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溜息

 ゴリさんはTwitterのフォロワー様、ゴリパパさんがモデルです。

 南河内署の捜査四課(マル暴)の刑事ゴリは久々の休暇で朝寝を楽しんでいた。


 その時、枕元に置いていたスマホから着信音が流れると、悪い予感をひしひしと感じる。


 ためらいながら画面を見ると上司の課長の名前があった。


「…マジかよ」


 出たくは無い電話に出ると課長が開口一番に。


「ゴリさん、住之江署で帳場が立つから応援に行ってくれ」


 それだけ言うとブッっと通話が切れた、溜息をつきながら起きると台所に居る嫁に。


「しばらく帰れなくなりそうだ」


 そう言うと洗面所に向かった。


 近鉄南大阪線で阿部野橋まで出ると、地下鉄を乗り換えて住之江駅まで向かう。


 競艇場のある住之江駅はギャンブルにドップリと浸かったオッサン率が高い。


 勝てば飲みに行く勝負師、負けれはバス代までムシられてオケラになる負け師、最終レースが終われば人生の縮図が繰り広げられる。


 帳場の立つ住之江署は競艇場のすぐ側にあった。


 中に入ろうと玄関を見ると、報道陣が脚立を立てて場所取りをしている。


 立番している警察官に軽く会釈して中に入ると署員達が走り回っていた。


 一度帳場が立つと弁当の手配から捜査の資料作り、応援の警察官が泊まる場所を道場に作り、会議室は合同捜査本部に変わる。


 猫の手も借りたい署の中を辛うじて通ると会議室の前には、戒名が達筆に書かれていた。


 新型インフルエンザワクチン強奪事件捜査本部。


 そう書かれた看板を見てゴリは思わず。


「…マジかよ……」


 本日2度目になる溜息をつきながら中に入って行った。

 

 

 

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