試射
今回の愚か者の罠と鹵獲の話は
Twitterのフォロワー様のお話を参考にしております
ゴルフバックからカラシニコフを取り出すと底の方に、30発用のバナナ形弾倉三本と50発入りの7・62㎜弾が二箱。
簡易分解には30秒も掛からない。
銃カバーを外してコッキングハンドルとバネを外せば終わり。
ロシアのカラシニコフは元は旧ドイツ軍の突撃銃が基本ベースになっている、そのコンセプトは確実なる作動。
広大なロシアの大地、マイナス40°にもなる寒冷地帯。
砂漠地帯の砂や密林地帯の湿気と泥。
おおよそ精密機械には相性が悪い環境でも確実に作動する兵器として生を受けた。
泥の中へ沈める、砂の中へ埋める、氷の中に放置する。
どんな環境下にも耐え、確実に作動する道具カラシニコフ。
しかし弱点もある、おおよそ精密な射撃には向かない。
ワザと隙間だらけにしているが為に毎回噛み合わせのタイミングがズレる。
だからこそ突撃銃の中でも光学機器などは付いていない。
弾倉に軍用弾薬を16発入れると外した銃身を覗き込む。
手に入れた銃器を使う場合にまず考える事は、罠の可能性だ。
愚か者への罠、間抜けが掛かる罠とも呼ばれる。
戦場で撤退する際に敵が手にしそうな物に罠を仕掛ける、武器などはその典型的な例だ。
銃身や機関部に爆薬を詰めてあり、撃つと爆発して死傷者を出す。
軍では戦場で武器を鹵獲するなら倒した兵士の物を奪えと教えられる。
さっきまで使って銃身が熱い物なら安全だからと言われている。
銃を組み立てて標的紙を持つと小屋の裏の林に入る。
適当な木に貼ると50メートル程離れて狙う。
十数発の弾だと作動確認と簡単な調整だけで終わってしまうが、元から遠距離での戦闘は考えてはい無い。
せいぜい50メートルまで、それより近い場合は散弾銃もある。
次のゴルフバックから散弾銃を取り出す。
弾倉は8発入る、もちろん日本では違法だ、2発までしか弾倉に入らない様に改良してある。
見れば劣化版のエクスプレスモデルと呼ばれる物の様だ、価格を従来の半分に抑えた事により売れ筋の商品となった。
標的紙に5発程撃ち込むと、バキバキと音を立てて木が倒れた。
弩級とスリングショットの試射が終わる頃には買い出しに出ていた2人も戻って来た。
庭でバーベキューをしているうちに陽が沈んだ、肉や海鮮に舌鼓をしつつビールを飲む。
交代で見張りに立つ為に控えめに飲む、山の上なので空気が澄んで、星が吸い込まれそうになるほど見える。
「こんな暮らしも良いですねぇ」
馬軍曹がビールを飲みながら言うと。
「自然の中で肉とビール…天国だねぇ」
ヤン少尉がデザートのアイスクリームを食いながら相槌を打つ、最初の見張りに立つので酔いを覚ましている。
2人の話を聞きながらケンが。
「田舎の土地を買って好きに生きるか…まずは資金だな」
二千万位の金では心元無い。
「億単位の金が欲しいな」
そう言うと2人とも頷いて。
「…稼ぎませんか?…この3人で……」
「ケン中尉とならやれる…そんな気がするんです」
ヤンとマーがそう言うとケンの方を見る。
「そうだな…チャンスがあればな」
考えておこう、そう言うと3人で笑い合う。
その後に見張りまで仮眠を取っているとヤンに揺り起こされた。
「団地に置いて置いたセンサーに反応があります」
硬い顔でそう言うとヤンはノート型パソコンのモニターを指さした。
参加させていただいた方は
元フランス外人部隊所属で
今はアフリカで軍事顧問をされている人物
勿論、現役の兵士です




