思い、歌に込めて
メアリーの開会の宣言と共に大量の料理や飲み物が会場に運び込まれた。
アルトルージュ家の料理の味は貴族達の間でも有名らしく、皆嬉しそうに味わっている。
ちなみにあんな前置きにあんな開会宣言ではあったが、貴族達の食事は立食であっても優雅で上品だ。
そして遥達の演奏も始まり、短い前奏から遥の歌声が会場に響き渡った。
「薄紅── 花景色── 切なさを知った春──」
まずは魔女宅から入ったらしい。軽快でありながらも優雅な旋律は、パーティーの始まりとしては中々の選曲かもしれない。
「姫様、和人様、こちらをどうぞ。」
ハンナがフルートグラスに入ったドリンクを差し出してきたので二人はそれを手に取った。
「ありがとうハンナ。」
「ありがとうございます。」
「今暫しこちらでお待ち下さい、メアリー様が参られます故。」
「分かりました。では控えていて下さい。」
ハンナは頭を下げ数歩下がり待機する。
「素敵な歌ですね……」
「ええ、僕も大好きな歌なんです。」
クラリスは遥の歌声に聞き入っているが、実のところ和人は歌鈴の楽器が物凄く気になっていたので見に行きたかった。
しかし動くなと言われた手前そうする事も出来ず、仕方なく耳でそれらしき音を探す。
トンッ…タットンッ…トトンッ…タットン……
確かに音楽の中に太鼓の音が混じっている。音から察するにコンガのようだがまた随分とマイナーな楽器だ。だが音の響かせ方や切り方、強弱の付け方など和人にもわかる程上手くとても耳心地が良い。あの自信たっぷりの歌鈴の表情も納得出来た。
しかし音楽の中に誰も担当してないはずの笛、鈴、カスタネットらしき音が混じっているのだ。
―楽器出来ないって言ってたけど鈴とカスタネットは秋山さんかな?でも笛は誰だろう?―
よく踊り子が鈴やカスタネットを鳴らしているのを思い出し和人は一人納得したのだが、笛だけは誰も思い当たらなかった。
「うむ、冒険者にしておくにはもったいない歌声よの。当家で召し抱えたいくらいじゃ。」
「和人様、お召し物の着心地はいかがでしょうか?」
気が付くとメアリーとカリラがすぐそばに来ていた。
クラリスがスカートをつまみ上げ頭を下げたので、和人もそれに倣い頭を下げた。
「メアリー様、カリラ、ご成婚六百周年おめでとうございます。」
「おめでとうございます。こんなに上等な服を着るのは初めてなので緊張しますけど、とても動きやすいし着心地がいいです。ありがとうございます。」
メアリーとカリラは満足げに頷いた。
「うんうん、とてもよう似合っておる。さすがカリラじゃな。」
「滅相もございません。何より和人様という素材が素晴らしかったからです。」
「うむ、確かにこうして着飾るとどこぞの名ばかり貴族よりもよほど良い見目をしているしの。」
手放しに誉められた和人は妙に照れ臭くなり顔を赤く染めそっぽを向いた。クラリスはそんな和人の横顔を楽しそうに眺めている。
するとメアリーの中に悪戯心が湧いたらしい。
「しかしこうして二人並んでおるとまるで夫婦のようじゃの。そうは思わんか?カリラよ。」
「なっ!?」
クラリスの顔が瞬時に紅潮した。
「ええ、まったくです。初々しくてとても素敵ですわ。」
「カリラまで!?もう!!からかうのは止して下さい!!」
和人が何気なくハンナを見ると、やはり真顔で激しく肩を揺らしていた。全てにおいて優秀な彼女だが、笑いを堪えるのは苦手らしい。
和人が不破さんを思い出していると、丁度ハンナの向こうから小太りな男がこちらに向かってきた。
「やあアルトルージュ伯爵、まずはご成婚六百周年お祝い申し上げますぞ!やはり貴殿の家の料理は最高ですな!!」
「おおモレッティ侯爵、確かに形式上おんしにも招待状を送ったがまさか来てくれるとは思わなんだわ。」
友好的な男に対しメアリーの言葉には明らかにトゲがあった。
「何をおっしゃる、私と貴殿の仲ではないですか?六百年という節目の年に立ち会えた事、光栄に思っておりますぞ?」
「そうじゃな、鼻を摘まんで顔を背け会う仲じゃ。」
貼り付いた笑顔で友好的な態度を取る男に対し、メアリーは辛辣な態度を取り続ける。
「伯爵よ、私は貴殿と……」
「もうよい、これ以上歯の浮くような言葉を並べられたら自慢の牙が抜け落ちてしまうわ。おんしの目当てはそこにおる。媚でもなんでも売って失さっさと失せよ。」
そう言ってメアリーはクラリスに向かって顎をしゃくった。
男はいかにも気付きませんでしたという動きで振り返るが、近くにいた和人の耳には微かな舌打ちが届いた。
「これは気付かず申し訳ごさいません王女殿下。私は北の領地を預からせて頂いておりますヘズモンド・モレッティ、及ばずながら侯爵の位を賜っております。以後お見知り置きを。」
男が甲斐甲斐しく頭を下げている間に、和人はメアリーに近づいた。
「どうしたんですか?随分仲が悪そうですけど。」
「あやつはの、私の領地が欲しいらしく事あるごとにちょっかいをかけてきよるのじゃ。じゃがあやつが首謀じゃと判っておっても決定的な証拠は残さぬ。その上でああやって上辺では友好を装うから実にいけ好かんのじゃ。何が賜ったじゃ、たまたま爵位を買えただけの商人上がりの癖に。及ばないと思うのなら返上すればよかろ。」
忌々しさを隠そうともせずメアリーは吐き捨てるように呟いた。
「いかにも貴殿の小競合いって感じですね。」
「あやつが勝手に突っ掛かって来るだけじゃ。それに私は相手が信用に足りれば領地の分譲も領主の座の譲渡もやぶさかではないわい。」
「メアリーさんにそこまで嫌われるってよっぽど信用無いんですね。ところで爵位って買えるんですか?初めて知りました。」
「ああ、そうそうあることでは無いのじゃが……」
二人がモレッティの耳障りな声を意識の外へ追いやり、少しうんざり感を出してきたクラリスを眺めながら話していた時だ。
「お父様ぁ~~、私もう部屋で休んでていいかしらぁ~~?」
声のした方を見ると年は和人と同じか少し下だろうか、癖の強い茶髪をカチューシャ編みにした、紫のドレスの少女がつまらなそうに向かって来るところだった。
「お父様嘘つきよぉ~~、おじさんばかりで可愛い男の子なんて一人も……」
そう言いかけた時、少女と和人の目が合った。
「いたぁーーーーっ!!」
少女は即座に和人に駆け寄り腕を絡ませ、発展途上の胸を押し当て輝く瞳で和人の顔を覗き込む。
「ねえあなた、お名前は?どちらのお家のご子息かしら?この後お時間あるかしら?」
「え!?いえ、ちょっと僕は!!」
モレッティを始め、和人が誰のパートナーかを知る周囲の貴族達が凍りついた。
「ま……まてパナシェ……その……」
「へぇ……パナシェさんと言いますの……」
娘を止めようとしたモレッティの肩を引き戻し、クラリスがパナシェに向かって足を踏み出した。その冷たい笑顔を目にしたモレッティと周囲の貴族がさらに震え上がる。
「パナシェさん?その方は私のパートナーですの、その無作法な手を引いて頂けますか?」
「あん?貴族のパーティーはこういう場でもあるはずよ?声をかける権利くらいは誰にだってあるでしょ!!」
やっと獲物を見つけたパナシェは凍りつく周囲にも気付かず、絡みつけた腕を話そうともしない。
「そもそもあなた誰よ?公爵令嬢である私に挨拶も無いなんて、一体どこの田舎貴族かしら!?」
この場で父親が一番高位だと思っているパナシェが最悪の一言を吐いた。モレッティが声にならない叫びをあげ、控えていたハンナが怒りを顕にする。
「無礼者!!この方を……」
「下がりなさいハンナ。確かにパナシェさんの言う通り、私はこの場においてまだ一度も名乗っておりません。まったくもって礼を欠いておりました。」
クラリスはパナシェに正対し、スカートをつまみ上げた。
「まずはご挨拶が遅れご不快な思いをさせてしまった事、深くお詫び致します。何分片田舎の修道院育ちですので、至らぬ所があればお赦し下さいませ。改めまして私はクラリス・エル・ステラ・シーロブルト、ふつつかながらこの国の第一王女として生を受けました。以後、お見知り置きをお願い致しますね?」
優しい口調とは裏腹に、まるで肉食獣の様な威圧が放たれた。
「ひいっ!?」
相手が王族であったことよりも女としての凄みを敏感に感じ取ったパナシェは、雪深い山で巨大な狼に出会ってしまったかの様な絶望と共にへたり込んでしまった。
「も…申し訳ごじゃいましぇん……」
貴族達が凍りつく中、今にも漏らしそうなパナシェを見たメアリーは腹を抱えて笑いだした。
「くははははははっ!パナシェよ、確かに貴族の宴には見合い的な意味もあるが相手はよく見る事じゃな?ほれ侯爵よ、大事な娘が我が家の床を汚す前に部屋に連れて行くがいい。」
「くっ!?申し訳ございません王女殿下、この場はこれにて失礼致しますぞ!!」
モレッティは今だ力の入らぬ娘を横抱きに抱えると、周囲の貴族達からの嘲笑を浴びて真っ赤になりながら逃げ出して行った。
その背中を見送りながらメアリーはとても良い顔で涙を拭う。
「いや清々したわい。バカな娘のお陰で大層笑かして貰ったわ。」
周囲の貴族達も笑いを漏らす中、ハンナは嬉しそうにクラリスを称えた。
「姫様、お見事でございます。女王陛下にも劣らぬ気当たりで御座いました。」
「バカ言え、アムはター坊を超える逸材じゃぞ?あれにすればあの程度の気当たり、ハエを払うも同然じゃ。」
「アム?ター坊?」
「アーメンガード・ラナ・アウラ。アムはお母様の愛称ですわ。ター坊は初代国王、ウォルター様です。最も、そう呼ぶのはメアリー様だけですけど。」
そう言ってクラリスは和人の隣に来ると、二度とハエが近付かないようしっかりと腕に手を添えた。
「時に和人よ、おんし爵位についてどの程度の理解がある?」
モレッティがいなくなって食欲が湧いてきたのか、メアリーはニンニクの素揚げをモリモリ食べていた。貴族の宴で出される様な料理ではないのでおそらくメアリー用だろう。ニンニク好きは並みではないらしい。
「えっと……国に対して功績をあげた人が貰える名誉の称号……みたいなものだと思ってました。」
「三十点じゃな。」
メアリーは口の中身をワインで流し込むと、ぷはぁとニンニク臭い息を吐き出した。
「爵位とはな、楔なんじゃよ。」
「くさび?」
「功績ある者に名誉として贈られるのはあっておる。それと共に爵位に応じた領地が与えられるのじゃ。国にそれだけ貢献できる者が余所に流れて行かぬようにな。」
「へえ。」
更にメアリーはアヒージョのピンチョスを口の中に放り込むとワインで一気に流し込んだ。
「ところがこの領地が曲者でな、領主となった貴族は自領の経営をして国税と自身の利益をあげねばならんのじゃ。モレッティの家は四代前に経営破綻した侯爵から爵位を買い取ったんじゃよ。そして前侯爵は地位も名誉も失い爵位を売った金だけを手に他国へ亡命した。爵位を売るのは貴族の最終手段なんじゃよ。」
「そんなんで良いんですか?」
国政の汚れを感じた和人はクラリスではなくハンナに顔を向けた。ハンナは静かに頷く。
「領地を経営出来ない貴族は時と共に力を失います。力も税収も無い貴族がその後国家に上げる貢献と、税収だけは見込める商人が国家に上げる貢献、比べるまでもございません。」
「随分ドライですね。」
「とは言えこの政策にもリスクがございます。領地を与えるということは国力を与えるのと同義なのです。国力を削った国家はいずれ力を持ち過ぎた貴族、もしくは力を持ち徒党を組んだ貴族達に反旗を向けられる危険があるのです。なので爵位にも相場があり、それを買うにも許可が必要となるのです。侯爵位を買い上げるには相当な財産を必要とします。それ程の財産を築くには人脈と信頼を必要としますのでそれがそのまま信用となるのですよ。」
「うむ、ハンナの言う通り四代前は中々の人物だったのじゃがな。さて和人よ、これまでの話を聞いて何かおかしな事に気付かぬか?」
メアリーは試す様な顔で和人を見た。ひとしきり考えた和人はこの国の地図を思い出す。
「あれ?領地と爵位が比例するならメアリーさんなんで伯爵なんですか?」
「それじゃ!この国ではな、私の領地が広すぎて余所に与える土地がろくに無いのじゃよ。」
メアリーはワインを飲み干した。空いたグラスにカリラが新たなワインを注ぐ。ワインで満たされていたデキャンタがあっという間に一本空になった。
「私を頼り集まる移民を受け入れる為、ター坊を始め歴代国王に領地だけをねだっておるうちにこんな事になってしまっての。まあ代々私がオシメ代えてやっておるから断れなんだわな。じゃから領土で言えば本来私の爵位は公爵じゃ。」
事も無げに言うメアリーだがそれこそがモレッティがちょっかいかけてくる一因なのだと気が付いた。
「何で素直に爵位貰わないんですか、魔王倒した英傑ならその功績で爵位受けられるでしょう?下手に爵位が下だからモレッティ侯爵にちょっかい出されるんですよ。」
「バカ言え、公爵と言えば国王代理も同然じゃぞ?伯爵位かてター坊との約束の一環でしぶしぶ受けたというのに、そんな面倒事やっておれんわ!」
メアリーが清々しい開き直りを見せた時、遥達の曲が二曲目を終え三曲目の前奏を奏でだした。
その途端、和人の表情が強張り額に汗が滲み出す。
―確かにジ◯リを勧めたのは僕だけどっ!確かにこれもジ◯リなんだけどっ!!―
和人は軽々しくジ◯リを勧めた自分を呪った。あの日調子に乗った自分を殴り飛ばしてやりたかった。なぜなら遥達が選んだ三曲目は……
「しーあーわーせぇーーをたずねぇてぇーー……」
―ジ◯リって言われて普通これ選ぶかなぁぁぁぁぁぁぁっ!?―
心の中で叫ぶ和人はせめてクラリスが憶えていないことを願った。
「あら……?この曲は……」
―ですよねェェェェェェッ!?―
浅はかな願いは脆くも崩れ去る。そもそも和人とイオでは体格も声も違うのだから、よっぽどでない限りその正体がバレる事は無い。しかし少なくともイオが異世界人ではないかと気取られるかと思うと、和人は心中穏やかではいられなかった。
「あら、どうかなさいましたか?ハンナ、汗を。」
なぜか汗だくの和人に気付いたクラリスは、ハンナにその汗を拭き取るよう命じたが、和人は差し出されたハンカチを奪い取るようにして自ら汗を拭った。
「い、いやぁ場の雰囲気に飲まれたというか、やっぱり緊張してしまって……庶民には辛いものがありますよ。ははは……殿下はどうなされたんですか?」
「ええ、以前イオに助けられた時、おそらく彼がこの曲を……」
くすん……ひっく………
「「え……?」」
二人が振り返ると、すすり泣くカリラをメアリーが抱き寄せ優しく撫でていた。そのメアリーも、ヴェール越しでも分かるほどに目を潤ませている。
「申し訳ございません……つい、昔を思い出してしまいまして……」
絞り出すようなカリラの声を聞いた時、和人は遥がなんとなくこの曲を選んだ訳では無いことを知った。
遥はカリラの身の上を聞いた時、真っ先にこの曲を思い浮かべたのだ。
二人で身を寄せ合い数多の困難を乗り越え、カリラの為に魔王という最大の苦難に立ち向かったメアリーとその無事を祈り続けたカリラ、そしてやっと手にする事ができた平穏という宝物……
歌に込めた遥の思いが真っ直ぐに伝わり、メアリーとカリラの物語を知る会場の貴族達は皆涙を溢れさせ、和人も今までの動揺が嘘のように静まった。
「まったく……たった三曲で報酬を上回ってしまったの……これは労ってやらねばなるまいて。」
大喝采の巻き起こる中、そう言って歩き出したメアリーの後に和人達も並び、四曲目のハウルの曲を歌う遥達のもとへ向かった。
静かな曲なので演奏はリードギター、ピアノ、簡単なパーカッションに厳選され、遥の歌声がより際立っている。
そして歩を進め人集りが割れ、遥達の全体像が明らかになった時、目にしたそれは和人達の理解をはるかに超えていた。
カリラは目の前で起きている事を信じる事ができず目を点にする。
「え………?」
主旋律に優しく寄り添う透明感のある笛の音。
歌鈴の口から紡がれる口笛。
クラリスは視覚情報と脳の認識がかみ合わず辺りを見回す。
「え?えっ!?」
時に力強く、時に軽やかに音楽の骨組みを支える太鼓の音。
歌鈴の叩くタンバリン。
メアリーはそのおよそ千年の時を生きた中でも初めて見る本物の絶技というものに目を見開かせる。
「な……なんと!?」
華やかに、そしてきらびやかに音楽を彩る美しい鈴の音。
歌鈴の振るうタンバリン。
和人はその楽器をどこかバカにしていた。楽器の出来ない子供がうんたんうんたん叩く物、またはせいぜいカラオケを盛り上げる道具、そんな認識が全て覆された。
「嘘……でしょ?」
軽快なビートを刻み、音楽の輪郭を際立たせるカスタネットの音。
歌鈴の弾くタンバリン!!
「「「「何アレぇぇぇぇぇっ!?!?」」」」
笛、太鼓、鈴、カスタネット、この全てを歌鈴が一人で担っていたのだ。
見た目小学生の歌鈴がタンバリンを手にしていることは微笑ましい程に似合うのだが、これだけ楽器が並びながらもタンバリンから発せられる情報量が不気味な程に多すぎる。
歌鈴はタンバリンの皮面を叩くだけでも力の強弱はもちろん、指先で叩くか指腹で叩くか、中央を叩くか端を叩くかを組み合わせる事でかなりの音を叩き出す。そして独特の持ち方でしなやかに手首を振り鐘を鳴らし、持ち手の指で鐘を弾く事でカスタネットの様な音を打ち鳴らす。
それは一朝一夕で身に付く技術ではない、本物の努力の結晶だった。
和人達の視線に気付いた歌鈴は不敵にほくそ笑む。
「やっと気が付いてくれたかい?私のとっておきにさ……」
そしてこのドヤ顔であるっ!!
≪次回予告≫
~♪(略)
タンバリン……
それは多くの人が手にしたことがあるであろう楽器……
「タンバリンなんかでドラムの替わりになると思ってんのかよ!?」
タンバリン……
それは多くの人が手に取り、ほんの少しいじっては興味を失われる楽器……
「もちろんそう思ってるよ?」
タンバリン……
それはとある芸人やカラオケの小道具……
「日本帰ったらようつべで超絶タンバリンって検索してみ?もっと凄いの見れるから。」
そんなことはない!!
それは扱い方を知らないだけだ!!
どんなものにもスペシャリストは存在し、その技術は凡人の理解を超えるのだ!!
「スンマセンでしたぁっ!!」
【次回】タンバリンさえいれば勝てる
「あぁ……楽しいのう遥よ?さぁ!次の曲を頼むぞ!!」