カラフルで形もいろいろで、ちょっと可愛い。
Aは「これ全部飲むの大変だな〜」と前話した時、笑っていた。薬を見ると、なぜか少しだけ嬉しくなる自分がいる。
ベッドの上には、Aが気に入っていたぬいぐるみが置いてある。青い耳の小さなキャラクター。今日もそこにちゃんとある。私はぬいぐるみを手に取り、抱きしめた。柔らかくて、温かい。Aの匂いがするような気がした。指先がぬいぐるみの毛に触れる感触が、安心をくれる。
――よし。続きを書こう。Aとの思い出は、まだまだたくさんある。
パソコンを開き、キーボードに指を置く。画面にはさっき学校で書いた文章がそのまま残っている。文字を追うと、胸が温かくなる。思い出がふわりと蘇る。夕焼け、体育館のざわめき、文化祭の人混み、缶ジュースの温度。全部、私の中でつながっている。
――私は幸せだ。これからの学校生活もきっと楽しく過ごせる。Aがいてくれるから。
ずっと、ずっと。
この物語はフィクションです!!モデルはいますが、実在してますし、筆者は薬飲んでません!!




