表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

魔王「あれえ?なんか杖、逆っぽくね?」賢者「あ、確かにそうですね」

作者: 三屋久 脈

「あれえ?この杖さ〜精霊石っつーの?先っちょについてんだけど、これよく見たらアタシの杖じゃないわ」


 魔王が賢者に向かってそう言い放つと、賢者は自分の持っている杖を眺めながら口を開いた。


「確かにそうですね、よく見るとこっちの先には暗黒魔石がついてます」


「あー、これから戦うのになんだけどさ、杖、入れ替えとかない?」


「うーむ、どうしたことか、私はこの杖でも実力を発揮できるので、いいです」


「おいおいおい、賢者ともあろーものが、魔王の杖を使っちまうなんて良くないと思うね。アタシなら精霊石のついた杖でとどめを刺すよ、流石に」


「そうですか」


「え?マジでこのまま戦うつもりなの?流石に違くない?ダメだよね、フェアじゃないよね?さっきほらアタシが全回復させてあげたじゃん?しかもこの杖の追加効果っていうの?なんかお前さ、さっきからリジェネしてね?」


 そう魔王が賢者に指をさすと、確かに賢者の周りには淡い緑の光がぽわぽわとただよっていた。


「なんかそれは違うと思うなアタシ、フェアな戦いをしようと思って回復させたのに、そっちだけリジェネしてるのってズルくない?」


「自分にヒールをかけてみたらどうですか?」


「うっわ、マジか、お前天才かよ〜」


 魔王と賢者の最後の決戦は四半世紀続き、そして今、この瞬間も呪文を交わし合っているという。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ