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きみとぼくとはオンライン

作者: 甘木智彬

待ち合わせは十八時   十六文字のパスワード


今 別世界に降り立つ   きみとぼくとはオンライン



冴えないぼくも気弱なきみも   この世界では生まれ変わる


つらい現実 今は忘れて   新しい自分へ!(さあ行こう)



ひと振りの剣 鋼の鎧   ぼくは勇敢な騎士(タンク役)


素朴な木の杖 はためくマント   きみは可憐な魔女っ子(ネカマ)



野獣が彷徨う危険な草原   レアボス探して駆け回る


さすがに二人じゃ狩りきれず   パーティーメンバー募集したよね



灼熱地獄の広大な砂漠   オアシス見つけて一休み


きみは暑いと言い出して   露出の多い装備を買った



罠で溢れた密林地帯   二人で一緒によく死んだ


揃ってレアな装備を失くし   涙で枕を濡らしたね



北の彼方の極寒の地に   お宝求めて分け入った


凍てつくような吹雪の中でも   やっぱり きみは 露出が多い



ネットはネット リアルはリアル   そういう言葉をきくけれど


二人で過ごしたあの時間   今でもきらめき放ってる


今きみは 元気なのかな   どこでなにをしているのかな


連絡先がわからない   無限のネットにぼく一人



突然だった サービス終了   ぼくは終わりに立ち会った


世界が消えた その日に限って   なぜなの きみはオフライン



世界があるのが当然過ぎて   きみがいるのが当然過ぎて


メアドもなにも知らないよ   世界と一緒に きみも消えた



別の世界に辿り着いて   また新しい自分を作って


見知らぬ土地を彷徨い歩く   なぜなの 世界が広く感じる



ぼくは硬さが取り柄の剣士   一人じゃ火力が足りないよ


きみの魔法は強かった   二人で旅した日々が恋しい



敵がなかなか倒せずに   ずっと攻撃 受け止め続け


回復アイテム底をつき   ボロボロになって引き返す



補給で立ち寄る辺境の街   なけなしの金でポーションを買い


酒場を出ようとしたときに   隅のテーブル ふと 気づく



露出の 多い 魔女がいた   懐かしい 見覚えのある名前


Enter押して 声をかける――



きみとぼくとはオンライン!

昔、とある作詞コンペで作ったモノ。


選ばれなかったので曲は付きませんでしたが、発掘して懐かしかったので投稿。


お蔵入りしているよりは、誰かに少しでも、読んでもらえるとうれしいです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] これは纏まっていて良い話だと思います
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