神秘とは?
初めての創作物なので至らぬところもあるかと思いますが楽しんでいただければ幸いです。
喫茶店の中に3人で入っていくと席には既に森田が座っておりこちらを見つけると「来たか!まぁこっちに来て座れ。マスター、コーヒー3人分。追加で俺もおかわり頼む」そう言い2人に向かいの席に座るよう促した。
コーヒーが来て一段落ついたタイミングで森田が話を切り出した。「改めて自己紹介しておこう。私は関東・東海地域の守護を担う木の派閥の長である森田龍海だ!これから宜しく頼む。」森田が名乗ると「私は和泉蒼也と申します。」「僕は和泉蒼太です。」2人が続けて名乗った。「さてまずは蒼太君が我々の仲間となるに当たり説明しておくことが幾つかあるが、1つ目に神秘についてだ。神秘とは人知を超えた力を持つエネルギーの事だ。例えば妖魔のように形を成し意思を持って行動する神秘も有れば嵐や地震や噴火のような意思なき自然のエネルギーも神秘と呼ぶ。どちらも実体を持たず一方的に人に影響を与える存在である。ただ違うのは人に対して明確な敵意や悪意が有るか無いか。そして我々は、悪意や敵意を持って人に害する神秘から人々を護る役目を負っている。ここまでは良いか?」「はい。一応今のところはついて行けてます。実際に妖魔にも襲われて存在自体を知っているからというのもありますが」蒼太がそう答えると森田は話を続ける「ならば2つ目話をするぞ。2つ目は我々退魔の剣士がどのようにして妖魔に対抗するかについてだ。先程も話したが神秘である妖魔には実態が無い。なので神秘を切ることの出来る特別な刀を使う。それがこの退魔の剣だ!これを使えば妖魔にもダメージを与えられる。」そう言うと森田は日本刀らしきものを机の上に置いた。「そしてこれ単体でも妖魔は切れるが強力な妖魔にはこの刀だけでは厳しい。そこで我々は神秘との契約で退魔の剣に神秘の力を与えてもらうと言う方法を取った。退魔の剣士の歴史は古く1000年以上前から存在しておりその時に最初に5体の霊獣と契約した。霊獣と言うのは妖魔と同様に意思と形を持つ神秘であるが人に味方する存在を指す。そしてその霊獣と契約した剣士が各地の守護に着きそこで神秘との契約はしてないが退魔の剣を持つ剣士と共に日夜妖魔と戦ってきた。初めの頃は霊獣が5体だったのだが、やはり神秘の力なくしては妖魔の相手は難しかった。そこで過去の人々は自然の力と契約しその恵みを分けてもらうと言う方法を編み出した。具体例を挙げるとここに居る天が雷と契約した退魔の剣士だ。霊獣との契約で得る神秘の力は加護呼び自然の力と契約した神秘の力は恵みと呼ぶ。2つの契約の違いは主に2つ、1つ目は契約の難度。霊獣は意志を持つがゆえ契約には相性がある。だが、自然の力との契約は意思が無いため自身の力を高めその恵みを受け入れられる器を成せば誰でも契約できる。2つ目は能力だ。霊獣は自信の持つ力をフルに契約者に与えてくれる。よって契約できさえすれば割と安定して扱える。そして自然の力との契約では大元の力が大きすぎるため力の一部を自分で引き出さねばならず完璧に扱うのは難しい。そのため本人の技術やセンスが要求される。そんな感じだな。何か質問は?」「お話は分かったのですが、僕はこの先具体的に何をしていくのでしょうか?」「そうだった!俺としたことが大事なことを伝え忘れていた。お前には私の契約している霊獣青龍と契約して私の後継者となってほしいのだ。」「えっ!?」
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。是非続きも読んでいただけると幸いです。