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9歳の時に、大切な親友の女の子が誘拐されて、20年後無事に戻って来た!

作者: 七瀬





“9歳の時に、私の大切な親友の女の子が誘拐されて、20年後無事に戻って

来てくれたの!”



・・・あの時の話を今すれば、

私が9歳の時、私と仲が良かった親友の女の子が誘拐された。

男性だれかに、連れて行かれたらしいのだが、当時は防犯カメラもなく

目撃者もいなかった為、彼女を探し出す事が出来なかったのだ。

“所謂! 未解決事件になってしまった。”



私は20年経った今でも、彼女の両親とは時々連絡を取り合い、家に遊びに

行く事も多々あった。

彼女の両親は、私を見ると? “あの子もこれぐらい大きくなってるのかしら”

と彼女のお母さんは、必ず一言! 私に言うわ。

彼女のお父さんは近所の駅で、彼女の当時の写真と彼女を何処かで見かけた

事はないかという、目撃情報を求めてビラを撒いていた。

年々、彼女の事は街の人から記憶として忘れ去られていはいたけど......。



『ねえ、おじさんおばさん! もっと早奈枝ちゃんの情報を集めるために

私がSNSで呼びかけてみるわ!』

『えぇ!? そ、そう、本当にありがとうね、由良ちゃん!』

『いいのよ、私だって! 早奈枝ちゃんを早く見つけて戻って来てほしい

んだから! お互い助け合わないと、、、!』

『・・・ほ、本当にありがとう。』

『おじさん、もう泣かないでよ!』

『ごめんごめん、早く早奈枝が見つかればいいな。』

『そうね。』

『うん、皆で頑張ろうね!』

『あぁ!』






 *





・・・ここから半年!

ついに“親友の早奈枝ちゃんが20年ぶりに家に戻って来た!”

早奈枝ちゃんは、当時犯人に誘拐された後、犯人の家で20年間監禁され、

昨日、犯人の隙を見て必死に逃げて来たらしい。

犯人も早奈枝ちゃんが20年もの間、逃げださなかったので安心しきって

おり、早奈枝ちゃんを一人家で留守番させるまでになっていた!

監禁部屋もあったらしいのだが、ここ数年! 早奈枝ちゃんが逃げないと

しり家の中を自由にさせていたのよ。




そして昨日、早奈枝ちゃんを監禁していた犯人が捕まったわ!

これで早奈枝ちゃんは自由の身になったのだが、家に戻って来た早奈枝ちゃんは

見た目は、“立派な大人の女性になっていたが、中身は当時の9歳の女の子のまま

で、彼女の両親も20年ぶりに戻って来た娘を泣いて喜んでいた!”

一切! 誘拐された後は学校に通う事無く、勉強もしていなかった為、読み書き

がほとんどできない!

それでも、そういう事は後からでも身につくと、彼女の両親は彼女が無事に戻っ

て来てくれた事を本当に喜んでいたの!

勿論私も、早奈枝ちゃんが戻って来てくれて凄く嬉しかったわ!




『早奈枝ちゃん! 無事に戻って来てくれて嬉しいよ。』

『えぇ!? ひょっとして、由良ちゃん?』

『そうだよ!』

『・・・随分と変わっちゃんたんだね。』

『仕方ないよ! 20年も経ったんだよ!』

『・・・そ、そっか、』

『“もう直ぐ! 小学3年生の時のクラスメイトの子達が来るよ!”』

『えぇ!? 凄く嬉しい!』

『“久々に会えるね!”』

『久々? 昨日のようにワタシは思うけど、、、?』

『そ、そうだよね、』

『よお! 元気だったか、早奈枝?』

『奥田クン、元気だった?』

『・・・あぁ、』

『実世ちゃん! あんまり変わってないね!』

『えぇ!? 随分と変わったよ。』

『・・・そ、そう、』





・・・私から見る今の早奈枝ちゃんは?

“まるで浦島太郎みたいな感じに見えたわ。”

見た目は大人でも、話すと当時の9歳の女の子のように幼く、

どこかあどけない、大きな子供のように。



彼女は今の環境に慣れていくのだろうか?

20年もの時間つきひを狭い部屋で監禁され、まともに読み書き

も出来ないのよ。

明らかに、“私達と同じ時間を過ごしていない彼女は、、、?”

この先、どうなるのだろう?

勿論! 彼女の両親や私もこれからの彼女を支えていくのだが、、、。

それでも、“不安が多い。”




それに一つ、気になっている事があるのだが、彼女は誘拐犯の男に何も

されていないのだろうか?

数日たった今も、“彼女は犯人の男の話をしたがらない!”

深い心の闇が、彼女を食いつぶしていなければいいのだけど......。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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