交換
マー軍曹のリクエスト、カルビ丼を食いながら缶ビールを飲んでいる時、スマホの着信が鳴った。
「相手さんとの話が付いた、そっちが六千万円、こっちは一千万と端数」
手毬のマスターに了承すると伝えると。
「明日、午前10時に」
鍵は開けておくから、そのまま入ってくれと言うと通話が切れた。
翌日、マー軍曹に残りの金塊を持たせて手毬に向かう。
アウトドア用品のメーカー製のダッフルバックが肩に食い込む。
10時に着くと、青い米国製のピックアップトラックが止まっていた。
店の中に入ると、カウンターの向こうで、マスターが仕込みをしている。
入り口から入って奥の椅子に、若い女と老人が座っていた。
女はハーフっぽい顔立ちで、背中まで伸ばした黒髪。
手足が長くモデルの様な体型をしている。
老人は70近いだろう、白髪と深い皺が刻まれているが、よく日に焼けていて健康そうだ。
入り口近くの椅子に座ると、マー軍曹がダッフルバックをカウンターの上に置いた。
ケンが2人の方を見ながら。
「そっちは?」
そう言うと若い女が、皮のボストンバックをカウンターの上に置いた。
ケンと老人が片手だけ使ってお互いのバックを中央に寄せると、仕込みをしていたマスターが、バックを交差させて、それぞれに渡す。
ケンがボストンバックを開けると輪ゴムで縛られた一万円札の塊が目に入った。
中を確かめると、100万円の塊が6つ。
向こうも磁石や秤で一つ一つ調べている、こちらも同じ様に調べてお互い納得する。
出る時にマスターがメモを渡して来た。
「住所がたぶん…娘さんだと思う人と同じになってる」
そいつは無料にしておくよ。
マスターと奥の2人に、軽く会釈すると外に出る。
外に出ると、店を監視していたヤン少尉と合流する。
万が一金塊だけ取られた場合に備えての用心の為だ。
「すまんが2人で運んでおいてくれ」
そう頼むと貰ったメモの住所に向かった。
老人の若い女の正体が知りたい方は。
拳銃の記憶シリーズ
ケルテック編をお読みください




