拷問
ケンは無線機を操作すると。
「車は処理した、アレを持って合流してくれ」
そう言うと2人が来るまでその場で待機する。
暫くすると、三脚にビデオカメラを持ったヤン少尉と照明機材を持ったマー軍曹が合流して来た。
マー軍曹の手にはボルトクリッパーも握られている。
ケンは2人を見ると。
「それじゃあ…始めようか」
そう言うとマー軍曹が照明機材を、ヤン少尉が三脚を据えてビデオカメラの撮影を始めた。
ケンは地面に這いつくばる男に向かって。
「質問に答えろ…指が全部無くなる前にな」
そう言うとマー軍曹が、男の左の手首を踏んで固定する。
体重を掛けて踏むと、男の口から悲鳴が漏れる。
「今回の作戦の本当の目的は?何で俺たちを消す事にした?」
ケンがそう言うとマー軍曹がボルトクリッパーで踏んでいる左手の小指を挟む。
悲鳴を上げる男にケンが。
「答えは?」
そう言うが返事が無い、ケンがマー軍曹の方を見るとボルトクリッパーが閉じられた。
ゴキッ!っと肉と骨が無理矢理千切れる音がすると、小指が地面に転がった瞬間、男の口から最大級の悲鳴が漏れる。
「アガァアアアアアアッ」
ケンは男の背中を足で蹴って肺から空気を絞り出すと、悲鳴が途切れて男の口パクパクと開く。
空気を吸うヒューっとした音がする。
「最初に言っておくが…質問が終わるまでは殺さない」
そう言うとマー軍曹が2本目の指をボルトクリッパーで挟むと。
「喋る!喋るから!」
そう言うと中央から来た男が喋り出した。
「今回の作戦は本部の発案だ」
最高指導者が新型インフルエンザに感染した、それもヨーロッパの変異種に。
「感染源は欧州公演のスタッフからだ」
帰った踊り子と密接な関係になった結果感染したらしい。
「中華圏からのルートが使えないのは本当だ、この作戦で青森から輸送するはずだった」
しかし横槍が入った、現在の指導者は次男坊、兄と妹の兄妹が居る。
「指導者を亡き者にして、兄を担ぎ上げたい勢力が情報を日本の公安五課に流した」
協力者のマグロ漁船の前に網を張ってワクチンを取り返し、ついでに間諜を始末する。
「君の情報も漏れている…日本で面が割れている」
それを聞いてケンの右手が魔法の様に動いた、腰のベルトから拳銃を引き抜くと引き金を2回絞る。
タンッ!タンッ!っと乾いた音がして、男の胸に穴が2つ空いた。
「死体を小屋の中に運ぶぞ」
小屋の中に襲撃者の死体を運び込むと、ガソリンを掛けて火をつける。
「しばらく地下に潜るぞ」
3人を乗せた三菱は夜の闇に消えて行った。




