兄から弟へ
初めての創作物なので至らぬところもあるかと思いますが楽しんでいただければ幸いです。
2人の来客が帰った後、蒼也は少しの沈黙の後「蒼太が決めたことならそれには何も言うことはないけどこれだけは言わせてくれ。何があっても折れるな!立ち止まってもいいから前を見続けろ!お前はやれば出来るのに自己肯定感が低いから悩むことが多い。それが悪いとは言わないが立ち尽くすことだけはしないでくれ。それだけだ」蒼太は兄の言葉を聞き改めて自分のことをどれだけ兄が案じてくれているのかを感じた。現在2人には両親が居ない。3年前に事故で亡くなっており、それ以降は兄が家の管理をしてくれている。そんな親代わりの兄からの言葉を受け取り蒼太は決意を固め直すのだった。
退院の日病院から出ると轟が病院の出入り口で待っていた。「お待ちしてました。行きましょう。お二人共ついてきてください」そう言うと駐車場に案内し車に2人を乗せ自身は助手席に座ると運転手に「出してくれ」と言った。車は病院や2人の自宅からほど近い喫茶店の駐車場に停車した。「木の家?轟さん、こんなところで今後について話すのですか?」蒼太が疑問を口にすると「ここがこの周辺の退魔の剣士達の活動拠点となる場所です。と言ってもいくつもある拠点の内の1つですが…中で森田さんがお待ちです。それから天呼びで良いですよ。」「分かりました天さん。」天の答えと要望に蒼太が明るく返事を返すと天は少し微笑み店内に案内した。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。是非続きも読んでいただけると幸いです。