稽古の時間
やっと続きを書く時間ができたので書きました。まぁ結局描くのめんどくなって前半後半に分かれてしまったけどねぇw
翁&春香ペア
翁「僕たちは晃さん...剣術の師範代の人のところに行けばいいんだよね?」
春香「そう。あき兄のところ。けどあき兄が師範代やってるなんて知らなかった」
翁「妹である春香でも知らなかったんだ。けど、なんで言わなかったんだろう?」
僕がそんな疑問を口に出したら後ろから声が聞こえた。
晃「それは、結構給料が良くてお金を妹達に取られないようにする為さ」
翁&春香「!?」
僕たちは後ろから急に声をかけられたことに驚いて振り返った。そこには一人の高身長の男性...おそらく、剣術の師範代である晃さんがいた。
春香「あき兄、急に声かけないで。驚く。あと、人聞き悪いこと言わないで。私たちはお小遣いをせびっただけ」
晃「そうは言ってもこっちからじゃ思いっきり取りに来てたんだよなぁ」
翁「え〜っと、剣術の師範代の晃さん...ですか?」
晃「そうそう。それで君は妹たちの初k...モゴモゴ」
春香「ちょっと!何言ってんの!?」
春香が急に晃さんの口を押さえてしまった。最後何を言おうとしてたんだろう?なんか深入りすると後悔する予感がするから無視しよう。
翁「晃さん、早く稽古をつけてもらってもいいですか?あいつにリベンジしたいんで」
晃「プハァ!...悪い悪い。けど、あいつって?」
春香「私たちがやっているゲームで私たちをキルした種族がスケルトンのプレイヤーのこと」
晃「へぇ?我が妹達はともかく入門している弥生が負けるとわ...稽古を厳しくした方がいいかな?」
春香「それについては問題ない。さっき弦月さんが引っ張って行った」
晃「それは...ご愁傷様、弥生。けどあいつ何やって怒らせたんだ?」
翁「それは、僕たちがやっているゲームの掲示板でちょっと弥生が弦月さんを煽ってしまって...」
春香「それで、地獄の稽古に連れて行かれた」
晃「それは...自業自得だなぁ。見事なまでに」
僕たちはそんな会話をしていると、少し広々とした道場についた。
晃「ついた。ここが剣術の道場だ」
翁&春香「お〜!」
そこの道場はこの前行った道場より少し狭いが、置いてあるものが木刀や竹刀、あとは模造刀と真剣もあった...真剣?
翁「ちょっとちょっと!なんで真剣が置いてあるんですか!?銃刀法違反では?」
晃「それについては問題ない。あそこみてみ」
晃さんが指差した方を見ると、壁に何か賞状のようなものが飾ってあった。
翁「あれは?」
晃「あれは大地兄さんが六年前にもらった真剣の所持許可証だよ」
翁&春香「えっ!?」
そんなものなんてあるの?ってか春香も驚いてるし、多分知らなかったんだろうな。なんてものを持ってるんだ、あの人は。
晃「あれは日本に今の所大地兄さんしか持っていない許可証だ。だからもしあの許可証を提示されても偽物だから気にしないでね」
翁「まず、真剣を持てる方がおかしいのでは?」
晃「はっはっは!まぁそうだね!」
晃さんが笑っていると、春香が早く稽古したいのか少し強い口調で言った。
春香「あき兄、そんなことはどうでもいいから早く稽古しよう」
晃「っはっはって、そうだな。じゃ、始めるか」
翁&春香「はい!」
茜&光&静ペア
茜「私たちは...えっと、誰だっけ?」
光「もう、茜ちゃん。すぐ忘れるんだから。私たちが行くのは棒術と棍術の師範代のところと、あと盾術の師範代ですね」
静「そういえば名前教えてもらってないね」
大地「だから俺が案内にきた」
茜&光&静「!!??」
俺が後ろから声をかけるとびっくりしたような顔をして振り向いて来た。
静「もう!びっくりさせないでよ!」
茜「そうですよ!」
光「せめて少し前に声をかけてください!」
口々にそう言って来た。
大地「ひどいなぁ。まぁどうでもいいけど」
茜&光&静「はぁぁ」
なぜかため息をつかれた。解せぬ。
大地「ほら、さっさと行くぞ。あいつらは結構癖があるから早めにあって慣れておけ」
茜「そういえば弦月さんもそんなこと言ってたね」
光「そうですね。癖が強いとは一体どんな感じなんですか?」
静「確かに、気になるね」
大地「まぁそれはあってからのお楽しみでね。そろそろ着くからねぇ」
そう話していると道場の扉の前で俺は立ち止まった。
光「ここですか?」
大地「そうだ。ここに癖の強い三人がいる」
茜「よし!先ずは挨拶だ!第一印象は大事だよね!」
茜はそういうと道場の扉を勢いよく開けた。
茜「こんにちはー!今日お世話になる茜というもの...ですが......」
茜の声がだんだん弱々しくなって行く。
茜「し、失礼しました〜!」
そういうと茜は勢いよく扉を閉めて俺に詰め寄って来た。
茜「どういうこと!なんでここにヤ○ザみたいな人が三人もいるの!早く警察に通報しなきゃ!」
大地「とりあえず落ち着け」
光「あれはなんですか?とても師範代には見えないのですけれど。やはり茜ちゃんがいう通りヤク○ですか?」
静「あれはどこからどうみても○クザだよ!早く通報しなきゃ!」
それぞれがスマホを取り出して110番をかけようとするので目にも止まらない速度で全員のスマホを取り上げる。
茜&光&静「なんするんだ(ですか)!」
大地「落ち着け。だから言っただろ、癖が強いと」
茜&光&静「え?」
大地「とりあえず紹介をしようか」
棒術の師範代「そうしてくれ。いきなり扉が開いたと思ったら勢いよくしまったから何が何だかだよ、こっちは」
棍術の師範代「そうそう。できれば誤解のない紹介を頼むよ。俺たちの名前のせいで辞める人もいるんだから」
盾術の師範代「だよねぇ。なんで親たちもこんな絶対勘違いする名前にしたのかなぁ」
棒術&棍術の師範代「ほんとほんと」
扉が開いて三人のガラが悪そうな男性がやって来た。さて、誤解がないように紹介できるかなぁ?
大地「さて、まずは盾術術の師範代。この人の名前は時雨役座。すごく勘違いしそうな名前だけど元警察官で、うちの師範代になると同時に警察を辞めたんだ」
役座「役座だ、よろしく。大地のいう通りこんななりでも元警察官だ」
茜&光&静「よ、よろしくお願いします」
若干3名の顔が引きつっている。まぁそうだよな。こんな顔のやつが元警察官なんてにわかには信じがたいよなぁ。しかし、それが真実だ。残念ながら。誠に残念ながら。
大地「次に棒術の師範代の時雨役さんだ。この人は健全な薬剤師だ。とても健全な薬剤師だ」
役「時雨役だ。大地も言ってたが健全な薬剤師だ。副業として薬剤師をやっている。よろしく」
茜&光&静「よろしくお願いします」
大地「最後が、棍術の師範代の時雨堅気さんだ。こんな顔でも元自衛隊だ」
堅気「元自衛官の堅気だ。気軽に堅さんと読んでくれ。よろしくな」
茜&光&静「よろしくお願いします」
よし、それぞれの自己紹介は終わったな。あとはこいつらの話だから俺は戻るかな
大地「じゃ、あとは君たちで話し合って稽古のメニューを決めてくれ。じゃ!」
茜&光&静「はい、ありがとうございました!」
次回はそれぞれの稽古の様子を書きます。
次回のメインは弥生が地獄の稽古を受けるところを書きます。