偽物のねこ
ねぇ、どうして?
いつかは、かならず、やってくる‘命の終わり’なのに。
‘じぶんの命’はぼくのものなのに、誰のものでもないのに。
どうして、‘いつかおとずれること’を早めにやってしまってはいけないの?
そっか、ぼくには飼い主さんがいたんだった。
やさしい、やさしい、ぼくのすべてを愛してくれる、ママみたいな、飼い主さん。
とりあえず、飼い主さんを泣かせないために、それだけのために、命を終わらせるのを早めること、保留にしよう。
飼い主さんがいなくなったら、あらためて、かんがえよう。
ごめんね、変な事言って。
ホントに、ホントに、ごめんね。