ダンジョン作成2
今回もダンジョン作成回です。
「それではダンジョンの作成方法について説明します」
「「よろしくお願いします」」
「はい。まずダンジョンとは何か、ということから説明します。ダンジョンとは自然界の魔力が固まってできたコアを周りから取り込んだ魔力で作成された建造物や空間のことを指します。ダンジョンは全て魔力でできているので壁を破壊しようとするとそれ相応の魔力が必要です。魔法で破壊するにはダンジョンの壁が含む魔力より多い魔力を含む魔法出ないと傷一つつきません。武器による破壊では傷はつくでしょうがすぐに魔力で修復され、場合によっては補強もされます。他にもダンジョンは階級で分かれています。推奨lvが1〜10が初心者レベルです。推奨lvが11〜20が中級者レベル。推奨lvが21〜30が上級者レベル。ボスのlvは推奨lvの一番高いlvになる」
「なるほど」
「分かりやすい」
「俺たちはどのレベルにする?」
「もちろん上級者レベルだろ」
「まぁ、そうだな」
「ふふ。そこは各々で話し合ってください。ではこれからは運営側。つまりダンジョンを作成する側の説明です。ダンジョンはDPで魔物の生成やトラップの作成。さらには生成した魔物のステータスをいじったりするのに使用します。また、このDPは固定で500です。しかし、今回の場合は二人で一つのダンジョン作成なのでDPは1000です。これでやりくりしてください。しかし、これも作りたいがDPが足りない、という場合は自分の魔力をそこにあるダンジョンコアに入れていただくと入れた魔力×1.5のDPが追加されます。」
「ほうほう」
だが、俺たちは魔力が少ないからな。おそらく1000でやりくりするしかないだろう」
「そうだな」
「では、DPでできることの詳細をお教えすれば終わりですね。まずはダンジョンの広さと高さを増やすのは10m×1DPです。魔物の作成はlv1〜10が10DP。lv11〜20が20DP。lv21〜30が30DPです。これだけ見ると結構DPが余るように見えますが、トラップなどが結構DP使うのです。あとはボスモンスターにも。トラップが落とし穴などの身体的なダメージを与える罠が50DP。精神攻撃系が100DP。即死が10000000DP。特殊なエリアを作りたい場合は魔力過疎エリアが100DP。魔力過多エリアが100DP。魔法使用不可エリアが500DP。などなど。中ボスは推奨lvの最大値かlv5引いた数値が中ボスのlvになります。それから必要DPは150DPです。なぜこれだけ多いのかというとなかなか強いのと倒すと確定で宝箱を落とすからです。普通の魔物は確率で落としますが。で、ボスはあなたたち二人が入って戦う魔物のことです。作成のDPは100程度ですが、ステータスをいじる時はステータスはF,E,D,C,B,Aの準で高くなり、ランクを1上げるのに50DPを使います」
「なるほど。面倒だ」
「確かに面倒だが、やるしかないだろう。受けてしまったのだから」
「まぁそうだな」
「うふふ、がんばってくださいね。さて、それではそろそろ報酬の話をしましょう」
「報酬?」
「ええ、これは特別なクエストです。ですので報酬ももちろん特別です」
「なるほどね」
「ええ。では一人一人要望をきかせください。一応、叶えられるところは叶えますよ?」
「ほう、では、遠慮なく。俺は鍛治をする施設...というかもの作りができる施設が欲しいです」
「なるほど。では、源さんは?」
「俺は、新しい武器が欲しいな。防具はいらない。初期装備では攻撃力が不安だ」
「なるほど。わかりました。どちらも問題ありません」
「ありがとうございます」
「ありがとう」
「では、私はそろそろ自分の領域に帰りますね。うちの領域に開いた穴を塞がないといけませんしね」
「あ...それは、すみません。ご迷惑をおかけします」
「いえいえ。ダイキさんが謝る必要はありません。もともとあの二人が悪いのですから、謝る必要はありませんよ」
「ありがとうございます」
「いえいえ、それでは。また機会が会いましょう」
そういうと領域の穴が空いている部分から外に出て行った。
「さて、じゃあ作るか。源さん」
「だな。まずはどんなダンジョンにする?」
「う〜ん。そうだな。他にはない面白いダンジョンにしたいよな」
「そうだな。他にはないダンジョン...あれか、このゲームは西洋系のゲームだから、日本みたいな和系を作ってみるか」
「なるほど...確かにそうだな。じゃあそうするか」
「う〜ん...和系と言っても、いろいろあるからなぁ」
「そうだな...じゃ、家のようなのはどうだ?」
「うち...ていうと道場のようなものか?」
「そうだ。広さは...一つのエリアは50m×50mぐらいあればいいかな?」
「なるほど。まぁそんぐらいか。ボスエリアもだいたいそのぐらいだよな」
「じゃ、広さはこのぐらいで。何エリア作る?」
「う〜ん。それよりどういうエリアを作りたいか考えようぜ」
「どういうエリア...か。確かアースさんの説明によれば魔力過多エリアや魔力過疎エリアも作れるって言ってたよな」
「言ってたな。それ作るか?」
「だな。一つ目のエリアは普通のエリアにして、二つ目は魔力過多エリアで、三つ目は魔力過疎エリアにしよう」
「ほうほう。その二つはどんなメリットがあんだ?」
「まず魔力過多エリアは魔法の発動が早い。あとは魔力の自然回復量も増えるな。まぁここはデメリットだ。メリットは魔力が濃すぎるから周囲の魔力に干渉すれば戦いの幅が大きく広がるな。だが、干渉できるほどの魔力量と知識がないと成功しない。ここには魔法使い系を設置するのがいいかもな」
「なるほど。で、もう一つのエリアは?」
「魔力過疎エリアは魔法の発動が遅いのと魔力の自然回復量が0にはならないが極端に減るな。だからここには近接メインの魔物を設置した方がいいな。あと、魔力が少ないってことはハイドみたいに魔力総量が元から少ない魔物は感知されにくい。それにハイドの場合は体が小さいから余計見つかりにくいから、こういう感じのやつを設置しても面白そうだな」
「なるほどね。で?エリアはその三つとボスがいるエリアで四つでいいのか?」
「まぁ無駄にエリア量増やして消費DPを増やす必要もないだろう」
「確かにそうだな」
「じゃ、まず4エリアで40DPの消費で、そのうち2エリアが魔力過多エリアと魔力過疎エリアで合計マイナス200DPで残り760DPだ」
「結構シビアだな。罠はどうする?」
「いらんだろ。向かい打つのは俺たち魔物だけだ。その方が余計なDPを使用しなくて済む」
「まぁ、そうだな。で、ダンジョンを道場みたいにするのはわかったが、どうやっていじるんだ?」
「説明がなかったが、コンソールに表示されている内容を見るに、風景や作りはこっちで自由に作れるようだ。だが、罠のようなものを設置しようとするとDPを持ってかれるな」
「ほうほう。じゃ、それで道場のようにいじるんだな」
「その通り。で、次に決めるのは俺たちが操るボスだ」
「ボス...か。俺はこの戦鬼かな。小鬼の進化先のようだ。使い勝手は変わらんだろう」
「なるほどねぇ。じゃあ俺は...この高位動く骸骨だ」
「ハイ・スケルトン...ね。なぜこれを選んだ?」
「俺は最近使っていなかった棒や棍を使おうと思ってな。そのためには武器系のスキルを二つ取得していることが進化条件のこいつが適切だと思ったからだ」
「ほうほう。そういえばお前は最近は刀術や剣術ばっかだったもんな」
「おう。それにこの世界では気による身体強化はあまり効果がない」
「なぜだ?俺は使えるぜ?」
「俺は動く骸骨だ。骨だけで筋肉がない。気による強化は筋肉に作用するから骨だけのスケルトンには効果が薄い」
「へぇ〜知らんかった」
「だろうな。お前はスケルトンではないからな」
「じゃ、両方の魔物のステータスでも見て見るか」
「だな。じゃ、見て見るか」
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名前:戦鬼 種族:戦鬼lv30 職業:拳闘士lv30
スキル:中級格闘術 縮地 硬化 筋力増強 魔力纏
ステータス:体力B 魔力D 筋力A 敏捷C 器用D 知力E
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「強いなぁ。それに普段見れないステータス見れるってなんか新鮮だな」
「だな。これは面白い」
「次はそっちだぜ」
「だな。よっと」
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名前:高位動く骸骨 種族:高位動く骸骨lv30 職業:中級棍棒使いlv30
スキル:中級棒術 棍術 筋力強化 器用強化 状態異常無効 光属性脆弱 打撃属性脆弱
ステータス:体力E 魔力C 筋力E 敏捷C 器用B 知力A
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「...なんか、ステータス弱いな」
「だな。それに脆弱が二つもある。
「それは知ってる。スケルトン時代からあるから」
「なるほどね。で、どっかいじるか?」
「いらんだろ。逆に聞くがそっちは?」
「いらんいらん」
「だろうな。じゃ、次はダンジョンに出す魔物だ」
「ああ、それで少し相談したいことがあってだな」
「なんだ?」
「さっき出せる魔物を見ていた時に、面白そうな魔物がいて、そいつを使ってみたい」
「ほう?どんな魔物だ」
「二重身だ」
「ほう?そいつはどんな魔物なんだ?」
「ドッペルゲンガーは不定形の魔物で、色々なものに擬態して獲物を狩る魔物だ。こいつは名前も種族名に変わる」
「へぇ〜面白そう」
「ああ、俺もそう思う。で、こいつの運用方法が相手チームが戦っている時に突然魔物が二体に増えるって感じになるし、人型にして俺たちが技術を教えれば面白いことになりそうだ」
「確かにそれは面白そうだ。そうするか。だが、何に擬態させるかだ」
「だなぁ。う〜ん...俺たちが使い慣れているスケルトンとゴブリンでいいんじゃないか?それ以外だったら普通にゴブリンの進化個体とかスケルトンの進化個体でもいいかな」
「なるほどねぇ。じゃ、鬼で」
「了解っと。じゃあレベルはどうする?」
「ドッペルゲンガーって進化しないの?」
「おう、もしかしたらするかもしれないがlv30まで見たところは進化はなかったな」
「へぇ。じゃあもしかしたら40とか50で進化するかもしれないな」
「だな。で、レベルはどうする?」
「20ぐらいでいいんじゃね?」
「だな」
「じゃ、ついでだしホブゴブリンに擬態したドッペルゲンガーのステータスも見るか」
「だな。見るか。けど職業はどうする?」
「お前が教えるんだから格闘使いでいいんじゃね?」
「だな」
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名前:鬼 種族:鬼lv20 職業:格闘使いlv20
スキル:格闘術 筋力強化 擬態
ステータス:体力B 魔力C 筋力C 敏捷D 器用C 知力D
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「ハイ・スケルトンより強いな。ステータス」
「だな。やっぱりスケルトンって弱いんだな」
「まぁ使い方次第ではあるけどなぁ」
「だな。で、どっかいじるか?」
「いらんだろ。ステも全体的に均一だし問題ないだろう」
「了解っと。じゃ、出現させるエリアはどうする?」
「魔力過疎エリアでいいんじゃない?俺の戦い方はそんな魔力使わないし」
「わかった。じゃ、次は他に出現させる魔物だな」
「おう。でさ、思ったんだけどさ、今んところ全然いじってないから結構余ってんじゃない?DP」
「ちょい待ち。計算して見る...うんあと540DPだな」
「半分以上余ってんのか。じゃ全部中ボスにしてもいいんじゃね?確かレベル固定で使うDPも多い代わりにステ高いんだろう?」
「ああ、中ボスはそんな感じだ。じゃ、そうするか」
「おk。けど、どんな奴にするか...だな。う〜ん...できれば人型がいいけど、人型の魔物ってそんな知らんのよね」
「だよなぁ...まぁ普通に動物系でいいんじゃね?」
「だな。う〜ん...熊とか?」
「いいね。純粋に力で押しつぶす感じか」
「おう。この大熊とかいんじゃね?」
「じゃ、そいつにするか。確か中ボスが150だったよな。これで残り390DPだ」
「おう。じゃ、ステも見るか」
「わかった」
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名前:大熊 種族:大熊lv25 職業:大熊lv25
スキル:威圧 体力増強 爪撃 剛毛
ステータス:体力A 魔力D 筋力A 敏捷C 器用C 知力D
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「ほう。強いな」
「だな。てか職業が大熊って...」
「だって選ぶの面倒だったし」
「まぁ、面倒だしな」
「こいつは...まぁ普通のところでいいでしょ」
「だな。あとは魔力過多エリアか」
「だな。このエリアは魔法使う系でいいかな?」
「いいと思うぞ。問題は誰を使うか、だ」
「まぁそうだな...ん?んん?」
「どうした?ダイキ」
「はっはっは!こいつまで用意してるのか!面白いなぁ!」
「どうしたどうした。見せてみ?」
「ほれ」
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・疾走狼
・森林狼
・帯電狼
・魔狼
・高位狼
・白銀狼
・白銀大狼
・白銀賢狼
・蜘蛛
・大蜘蛛
・毒蜘蛛
・毒大蜘蛛
・
・
・
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「白銀狼に白銀大狼に白銀賢狼...って確か白銀狼が白月の最初の種族なんだっけ?」
「そうだ...にしても、こんなものも出すなんてな。こいつと遭遇したのは俺とお前だけだ。普通はこんな魔物は出さないだろう」
「だなぁ。だが、事情を知らない人たちからすればこの魔物はこの先出現する新たな魔物なんじゃないかって考察ができるぞ」
「確かにそうだな。じゃ、白銀賢狼にするか」
「白銀賢狼って、どんな種族なんだ?」
「狼の上位互換で、さらに魔法も、確か...3、4種類使えるぞ」
「へえ〜!そいつはすげぇな!」
「ああ。だからせっかくだしこいつ選ぶか」
「いいな。じゃ、ステ見るか」
「だな」
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名前:白銀賢狼 種族:白銀賢狼lv25 職業:賢狼lv25
スキル:暴風魔法 無魔法 闇魔法 疾走 爪撃 牙突
ステータス:体力B 魔力A 筋力B 敏捷A 器用C 知力A
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「わぁ〜お。つおい」
「知ってたが、やっぱり強いなぁ」
「こいつ普通に化け物だな」
「だなぁ。さて、これで作成完了だな。残ったDPは240DP。結構余った」
「どうしようか」
「本当どうしよう。ステいじる?」
「それしかできないだろう」
「よし、じゃ白銀賢狼のステいじろう!」
「やめろ、手がつけられなくなる」
「だからいいだろう。もしくはドッペルゲンガーの知力を上げるか、技術の吸収する速度を増やせるからそれ増やす?」
「いいね、それ。じゃ、吸収速度あげよう」
「了解。じゃ、全部突っ込んでいい?」
「いいんじゃね?」
「了解っと」
ドッペルゲンガーの成長速度を上げる。
「どうなった?」
「おう、もともとは何十回と教えないといけないところが8回ぐらいで覚えるようになったよ」
「へぇ!それぐらいで覚えるなら練度も結構上げられそうだな」
「だな。じゃ、さっきからそこでこそこそしている神サマに提出しよう」
「え?バレてたの?」
「もちろん。源さんも気がついてたよ」
「マジか...地味にショック」
「さて、じゃ質問してもいい?」
「いいぞ。何が聞きたいんだ?」
「ボスを周回している源さんでもlv20台だ。推奨lv30はクリアできるやついないんじゃない?」
「ああ、無理だな。今の最高レベルは人類でlv23だ」
「ますます無理じゃん。中ボスのlv25ですら無理じゃん」
「おう。だからレベル上げ期間がある」
「レベル上げ期間?」
「そ。告知から1週間だけ獲得経験値を増やす。これでレベルを上げやすくなる」
「へぇ。それって人類だけ?」
「なわけないだろ?もちろん全プレイヤーだ。もちろんテイムモンスターも含まれるぞ」
「なるほどね。で、告知するのはいつなの?」
「今日が5月23日の水曜日00:53だ。で、告知は来週の5月28日の月曜日で15:00に公式HPで告知と同時にアップデートだ。そのアップデートで獲得経験値量を増やす」
「なるほどね。で、イベント開催日は?」
「告知から2週間後にある三連休。6月の土日にプラスで祝日の月曜。この三連休の日曜だ。開始時刻は17:00から24:00だ」
「なるほどね。結構時間使うのね」
「おう。で、今回は二人ボスがいるダンジョンがある。それが君たちだ。だから片方が飯行ってる間とかトイレ行っている間はログアウトしているボスは知力の値に相当するAIが操作するから気おつけて」
「「了解」」
「よし、他に質問は?」
「質問はないけど、俺はアースさんと約束してるからアースさんと話がしたい」
「俺は特にないから元の場所に戻してくれても問題ないぜ」
「わかった。じゃ、源さんは戻すね」
シャーディーがそういうと突然源さんの足元に見覚えのある魔法陣が出現した。
「じゃ、気おつけてね」
「わかってる」
源さんがそういうと源さんは消えた。
「じゃ、アースのところ行こうか」
「わかった」
久々に使いましょう棒術と棍術。
スキルレベルの上昇などはなしです。