公安
日本の公安警察、外事課。
朝鮮の担当は五課。
新潟から朝鮮行きの観光フェリーが出ていた時代は、日本の観光客に紛れて情報収集を行なっていた。
「ウチの調査員がね、かなりの確率で拘束されて」
写真を見せられて、なんでここの撮影をしてるんだ?
そう尋問されてから日本に強制送還ですわ。
内調五課から来た職員がそう言うと、会議室では煙草が吸えないからか、禁煙パイプをガリガリ噛みながら。
「そのうちの1人が見せられた写真を見て」
外国産のレンズじゃ無くて、日本産。
おそらくNikon製の望遠レンズだと思うと言い出して。
「なんでも、ボケ方とか細部の解像度?、伸ばした写真を見て間違い無いと。
四つ切りまで伸ばしたプリントの細部がぼやけずにキッチリと写っていた。
「朝鮮のカメラはロシア産のコピーが多いんですが、元はドイツのツァイス製の劣化コピーでして」
拡大した時の細部の写り具合でわかる。
「そう言いましてね、コイツは元は情報センターで映像の分析をしていた奴で」
強制送還された職員に周りで、Nikonの望遠レンズを付けた奴を見なかったか聞いた所。
「居たのは確かですが…顔がよく思い出せない」
皆が皆、そう証言した。
「居た記憶はあるのに特徴を思い出せない、まるで」
顔の無い男だと。
「今回は運が良かった…ハッキリと顔が写っているのが撮れました」
新潟県警の警備部長が腑に落ちない顔で。
「今回はなんでまた…そこに顔の無い男が来ると?」
禁煙パイプを齧りながら、内調五課の職員が。
「朝鮮も一枚岩では無い…そう言う事です」
密告があったと言うと。
「この話はオフレコで、協力して頂いたので仁義を通した…そう思ってください」
その時、封鎖現場から連絡が入った。
「情報通り、4トンの冷凍車が所定の場所に現れました!」
「封鎖場所へ誘導しろ!悟られるなよ!」
警備部長がそう言うと、状況開始!っと無線が現場の特殊部隊に飛んだ。




