源大牙との合流
今回は源さんと合流です。
「ブモォォ!」
周回を始めてから3回目ぐらい聞いた突撃母猪の悲鳴がボスエリアに響き渡る。
「お疲れ様。白月」
「はい、ありがとうございます。お父様」
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《戦闘に勝利しました》
《これまでの行動が基準値に達したのでスキル:魔力眼を習得しました》
《白月の種族lvが上がりました。lv10→13》
《白月の種族lvが上がりました。lv10→13》
《白月が新たにスキル:魔力爪を習得しました》
《白月が新たにスキル:魔力牙を習得しました》
《白月が新たにスキル:魔力眼を習得しました》
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ちなみに白月は今は狼状態で戦っている。まぁ源さんがきた時に勘違いされそうだからな。別に事情を話してもいいけど面倒だしな。
「新しいスキル、たくさん手に入ったな」
「そうですね、お父様。けど、魔力眼とはどういうスキルなのでしょう?」
「おう。俺もさっき使ってみたが魔力の流れらしきものが見れた。しかしスキルレベルが低いからか片目だけ、しかもまだ区別はつかない。どれが誰の魔力かって感じに判別ができないが、これは鍛えれば良いスキルだな」
「それは強力なスキルですね。それになかなか面白そうでもありますね」
「おう。だが、白月が使用した場合はわからない。両目なのか片目なのか。誰の魔力か区別つくのか。それがまだわからない」
「そうですね。では、使ってみましょう」
白月は魔力眼を起動したらしく両目が少し紅くなった。へぇ〜。俺の時もこうなってたのかな。
「うっ!」
「っ!白月!?」
すぐに白月がくるし始めた。何があった!?だが白月はすぐにスキルの発動を切ったようだ。すぐに立て直した。
「だ、大丈夫か?何があった?」
「は、はい。それが...スキルを発動した瞬間、頭の中にたくさんの情報が流れてきまして...脳が情報が処理しきれずに、パンクしてしまって...」
「なるほどな。スキルレベルがないがために最初からの調整が効かない...か。それは欠点だな」
う〜ん。どうしようか。とりあえずは今は使わないようにして、安全な拠点を手に入れてから調整できるように訓練...かな。
「よし。白月。とりあえず魔力眼の使用を禁止する。しかしこれは先を見越しての禁止だ。この先、安全な拠点を確保してさらにレベルを上げスキルの調整になれた時にまた練習しよう」
「はい。わかりました。正直、このスキルは今の私にはあまりにも強力すぎる。悔しいですが、そうするしかありませんね」
「だが、他のスキルは使えないわけではない。魔力爪と魔力牙。この二つのスキルは爪と牙、さらに付与術とマジックソードとの併用が可能だ。その分魔力の使用量も増えるが、進化を果たした白月なら一セットぐらいなら使用可能のはずだ。危なくなったらどんどん使っていこう」
「はい。わかりました」
さて、まぁ俺はレベル上げも兼ねて常時発動しておこうかな。魔力の使用量もレベルに比例して上がってくのかもしくはもともと使用量が少ないのかわからないが自然回復でも賄える量だ。問題はないだろう。しかし、源さんはまだ来ないのか。
「源さんもまだ来ないようだし、また周回しようか。白月」
「はい。そうですね」
「いやいや、その必要はないぞ、ダイキ。今きたからな」
急に声がした。まぁきてることには同じく常時発動している心眼でわかっていたが...
「源さん。急に声をかけるのはやめてくれ。せめてフレンドメールでそろそろ着くと連絡をくれよ」
「悪い悪い。まぁ別に問題はないだろ?」
「まあないが」
「にしても、お前さん、随分と弱そうなテイムモンスターだな。戦えるのか?」
「はっはっは。白月を舐めてると、痛い目見るぞ」
「ん?そうか。てことは強いのか?」
「とてもな。お前はここのボス...突撃母猪と取り巻きの三匹の子豚相手に無傷で勝てるか?」
「まだ戦ったことないからわからんが、初見じゃ無理だろうな。2、3回戦ったらいけると思うが」
「ふっ。白月は初見でいけたぞ。まぁ最初に何回か突撃母猪...言いにくいな。ボス猪と戦っていたのもあるが、それでも十分強いぞ」
「へぇ〜。そいつは面白い。まぁその話は置いといて、パーティー登録しとこうぜ」
「そうだな。俺のパーティーに誘うぞ。パーティー名はユニークモンスターだ」
「ユニークモンスター?それって特別な魔物、もしくはモンスターに付与される称号じゃんなんでそんな名前なんだ?」
「俺じゃないけど、白月はユニークモンスターの称号をもらってるからな。それでいいだろ」
「なるほどね...そいつはますます面白いじゃないか。まぁとりあえずパーティーに入れてくれ」
「へいへい」
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《プレイヤー:源大牙をパーティー:ユニークモンスターに招待します》
《相手が承諾、または拒否するまでお待ちください》
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「送ったぞ」
「おう。今通知きた...オーケー承諾したぜ」
「よし、これで三人パーティーの完成だ」
「三人?二人と一匹の間違いだろ」
「それが、そうでもないんだがな。パーティーメンバーの白月の種族。見てみろよ」
「なになに?白銀賢人狼?これか、ユニークモンスターってのは。ん?人狼?」
「そ。白月の今は狼形態。他にも人狼形態と人形態がある」
「なるほどね。にしてもこいつさっきから一言も喋らないけど?」
「おそらく人見知りでもしているのだろう」
「そうか。まぁそのうち話してくれると嬉しいがな」
「そうだな。そういえばお互いの今の種族と職業を知らないな」
「あ、そうだな。じゃあ俺からな。今の俺の種族は戦小鬼だ。職業が中級拳闘士だ。レベルは21だ」
「たけーなぁ」
「そりゃそうだ。ずっと山にこもってボスボコってレベル上げしてたんだからな。で?そっちは?」
「俺はまだ動く骸骨だ。職業も見習い棒使いだ」
「はぁ!?お前。まだそんなか!?てかまだ進化も転職もしてないじゃん!何やってんの?」
「いやぁ。ね?やりたいことやってたらぜんぜん進化と転職してる暇なくってね...」
「はぁ...何やってんだか」
「悪い悪い。それで、白月の種族がさっきも言ったが白銀賢人狼で、職業も同じだ。レベルは13」
「へぇ。そっちはレベル高いんだな。いや、お前が異常すぎるだけか」
「異常ってなんだよ異常って」
「自覚がないのかよ。まぁいいけどよ」
「まぁどうでもいいからな。じゃ、どこか安全な場所探してそこでダンジョン作るか」
「そうだな。俺はちょっと良さげなところあるから行こうぜ。ここからならすぐに着くぞ」
「了解。じゃ行きますか」
そんなこんなで源さんを先頭に静寂の草原を歩いていく俺たち。道中は特に何も来なかった。なぜか先頭を歩く源さんを見つけると一目散に逃げていく。まぁなんかのスキルかな。
「なぁなぁ源さん。さっきから魔物が源さん見つけると一目散に逃げていくんだけど、なんかスキル使ってるよね」
「ああ。まぁわかるか。俺が使用しているスキルは威圧だ。スキルレベルより下のモンスターは強制的に逃走状態になるってスキルだ」
「へぇ。面白そうじゃねぇか」
「おう。だがレベル上げがちと面倒だったぜ」
「そうか?素振りとか鍛錬してればすぐ上がるだろう」
「いや、それはお前だけだ」
「そうか?」
「そうだ」
「そうか。まぁいいか。で?まだか?」
「おう、そろそろだぞ。てかすでに見えているな。あそこだ」
「へぇ?どれどれ?...あの地下につながっていそうな空洞か?」
「そうだ。あれは下水道につながっている。下水道にはあそこを通らないと中に入れない仕組みになっている。だから結構安全だぜ」
「なるほどねぇ。けど確かこのゲームって匂いなども再現されてるよな?」
「おう。されてるな」
「結構臭いきついんじゃねぇの?」
「いや?思いっきり穴が空いているおかげで中にそこまで臭いが詰まっていないから、全然だぞ」
「へぇ。...ん?」
「?どうした、ダイキ」
「いや、ちょっとネズミを見つけてな...よし、ちょっと待っててくれ。ネズミテイムしてくる」
「ネズミィ〜?なぜそんな雑魚なんだ?」
「いやいや、ネズミは案外やくにたつかもしれないぞ?まぁとりあえず待っててくれ。白月もな」
「はぁ〜、ったくしょうがねえさな。まぁしょうがないあいつはこうなったら誰も止められないからな。ほれ。さっさと言ってこい」
「はいはい。じゃ行ってきます」
ネズミはテイムしたい魔物ランキングに3位ぐらいにいる。まぁただのネズミは魔物じゃなくて動物なんだけどね。まぁ方法は考えてある。まぁ多少実験見たくなってしまうけどしょうがないよね。
かっこいいですよね、オッドアイって。
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