72話 奴隷達の救出と奴隷達の救世主
そしてゲド奴隷商会の正面に出ると、入り口からゲド奴隷商会の残っている奴隷メイドを呼んで見る。
「すいません。俺はケドラスさんに呼ばれて来たんだが、やってないのか?」
ヒサは嘘を付きながら、入口を叩きながら店内に奴隷メイドがいる事を知っているヒサは声を掛ける。
奴隷メイドはヒサを見た途端少し元気を取り戻し頬を朱に染めて、このお方格好良いと思いながら奴隷メイドは話しだした。
「あっあの!今御主人様はいません。改めてご来店下さいませ」
奴隷メイドはヒサと持っと話したいと思いながら、しかしケドラスは今日はいないので残念に思う奴隷メイドの少女は、丁寧にお辞儀をする。
しかしケドラスはもうこの街にはいないぞとヒサは思いつつ、二階には誰もいないと知っているのに、奴隷メイドに他に誰かいないのかを聞いて計画を実行していく。
「えーと、誰か他に偉い人いないの?悪いけど呼んで来てくれない?」
「い、います、けど、いいえ!分かりました。私この店の案内とお茶出しのミミアと言います。よろしくお願いします。では店内に入って下さいませ。そちらのソファで少々お待ち下さいませ」
(キャー!格好良い!この御方クールそうだけど、優しそうで良い!自己紹介しちゃった!キャー!もっと話したいよぉ)
内心ではミミアは二階にいる男達の事は怖いと思いながらも、ヒサと話しドキドキとして、自分の自己紹介までして話す。小走りで段々と元気になりながら、誰もいない二階に上がっていった。
「ふぅ〜。取り敢えず計画通りだな。理沙、緋里のお陰だな」
【お役に立てて嬉しい限りです】
『理沙と同じ思いです。久二郎様のお役に立てて嬉しく思います』
二人は少し砕けてきたけど話し方がまだまだ硬いし、畏まっているなと思うが、それは徐々にだなと思っていると、奴隷メイドが二階から慌てて降りてきた。
「あの、あのぉお客様、だ、誰もいないのです。確か二階には何人かこの店の警備の人がいたと思ったのですが……一階にもいませんでした」
「エッ、やばくないですか?取り敢えず俺も確認していいか?これでもC級冒険者のヒサなんだ」
飛んだ大根役者だなとヒサは自分自身に思った。
「は、はい。えっえーっ!!わぁー!ヒサ様ですか!お客様様からお噂をお聞き及んでいます。街の救世主で英雄ヒサ様ですかぁ!やっぱり素敵です!はっ、こちらでございます」
っと顔を赤らめながら、明らかに元気と言うか、血色が戻り若々しく少女本来の明るさを取り戻したようだ。
ミミアは我にかえると慌ててヒサの手を取り手を引いてヒサを二階に連れて行く。
(わぁーわぁー。ヒサ様の手を握っちゃった!あっ手を洗ってからすれば良かった。しまった!私の手、臭くないかなぁ。あぅ。でもヒサ様嫌な顔せず手を繋いでくれてるぅ。嬉しいぃー!もう死んでも良いよぉ!)
っと思いつつもヒサの手をギュっと握っている。
そんなミミアの状態だとは事知らず、ヒサは誰もいない事を知っている二階へミミアと一緒に二階に上がって行く。
(ん?ミミア明らかに凄く元気なってないか?どういう事なんだ?)
ヒサはふとミミアの顔を見ると出会った(隠密術で見たミミアは死にそうな顔してからくり人形の様に仕事をしていたのだが、ヒサと顔を合わせていると、とても嬉しそうな表情豊かな顔になっていた事を疑問に思うヒサだった。
これはユニークスキルの一石二鳥の恩恵の効果で、一つ事をすると良い事が二つになって得られる。
今回は知らない女の子を虜にしちゃうみたいだ。この効果は何時まで続くのか分からないが、ヒサは普段でもそれなりにモテるのに、モテすぎて逆に大変かも知れない。
どの程度の行いでどれだけの二つのお返しかは、宇宙神様もわかりかねている。
前回の恩恵がまだ残っているのにも関わらず、今回また大勢の者達を助ける事になる為、これからヒサにとっての得るものが、良いのか悪いのかは分からないが、きっと大変だろうと思う。
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話しは戻り、ヒサは探すフリをしながら未だに手を握ったままのミミアに話し掛ける。
「ミミア、誰もいないな。何か以上が起きているかも知れないな。危険なので一度この店を離れた方が良いかも知れんな」
「えっ?危険ですか?ですが………。私達行く宛がないのです。私はまだ身なりは良いですけど、他の奴隷の子達が……」
「どんな子達でも俺の屋敷に来ても良いよ。昨日ケドラスさんにお世話になったのでお返しだよ」
「えっ!良いのですか?で、でもぉ……。御迷惑ではないでしょうか?」
「全然気にしなくても良いよ!(ケドラスからお金「貰」っているからね)」
(本当にヒサ様素敵で格好良くて素晴らしい方ですぅ!惚れてしまいます♡)
ミミアはスキル効果でヒサに惚れてしまったが、これは一時的になのか、継続的なのかは時間をかけないと今の所は分からない。
「では、ヒサ様!私達共々、宜しくお願い致します!奴隷の子達の所に案内します」
ミミアはヒサの手を握り締めながらヒサの手を引き案内を始めた。ヒサも場所は分かるが、今日初めて来た事になるからミミアに案内をされていた。
「みんなーっ!注目!今この建物でおかしな事が起こっていて危険なの!ここにいらっしゃるヒサ様の好意でヒサ様のお屋敷に避難します!ヒサ様どのようにヒサ様のお屋敷に向かいますか?」
「取り敢えず、全員牢から出るから体調悪い娘を助け合って出るようにしてくれ。ゆっくりで良いぞ。俺も手伝うからミミアも手伝ってくれ。俺からの祝福だ[エリアハイヒール]」
ヒサの話しを聞いて了解したのか奴隷達は頷く。
そしてミミアは鍵のある所を知っており、直ぐに鍵を取りに行き、戻ってくると牢の鍵を開けていく。
やはり体調は[エリアハイヒール]で良くなったが、奴隷達はまともな食事をしてないのか、空腹で動きが悪く倒れそうだ。
ケドラスはこの子達は表向きだけの奴隷で売っており、まともな食生活はしていなかった。
「重傷者の子は俺が出すから、リリアはあんまり動けない子達を手伝ってくれ。」
少し衰弱した者もいるが、そこまで体調が悪くなさそうな奴隷達が九人、重傷者の奴隷の子たちは、手足の欠損や酷い傷の子が四人と一人の重病の少女がいた。
始めに欠損や傷の奴隷の子達を運ぶ事にしたヒサだが問題が起きた。
「大丈夫だぞ。ほら俺にバランスを取れるように掴まれ。ほら離れるな。汚れを気にするな。しょうがないな。[エリアクリーン]」
ヒサが重傷者の奴隷二人を持ち上げようと二人に近付くと、奴隷二人は自分達の汚いのを気にしてヒサに掴まらなく離れてしまい、ヒサが汚れを気にするなと言うが、イヤイヤと首を振る。
仕方が無くヒサは浄化魔法の範囲魔法[エリアクリーン]を唱えると威力が強すぎて、浄化が多分建物全体に行き渡り、全員の奴隷達と建物までもが綺麗になった。
「ほら、綺麗になったぞ。ほら俺に掴まれ」
建物も綺麗になってしまいヒサはやり過ぎたかなっとも思ったが、奴隷達皆々が少し笑顔になって、奴隷達が気持ち的に元気に見えた。
顔や体や髪の毛が綺麗になった重傷者の奴隷二人は嬉しくなり、言葉はきついがヒサの優しさに触れ、ヒサにときめいた二人は、ヒサにギュッと抱き着いた。
ヒサは二人の反応が変わると不思議に思いながら二人を持ち上げて、奴隷達が集まっている所まで歩いて、そっと二人を降ろした。
降ろした時に二人の奴隷は少し残念そうな顔をしていたが、初めに比べ顔非顔がにこやかになって良くなっていた。
そして二人はお礼を言う。
「あ、いがと、こざ、ます」
言葉が切れ切れてお礼を言うが、多分今までこの子達は余り話す事なく元気すら無かったのだろう。
「良いよ」
っとヒサは言うと二人の頭を撫でた。
二人は嬉しくてまた笑顔になって、ヒサも嬉しく思った。
その頃ミミアは、
(あー!あの娘〜。ヒサ様に抱き締められて羨ましいーっ!むぅ〜)
手足が欠損し大変で色々と分かってはいるが、羨ましさの余り、心の中で大人気ない事を叫ぶミミアだった。
後の欠損と酷い傷の二人の奴隷も素直にヒサに抱き着き奴隷達の所に運ぶとこの二人も頬をあからめて嬉しそうな顔をしていて、やはり下ろそうとすると残念そうな顔をしながら二人もお礼を言う。
「あ、あ、いがと、ご、ござま、す」
途切れ途切れだけど二人は頑張ってお礼を笑顔で言う。
ヒサは嬉しく思い二人の頭を撫でながら「良いよ」っ言った。
そして最後の一人が残る牢に戻る、そして重病の一人に近付くと少女は逃げる。
「大丈夫だぞ。ほらこっちおいで」
「わ、わたし、びょ、うき、お、にぃ、しゃん、に、うつる、かも、し、れ、ない」
「大丈夫。俺は移らないぞ」
「だ、め。お、かぁ、しゃん。ち、かく、いて、しん、じゃた」
少女は話し終わると、目に涙を溜めて、鼻を啜り、ヒックヒックと泣きだしてしまった。
多分ここに来て、病気のせいで自分から皆から離れて、一人でいたのだろう。
少女を鑑定すると名前はリリカと言い、年齢は十五歳で病気は五歳の時に発症している。
肺炎という病気で、鑑定によると奇跡的に永らえているらしい。
だがもう長くは無いらしい。
鑑定によると、ヒサなら病気を治す事が出来る。
ヒサは離れて泣いているリリカに近付き、逃げようとするリリカを無理やり持ち上げて抱き締める。
「リリカ。今までよく頑張ったな。俺はヒサだ。俺は凄いんだそ」
「え。な、まえ、して、る?ヒサ、す、ごい、の?」
リリカは名前を名乗って無いのに、ヒサに呼ばれ吃驚し涙を溜めた目を目開き、鼻水を垂らしながら驚いているリリカを見るとヒサはインベントリから綺麗な布を出す。
何もない所からいきなり布が出て来て、リリカはまた驚く。
そんなリリカの涙と鼻水をヒサは布で拭くとまた布をインベントリにしまう。
布をインベントリにしまうのを見て再び驚くリリカ。近くで見ていたリリカは、ありえない!手品じゃない!魔法?っと思っていた。
リリカは殆ど家からや奴隷になってから外の事は知らないが、まだ家にいた時母親から聞いた話ではそんな魔法聞いた事ないと思っていると。
「今日で病気で泣くのはお終いだ!俺の凄い所よーく近くで見るんだぞ!」
「え?は、い」
リリカは何が起こるのだろうと思い、また手品かなと思っていると。
[EXホーリーキュアヒール]
は、聖光魔法の最上級治癒魔法だった。
ヒサとリリカの周りが淡く光輝き、リリカを包み込んでゆく。
リリカは何が起こっているのか全然分かんないと思っていた。
そしてリリカの身体が淡く輝くとリリカは青白かった肌に赤みか刺し病気で引き攣っていた顔も柔らかを取り戻してゆく。
「リリカ、これは今まで頑張ってきたご褒美だ。良く頑張ってきたな。お前のお母さんも喜んでいるだろう。これからは自分に負けそうになっても負けるな。今までリリカはそうして生きてこられたんだ。だから俺に会えた。お前は病気が治り、そしてこれから生きる喜び、そして悲しみがあるだろう。これからは目標を見つけて頑張れ。俺が応援する。今はゆっくり休むんだ」
ヒサが話し終わるまでずっとヒサを見ていたリリカは、ヒサが話し終わると微かに頷き、口が「あいがとござます」と動くと、治癒の効果で体力を使うので、治癒魔法の献身的な力でそのままリリカは安らかに眠った。
ヒサの話を聞いて目標を見つけろと聞いた時、リリカはヒサのように誰かを助けられる救世主になりたい、そして病気の苦しみを知るリリカは治癒師になりたいと目標を持った。
後からリリカに、俺は治療師じゃないと言うが、リリカには関係は無かった。
眠るリリカを鑑定すると肺炎は完治していた。鑑定の確認をするとヒサは集まっている奴隷の方を向き、みんなが集まっているのを確認すると奴隷達の下に向かう。
リリカにExホーリーキュアヒールの神々しい光を見た奴隷達は、ヒサの事を凄い、素敵、凄く格好良い、救世主様、もしかして神様?と、奴隷達はそれぞれ思い、そしてヒサにメロメロなってしまった。
そして奴隷達はリリカのように、ヒサが私達を助けてくれている事を考えると、ヒサのように誰かの為に何かしたい、自分の為に生きたいと目標が皆々出来た。
ヒサが奴隷達の所に行くと、欠損の奴隷達四人が話し掛けてきたきた。
「リ、リカ、もぉ、だ、い、じょぶ、な、の?ち、かく、にぃ、いっ、ても、だ、い、じょぶ、な、の?」
四人はリリカの近くいたのに、リリカに近付くと逃げられ、何時も寂しく一人でいたリリカの事がとても心配で、病気が無かったらリリカと話せたのに、病気が無かったら絶対に奴隷なんてならなかったのにと四人は話していたのだ。
「あぁ。もう大丈夫だ。近付いても大丈夫だ。ただ、まだ病み上がりだから動く事は出来ないが、元気になれば話しは出来るぞ」
ヒサはヒサの屋敷をマップでリビングを確認して、シルフィにアイギスの指輪の効果のテレパシーで、シルフィに今からリビングの広間に十五人の不自由な奴隷を連れて行くと告げて、奴隷達に声を掛ける。
いきなりのヒサのテレパシーでシルフィは慌てるがパティに受け入れの指示を出していた。
「よしみんな集まっているな、みんな手を繋げ、繋いだか?良し![転移]」
ヒサ達が転移するとそこには誰もおらず、奴隷達がいた牢は綺麗に煌き、建物全体も煌き、奴隷達の将来を祝福しているようだった。
お読み頂き有り難う御座いますm(_ _)m
誤字、脱字すいませんm(_ _)m




