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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

ペンのひねりの繰り返し

作者: ggt
掲載日:2026/08/03

 貴方は某年○月□日に某国の某市街で、とあるマフィアから身に覚えのないイザコザに関する元凶として、濡れ衣で飛び道具やナイフをつきつけられながら脅されて、電灯とシンプルな事務机とパイプ椅子、換気扇くらいしかない監禁室へ閉じ込められ、屈強そうな部下に見張られています。

 窓はなく、扉も部下に塞がれ、パイプ椅子を鈍器代わりに用いての反逆脱走も既に阻止され、心が半ば折れてる中で、部下は貴方に指示し、黒のボールペンのグリップ部分を開けさせ、再び閉じさせます。


 繰り返し繰り返し開けさせます。その度に繰り返し繰り返し閉めさせます。

 部下の方が馬鹿馬鹿しくなり隙を見せるやら、疲れてうたた寝するやらといった事になる様子もなく、繰り返し繰り返し開けさせ、繰り返し繰り返し閉じさせます。 


 貴方が睡魔に悩んでも繰り返し開けさせ、繰り返し閉めさせます。

 貴方が自棄にはしりたくなっても繰り返し開けさせ、繰り返し閉めさせます。

 よだれを飲み込めず唇からたれるのすら抵抗なくなるほど脳が麻痺しはじめても繰り返し開けさせ、繰り返し閉じさせます。

 携帯電話で助けを呼びたいと思っても繰り返し開けさせ、繰り返し閉じさせます。


 いっそ異空間への転移や転生が起きれば逃げられるのにと思っていようが、繰り返し開けさせ、繰り返し閉じさせます。

 いちかけるいちの計算式についての解き方を思い出せなくなりつつあっても、繰り返し開けさせ、繰り返し閉じさせます。

 グリップが外れる音が何回でも何十回でも何百回でも脳内で繰り返されようが、繰り返し開けさせ、繰り返し閉めさせます。


 兄弟の目が思い出せなくなっても、繰り返し開けさせ、繰り返し閉めさせます。

 姉妹の声が思い出せなくなっても、繰り返し開けさせ、繰り返し閉めさせます。

 母親の目が思い出せなくなっても、繰り返し開けさせ、繰り返し閉じさせます。

 父親の声が思い出せなくなっても、繰り返し開けさせ、繰り返し閉めさせます。

 旧友の目が思い出せなくなっても、繰り返し開けさせ、繰り返し閉めさせます。

 親戚の声が思い出せなくなっても、繰り返し開けさせ、繰り返し閉めさせます。

 教師の顔が思い出せなくなっても、何度も開けさせ、何度も閉めさせます。


 ひたすらひたすら繰り返し繰り返し開けさせ、繰り返し繰り返し閉めさせます。

 くるくるっくいくいっという、グリップひねりの音にうんざりしてきても繰り返し繰り返し開けさせ、繰り返し繰り返し閉めさせます。

 かちゃんっかちゃんっという、フタはずれの音にぐったりしてきても繰り返し繰り返し開けさせ、繰り返し繰り返し閉めさせます。


 繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し開けさせ、繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し閉めさせます。


 はてさて、またあの音が響きながら、2本の手でペンのグリップをひねりますよ。


 くるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるっくるくるくるるるrr


 くいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいくいっくいいいii


 かちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃんっかちゃちゃtyty


 一体どれだけの執念と狂気がマフィアの面々をここまで続けさせる様に仕向けるのか、貴方にソレを察する機会が来る気がしないでしょう。

 どんな怪物すらも、どんな怨霊さえも、霞んでしまいかねない異質な存在が、人の姿でひたすら見張りながら、ひたすら行わせても、貴方は反抗のはの字も思い出せるか怪しいままで従う域に陥ってるともとれます。


 ペン ノ プラスチック ブブン ヨリ サキ ニ オツム ニ ヒビ ガ ハイッテク カモ シレマセンネ。

 

Fin


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