現実世界 1回目
今回は初めての現実世界の話です。まぁ、勇者パーティーとダイキが出会うだけですね。まぁ面識を持ってるのはダイキだけですが。
勇者side
あのスケルトンに負けた次の日。今日は月曜日だから、学校がある。いつも通り、寝坊もせずに、登校した。いつも通りに授業を受けて、昼休みになり、中庭の1つのエリアに6人が集合した。
「さて、昨日は残念だったね」
「そうですね。あの魔物は強敵でしたね」
「うん。あいつは普通の魔物ではない気がする」
「静が正解ですね。あの魔物はプレイヤーでした」
ヒカリがそういうと、ヒカリ以外の全員が驚いた。なんか違うと、普通の魔物ではないと感じてはいたけど、まさかプレイヤーだったなんて。
「鑑定をしてみた結果は、プレイヤーネームは《ダイキ》というらしいです。残念ながら、知り合いに少し聞いても、このプレイヤーは見たことが無いそうです」
「まじかぁ〜。あいつ、プレイヤーだったのか。まぁ、気練流なんてマイナーな流派を使ってるやつだからな。しかも、聞いたの人間サイドのプレイヤーだろ。あいつは思いっきり魔物だった。だから、普通に聞いたことが無いのは仕方ねぇよ。けど、次あったら、絶対に私が勝つ!」
「意気込んでいるとこ悪いけど、しばらくはレベル上げに集中をしたいんだ」
僕がこういうと、みんなはなぜかと聞いてくる。
「それは、実はさっき、ホームページが更新されていて、イベントが開催予定らしい」
そういうとみんなはスマホを取り出して各々がホームページにアクセスし始めた。僕も改めて見よう。
ホームページには、でかでかとイベントの開催の告知が書いてある。まだ内容までは書かれていないが、おそらく戦闘が発生するイベントだろう。前回はPVP大会だったけど、同時に生産者の大会もあった。だから、多分戦闘がメインのイベントじゃ無いかな?
「佐藤さんがレベル上げに集中したい理由もわかりましたけど、負けっぱなしなのはさすがに嫌ですわ」
「わかっている。それはさすがに僕もいやだ。だから、次のイベントと準備期間でレベルを上げて、再挑戦するんだ」
「なるほど。それなら私はそれで問題はございませんわ」
「私も問題ないわよ」
「私も」
「僕も」
「私も」
「そうね。それでいきましょう」
「よし、では我々聖焔の剣は、しばらく攻略ペースを下げて、レベル上げをメインに行う」
「「「「「了解」」」」」
さて、これでレベルを上げて、絶対にリベンジしてやるからな!
「あ、じゃあさ、みんなのプレイヤースキルもついでにあげようよ」
「どうやって?」
「私が通っている道場に行こう!いつでも自主練で来ていいって言われてて、みんなで行けばついでに教えてもらえるかもしれない!」
「なるほど、それはいいな。みんな。今日の放課後の予定はどうなっているかな?」
「私は問題ありませんわ」
「僕も」
「私も」
「私もね」
「じゃあ決まり!今日の放課後、校門前に集合して、道場に行こう1」
「「「「「おー!」」」」」
大地side
「で、6人でうちの道場に来たと」
「そう。にしても、まさかあの双子の兄だったなんて。驚いたわよ」
「そう」
「私たちも驚いた」
「まぁそりゃ教えてなかったからな。俺が道場を開いているのは。さて、そんなどうでもいいことは置いといて、そのスケルトンに勝ちたいから、うちの道場で訓練をしたいと。そういうことか?」
「はい。そうですね。訓練をしてくれますか?」
「そうだな...本来はだめなんだが、まぁいいだろう。しかし、俺は厳しいぞ?ついてこれるか?」
「はい。それはすでに覚悟を決めていますので、大丈夫です」
「そうか。なら、技術を教えよう。まずは、それぞれの戦闘スタイルの確認だ。全員、竹刀を持て。木刀でもいいぞ」
「「「「「え?」」」」」
「はーい」
俺がそう声をかけると、弥生だけ返事をして、壁にかかっている竹刀を取りに行った。他の佐藤君、白雲さん、清水さん、あとは妹たちは全員惚けている。
「おーい。なに惚けてるんだ?さっさと竹刀か木刀を取りに行ってこい」
その声で5人は気がつき、急いで壁際の竹刀が置いてある場所まで走って行った。
「持って来たよ、師範」
そういって戻って来たのは弥生。あのルーシィと呼ばれていた少女だ。やっぱりこいつだったか。うちの道場で二刀流なのはこいつしかいないからな。
「よし、では構えろ。本気でこい」
そういうと俺は木刀を構えた。
「いいの?本気で行って。気練流使ってもいいんでしょう?」
そう言いながら竹刀を二本構える弥生。まぁ一撃入れられればいい方だろう。
「よし、お前ら!少し離れてろ!」
そう声をかけると、すでに竹刀を取って来ていた5人が壁際に離れて行った。さて。
「これで準備は整った。さぁ、本気でこい!」
「もちろん!憂さ晴らしと八つ当たり含めて本気で行くから、覚悟しといとよね!」
そういうと、弥生は竹刀を握る手に力を入れた。
「いくよ〜!気練流剣術《ワダツミ》!」
「来い。気練流剣術|《失墜》」
水流を纏うふた振りの竹刀と、鈍くひかる木刀がぶつかり合った。
今回は現実世界の会話だけです。次回も現実世界での会話になります。さて、弥生対大地の戦いは、どちらが勝ったのでしょう?ちなみに、勇者パーティーと戦うぐらいしか、今のところ死神流や剣聖流、首刈流が登場する可能性がないです。