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36話 大盗賊団アーク・ドーイヤ

 


 盗賊達を情け容赦無く無双、殲滅したヒサは、禍々しい黒炎を纏う戦斧ハルバードを持つ、大盗賊団頭領アーク・ドーイヤと対峙していた。


(ふーん。何か禍々しいなこいつ。[鑑定]」


 名前 アーク・ドーイヤ


 名称 アーク


  職業 大盗賊団頭領 元騎士 元冒険者


 性別 男


 レベル 45


 種族 人間 (邪人間)


 力 B  魔力 C  魔法力 D  防御力 B 器用 E  敏捷 D  幸運  E


 ユニークスキル  呪怨悪邪イビルカース・グラッチ(自分、他者からの呪い怨みを糧を溜め込み、邪悪な力を得る。)


 スキル  戦斧術 レベル5 身体強化レベル5 豪腕 レベル5 鉄壁 レベル5

 呪闘術 レベル2


 〔詳細〕

 アークは、昔、冒険者でAランクまで登り詰め、貴族に認められ、騎士爵を授かり騎士となって働いていたが、仕えてた貴族より偉い貴族にアークの嫁が取られ、そしてアークが知らないうちにアークの嫁が病気になるが、貴族は何もせず、数日後死亡した。嫁が死んだ事が噂に流れ、アークが知っても信じられず自分で調べて、絶望と復讐が合わさり盗賊に落ち復讐をし始めた。

 知らない男にハルバードを貰うが、貰った瞬間男は消えた。


 (悲惨だな。ハルバード[鑑定]ん?出来ないだと!)


【え?そんな事、ある筈がないのですが、ほ、本当ですね。な、何故?】


(理沙が知らんとはな。邪人間に関係しているのか?それともユニークスキルか?まぁ。いい。戦えばわかるだろう。)


 ヒサが、アークとハルバードの事を考えているとアークが、痺れを切らして喋ってきた。


「おい!お前が、俺の盗賊団を潰したのか?」


「ん?潰したのか?んー?消え去ったが正しいかな?」


「おめぇ!誰の断りを得てこんな真似してくれとんだ!おめぇを惨たらしく殺してやる!」


「ふーん。出来るならな!」


 ヒサの言葉を合図に両者は立ち対った。


 アークは、禍々しい黒炎を纏う戦斧ハルバードを器用に切り込んでいるが、ヒサは、アークの切り込みを躱して反撃して斬るが、禍々しいハルバードでガードされ、黒炎と緋炎が衝突し、両者は力の衝突により跳ね返った。


 ヒサの刀のちからを見てアークは、訪ねたきた。


「お前の剣、否、刀か、魔刀か?」


「ん〜。愛刀。」


『久二郎様!嬉しいです!私も久二郎様の事愛してます!』


緋里が反応し、


「クククっ!ちげぇねえな!俺の嫁、ハルバードは、呪われた戦斧だ!」


何故か緋里と話が噛み合い、


 『まっ!羨ましい!》と更に反応した緋里


「ふーん。嫁、できなかったのか?」ヒサがアークに訪ね、


『私は、お嫁さんになりますよ!!』


緋里がまた語りかけて、また噛み合い


「そんな者よりも、ハルバードが愛しいよっと!」アークが返答し、


『そんな物とは、何ですか!』緋里は、何故かアークに反応した。


 そんな話の中、 今度は、アークの言葉の後、アークからハルバードを振るって来た!


 ヒサは、躱して追撃するがガードされていたが、両者が離れた時ヒサの力が変化した。


「そろそろ遊びは止めようか。次から少し本気をだすぞ」


「はぁ?本気だぁ?舐めんなよ?え?は?」


 アークが最後にヒサの変化に驚くが、今度はヒサが、言葉の最後に動き、否、消えて一瞬でアークの前に出、緋里の緋い刀がアークを斬り込む。それを直ぐハルバードでガードするが、黒炎が緋炎に飲み込まれアークが逃げるが、ヒサが追撃で斬り伏せる。斬撃をアークはハルバードでガードするが、ふっ飛ばされながらも倒れず持ち堪えた。が、

 更にヒサはアークが立ち止まったの所に追い込み、《飛焔斬ひえんざん》で追い打ちをかけた。アークはふっ飛ばされた後で、焔の飛ぶ斬撃を躱し切れず、黒炎を纏ったハルバードでガードするが、持ち堪えられず、またふっ飛んだ。


 今度のヒサの《飛焔斬》は、ふっ飛んだアークは耐えきれていなく体がキズ付き倒れてから立ち上がるが、またもやのヒサの追撃が来る。アークはヒサの追撃の袈裟斬りを躱し切れず、体が動かずガードも出来ず、アークの体に緋里が深く斬り込まれた。

 胸に左肩から右下に深く斬られ、ハルバードを杖にして血を流しながら立つが、ハルバードの黒炎は消えかけ、次のヒサの攻撃に、アークはもはや動く事も防ぐ事も出来ずにいた。


「なぁ。最後の言葉は、何かあるか?」


「ははは。何もねぇよ。俺も焼きが回ったな。このハルバードを持ってから負け無しだったんだがな。上には上がいるようだ。心残りはねぇな。」


「そうか。お前は、ずっと戦って来たんだな」


「ふん!理不尽な死を見殺しにする奴に、復讐するつもりだったんだがな。どうやら俺は間違え、そして、この呪われたハルバードに飲まれたみたいだな」


 呪われたハルバードは、既に黒炎が消えかけていた。どうやら呪いが解け始めたみたいだ。


「最後に良い戦いが出来て嬉しいぜ!さぁ!殺してくれ!俺の罪を受け入れる」


「あぁ!火葬してやるよ!地獄に逝ってこい」


 ヒサの言葉を最後にヒサは、アークに近寄り《焔斬り》で(刀が焔の大太刀となって)アークを斬り斬った直後、アークは燃えて塵となった。


 ヒサは、遺されたハルバードを持ち、ヒサの体から出る緋炎で包み込み黒炎は完全に消え、ハルバードも灰燼となり消えた。


 アークとの戦いが終わり、静かに緋里を右手で振り、静かに納刀した。


「呪いに飲まれた男の結末か。ハルバードが無ければ義賊になってたかもな」


 ヒサは一人話しながら手を合わせた。


 アークを火葬及び塵葬したヒサは、洞窟最奥に向かった。




 暫くすると何処かで奪った宝の山と、鉄の檻で眠る少女がいた。


 取り敢えず鍵を探すため、ヒサは片っ端から盗賊の強奪品の山々をインベントリに入れた。


 そして鉄の檻に向かい、インベントリから鍵を出し鉄の檻の錠を鍵で開けた。


(なぁ、理沙。今伯爵邸にリューゲル伯爵はいるのか?)


【はい。います。執務室にいるみたいです。】


(分かった。ありがとう)


【どうも致しましてです。】 


 


 眠る少女、伯爵令嬢は目を覚ますが直ぐに眠り、ヒサがお姫様抱っこで伯爵令嬢を持ち、洞窟から伯爵邸に転移した。











 


お読み頂きありがとうございますm(_ _)m

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