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帳場

 戒名の書かれた帳場に入って後ろの方の席に座ると、長テーブルの上に用意してあるお茶のペットボトルに手を伸ばす。


 家を出る時に嫁が持たせてくれたオニギリを食い終わると捜査会議が始まった。


「ではこれより、今朝未明に発生した新型インフルエンザワクチンの強奪事件について説明する」


 大阪府警本部から来た幹部(キャリア)がそう言うと前の方に座っている刑事が先を立った。


「時間は本日未明の午前4時頃、阪神高速湾岸線の高架下、フェリーターミナル付近で、ワクチン輸送中のトラックの前に白い乗用車が突然割り込んだ上に急ブレーキを踏んで接触、トラックのドライバーが外に出た所を殴られて気絶させられた模様」


 そこまで言うと次々と変わりながら説明を始めた。


 道路脇に放置されたドライバーを、通りががったタクシーが発見して会社に無線で連絡すると共に警察と救急車を要請。


 到着した警察は、当初は塗料の断片やブレーキランプと思われる破片を見て轢き逃げだと判断した為に交通課がまず現場検証を行った。


 それと同時に病院に運ばれたドライバーの免許証から自宅に連絡して家族に病院へ来てもらう一方。


 会社にも連絡するが時間が時間の為に連絡が付かなかった。


 轢き逃げと思っていた事件がワクチン強奪とわかったのは、午前8時を過ぎてもワクチン接種会場にトラックが着かなった為。

 市の職員が病院に運ばれたドライバーの会社に連絡して発覚した。


 事件から4時間が過ぎた後、完璧に初動のミスとなった。


 

 慌てた警察がトラックの行方を追った所、トラックのGPSで所在がわかったのは事件現場のすぐ側である。


 まさに泣きっ面に蜂。


 ゴリは思わず頭の中で、住之江署の署長の未来に拝まずにいられなかった。


(次の赴任先は北の果てか、南の果てか…)


 そして発見されたトラックのすぐ側の海中から、犯行に使われたと思われる白いクラウンが発見されたと報告があり。


「慰留品などに付いては…おそらく…」


 海の底だろうと想像が付く、ご丁寧にもクラウンの窓を全開にして沈めたらしい。


 犯行に使われた車両が押収された場合、まずする事は中の清掃である。


 掃除機や透明テープを使い、犯人の毛髪などの遺伝子(DNA)を証拠に押さえる。


 それが出来ないとなると、犯人の足取りが途切れる事になる。


 打つ手無しかと暗い雰囲気の帳場に、駆け込んで来た署員が居た。


「犯人からと思われる連絡(メッセージ)が見つかりました!」

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