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コインロッカーベイビー1
朝、一人のOLが駅を歩いている。
ちょうど通勤ラッシュの時間帯、周りを見れば人だらけ。
そんな駅を、女性は歩いていた。
その時である。
…………ア
ザワザワという騒音の中、何か異質な音が女性の耳に届いた。
…………ャァ
………ギャァ
立ち止まり耳をすませると、その異質な音は何かの泣き声のようだった
徐々に大きくなっていき、その音が何の音か気づく。
……オギャア
(赤ん坊の泣き声………?)
だんだんと大きくなっていく泣き声に、女性は不振に思った。
朝の通勤ラッシュに赤ん坊の泣き声など普通ないし、そもそも周りは自分のようなOLやサラリーマ
ンばかりで赤ん坊など居ない。
何より徐々に大きくなっていく、というよりも近づいてくる泣き声は明らかに異常だ。
皮膚が粟立つのを感じ、本能が危険を呼びかける。
自然と歩く速さも速くなるが、進めば進むほど、赤ん坊の泣き声は近づいてくる。
なかばパニック状態になりながらも歩を進めると、ようやく改札が見えた。