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報道

 貝のように押し黙った高官は一冊のファイルを目の前に出して来た。


「変異型のワクチンの開発に成功したのは、今のところ米国(アメリカ)だけだ」


 現在、我が国()大陸弾道弾(ミサイル)開発の対抗措置として、全ての輸出入を米国(アメリカ)や日本などから止められている。


「勿論、医療品もだ…第三国から三角貿易で輸入するにも…時間がかかり過ぎる」


 ファイルには日本でのワクチン接種センターのリストやその搬入時間など、事細かく情報が載っていた。


「部隊を2つに分ける、ワクチンを襲撃して奪い、輸送班に回すAチーム」


 君と(マー)軍曹、あと電子戦部隊(サイバー攻撃部隊)から1名がAチーム。


 冷凍車でワクチンを新潟まで輸送し、協力者のマグロ漁船にワクチンを引き渡し、そのまま祖国()まで護衛するBチーム。


 君たちAチームはワクチン強奪後、日本の警察を撹乱する役目だ。


 方法はそのファイルの通り、ここで読んで頭の中に記憶する事。


 そう言われてじっくりとファイルを読み返す。


 (ソーシャル)(ネットワーク)(サービス)から抜いた情報で、ランダムに身代金を取りに行く場所の情報を拡散させる。


 失敗しても良い、元より日本の警察を撹乱するのが狙いだからだ。


 

 そこまで思い出していた時、茜に声を掛けられた。


「健一兄ちゃん?…なんか心ここに在らずって感じだけど」


 やっぱりレントゲンとか撮って貰う?、っと頭の後遺症を心配する妹に大丈夫だと返事をしてから。


「家族とかは?…結婚はしてるのか?」


 数十年振りに近況を聞くと、独身だと返事が返ってくる。


「親があんな別れ方したらねぇ…怖くて出来ないわ」


 俺もだ、と返事をした後にお互いに苦笑いすると。


「母さんの介護代とか…金は足りてるか?」


 (インゴット)を換金した金があるのだ、なんなら半分渡しても良い。


 しかし帰って来た返事は。


「この歳まで独身だと…結構貯金あるのよ」


 お母さんの事は大丈夫、健一兄ちゃんは?


「俺も一時金が出たから…」


 その時、ケンのマナーモード(バイブ)にしていたケンのスマホに着信があった。


 番号を見るとヤン少尉からだ、茜に会社からだと言ってから出ると。


「テレビ!テレビを付けてください!」


 今すぐに!、そう急かすヤンの声がかなり高い。


「茜、そのテレビは見れるか?」


 そう言うと茜がテレビのリモコンを渡して来た。


 電源を入れてからヤンに。


「テレビ映したぞ」


 そう言うと国営放送(1チャンネル)


 ヤンの気迫に押されてチャンネルを変えると、臨時ニュースが流れていた。


「本日未明、青森の漁港にて新型インフルエンザのワクチン強奪の容疑者が警察の特殊部隊(SAT)により狙撃されました」


 テロップに同じ内容が流れる中、ケンは画面から目が離せなかった。


「ワクチンは全て回収されましたが、撃たれた容疑者の安否は不明のままです」


 そこまで見た時、ヤンが焦った声で。


「早く戻って来て下さい!」


 ケンは茜に、また来ると言い残すと、外に飛び出した!

 

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