物語を作る上で必要なこと
一般的にそう考えるなら、まずは文章力を上げる事から始めていくだろう。
その為には沢山の本を読み、自分にはない様々な表現力を高める必要がある。
だけどいざ執筆してみれば思う様に書けないのは当然だ。
間違ってはいけないが、才能とかそう言う問題ではない。
まず小説にはそれを書く為の文法があるし、文字も意味が違えば読者には異なった表現が伝わるし、それにその物語の設定資料がなければ、そもそも執筆なんか出来ない。
それらは果たして、沢山の本を読む事で出来るだろうか?
出来ないだろう。
全員がその方法で出来るなら私も出来ると言いたい所だが、それらを理解していないと時間の無駄だ。
いつまで経っても上達なんか出来ない。
私なら物語を作る上で必要なことは、【世界創造】だ。
簡単に話すなら、私はこう言うだろう。
【世界を作れ。そして想像しろ】
初心者には世界創造なんて難しい表現力だ。
まあ私だって設定資料を作る上で【ファントムフリー】には約一年、【紅き瞳のイミ】には約二カ月もの月日が掛かっているので、いきなり「世界を作れ」と言われても正直困ってしまう。
だが世界創造のデメリットは、その世界にある全ての情報を想像し、設定資料として記入する必要があるので凄く時間が掛かるという事だけだ。
ならば世界創造のメリットは何か?
それは作者本人がその物語について深く触れる事が出来る、一本の鍵。
詳しくは書けないが、小説なんて設定資料の塊だ。
数多くの設定資料を作成する事で、作者本人は設定資料という補助的要素のお陰で物語の内容を理解する事が出来るし、それに文章力だって自然と身に付いていくものだ。
あー執筆初心者には分からないと思うけど、設定資料は一種類じゃない。
複数あるけど、長くなるので深くは書かない。
【その世界は、どういう世界だ?】
【登場人物は?】
【敵は?】
【通貨は?】
【技術や文明は?】
【何を食べて、何を飲む?】
【その世界の国はどういう所?】
【戦争はある? それとも平和?】
【その世界のルールは?】
【神様は? 精霊は? 魔族は?】
ほらね。設定資料なんて多いでしょ。
言ったら切りがない。
あーあと【登場人物は?】の設定資料は一人に付き、無限に有り過ぎて嫌になる。
その一人を作る事自体が細か過ぎて、いつしかその子に自我が生まれる。
そうなると、もっとややこしくなる。
私の場合だと、【紅き瞳のイミ】のミラちゃんを紹介しよう。
彼女は本編十一章で初登場し、本編十三章で深く関わる事となるが、現在【紅き瞳のイミ】は第一章だ。
そんな彼女にも勿論自我があり、いつもの様に「私を早く出してよ」と非常にうるさいのである。
どうせ。彼女を登場させても、あれも違うこれも違うと駄々をこねるに決まっている。
そしていつもの様に登場人物が動いてくれないという事態に発展する。
そうなるとヤバい。
だがそれも面白いだろう。




