喧騒とニンニク臭の中で
「姫様、和人様、また是非お立ち寄り下さい。」
「和人殿!また色々お話を聞かせてくださいね!!」
「「「ばいば~~~い!」」」
太陽が中天から割りと過ぎた頃、和人とクラリスはルジェ達に見送られ修道院を後にした。
二人はルジェ達が見えなくなるまで手を振り続けたが、見えなくなったとたんにクラリスがぷうっと頬を膨らました。
「和人さん、随分とプリミラと仲良くなさっておりましたね?」
「あぁうん、可愛い子でしたよね?」
あのあとプリミラは和人にすっかりと懐き、べったりと和人に擦り付いて、異世界の話やこれまでの冒険譚をせがんでいた。
和人に密かでもない恋心を寄せるクラリスとしては、非常に面白くない話である。そんなクラリスの心情を知らないまま、和人は日本の事を思い出していた。
「本当にそっくりなんですよねぇ……アイシー元気かなぁ……」
クラリスは以前馬車の中でした会話の中で、和人の遥への思いは察していた。しかし一人くらい恋敵がいるのなら逆に張り合いも出るのだが、愛おしそうに女性っぽい名を呟く和人に多少の軽蔑が生まれたのだ。
「アイシーってどなたですか?遥さんとのお話にも出て来なかったと思いますけど?」
そう訪ねるクラリスの言葉も多少トゲが出てしまう。そんなトゲにも気付かず、和人は懐かしそうに笑った。
「僕の家で飼ってたコーギー……犬の名前です。赤っ茶けたふわふわした髪とかそっくりなんですよね。」
「え……?犬……?」
「いつも僕が帰ると全力で走ってきて、体当たりまがいに飛び付いてきては顔を舐めてくるんです。何度も押し倒されましたし、何度かは後ろ頭をぶつけましたよ。」
「へ…へぇ……」
「そのあとずっと僕の足にすり寄ってきて、家族の誰かが床に座ってると必ずその膝に乗るんです。」
「そ…それはとても愛らしいですね。」
「一度自分の尻尾を追いかけるのに夢中になって、壁にぶつかって気絶したんです。あの時は家族みんなで大笑いでした。」
「はは…ははははは………」
クラリスの頭の中でプリミラとアイシーが完全に合致した。
少なくとも和人の言うプリミラが可愛いは完全な杞憂であり、クラリスは少しでも和人を軽蔑した事を恥ずかしく思った。
一方和人は、なぜか急に悶々とした空気を醸し出し始めたクラリスが気にはなったが、なにか犬に嫌な思い出でもあるのかと勘違いして、話題を変えることにした。
「それにしてもルジェさんには本当にびっくりしました!クララさんが修道院に行くまでの事を、まるで見てたみたいに言い当てたんですから!」
「あの方には本当に敵いません。ハンナを連れてこなくて正解でした。」
クラリスは苦笑いを浮かべて顔を上げた。
「シスター・ルジェはお母様のご学友で幼馴染みなんです。もしお母様が帰国なされたら、シスターのお説教を受けることになるでしょうね。娘と自国をほっぽっていつまで遊んでるのですか!って。」
ころころと笑うクラリスだが、しれっと和人達の間で禁句とされてきた事の答えを口に出したので、和人は思わず聞き返した。
「え!?女王様ってご健在だったんですか!?」
「あら?ご存知ありませんでしたか?」
「ええ、一度も見たこと無かったし、誰も話に出さなかったので、てっきり亡くなっているのかと思っていたんです。そうなるとますます聞けないじゃないですか。」
「お母様は元気ですよ、つい先日も文が届きましたから。今頃遠く東の国を漫遊なさってるはずです。」
クラリスは東の空を眺めながら笑った。何の不安も無さそうなクラリスを見て、逆に和人が不安になってしまう。
「えっと……心配じゃないんですか?」
「きっと大丈夫ですよ、動く要塞の二つ名を持つ守護戦士と千手先を読む者の二つ名を持つ前魔導師長官が付いてますから。」
「なんか凄そうなの出てきた!?」
「守護戦士セルバンテス様は、アルベルト様と最後まで近衛騎士長の座を競っていた方ですし、前魔導師長官ソフィア様も、ロレインさんほどでは無いですが紋章術師です。何も心配ありませんよ。」
気楽に笑い飛ばすクラリスを見て、和人はいくらなんでも危機感が無さすぎると心配になる。
「いやでも、いくらお付きの人が優秀でも、女王様自身に身を守る力は無いですよね?クララさんももう少し……」
「いえ、お母様自身も最上位騎士である栄光の聖騎士ですよ?たしか旅立つ直前のレベルは384だった筈です。そうそう危険な事になるとは思えません。」
「はぁ!?」
思わずすっとんきょうな声を上げてしまった和人を面白く思いながら、クラリスは更に言葉を続けた。
「我がシーロブルト王家は古くに勇者の血を引く武門の家系です。直系の血の者からはやはり武芸に優れた者が多く輩出されるのですが、お母様はそれが特に顕著に現れていて、幼い頃から王女の身でありながら剣を振るい弓を引き、町を歩いては勧善懲悪に務めていたそうです。その代わり政治的能力は皆無だったらしく、お父様はそんなお母様を見かね、政治的手腕を買われて婿入りしてくださった傍系なのですよ。」
一気に明かされる今まで知られなかったクラリスの母、この国の女王の真実。
「私を産んで五年間、お母様は私を可愛がって下さったそうですが、自分を抑えきれなくなったのでしょうね。ある日自分の一番信用できるシスター・ルジェに私を預けて、諸国漫遊へと旅立ったそうです。」
―なるほど……血か……―
修道院生活に解け切らなかったり、帰省その日にお付きを撒いて町見物したりと、色々王女らしからぬ行動は血筋なのだと理解し、和人は遠い目であらぬ方向を眺めていた。
「……て、あれ……?一番信用できるのがルジェさんって、国王様は!?」
五歳程といったら子供が最強に可愛い頃だ。その頃を奪われてしまった国王の心中はいかがなものだったろうか?その上で夫である筈なのに、一番信用されている訳ではないなんて悲しすぎる。
そんな和人の心中を察したクラリスは、和人と目を会わさずに引き吊った笑顔を浮かべる。
「その頃のお父様は私を可愛がるのに夢中になりすぎて、国政が胡乱になり経済が傾きかけたそうです。それもあってお父様に対するお母様の信頼は失墜し、お母様が旅立つ決め手にもなったらしいのです。経済を建て直すか世界が危機に瀕するかまでは、私も会わないし娘にも会わせないと言い残してお母様は旅立ちました。私が物心付いた時、シスター・ルジェはよくぼやいていたのです。お母様は母親の自覚が薄すぎる、お父様は国王としての自覚が薄すぎると……」
「あ~~……ははは……一般家庭ならとてもいい両親だと思いますけどね……」
―十年ぶりに会えると思った愛娘がその日に誘拐されかけたら、そりゃアレな部隊も作るか……―
苦笑いを返しながら、和人は遠く王都の空を眺めた。
──────────
日差しがそこそこ西に傾いた頃、二人は町に戻ってきた。祭りも大分佳境のようで、町全体がニンニクと酒の匂いで溢れている。
思わず顔をしかめた二人だが、みんなメアリーのためにニンニク臭くなっているのだとわかっているので、和人は残っていたガーリックラスクをクラリスと分け、自らもニンニク臭くなることにした。
サクサクとラスクを齧りながらぶらぶらと二人で歩いていると、しばしばクラリスがクララちゃんと声をかけられる。
「~屋さんの~さんです。」
クラリスはその度に思い出話を添えて嬉しそうに説明してくれた。
しかし、和人はそんな嬉しそうな顔を見る程に純粋に気になってしまう。
「あの……なんでこれだけ顔見知りが多いのに、冒険者ギルドでは誰も知らなかったんです?」
「あ、えっと……冒険者ギルドは修道院とは町の反対側の位置にありますし、領主館にはその前に着いてしまいますから。縁がなかったのですよ。」
「縁ですか……」
和人は今までにクラリスに声をかけてきた人達を思い返してみる。
パン屋二人、肉屋三人、魚屋一人、八百屋二人、食堂のおばちゃん五人……
「クララさんの縁は随分と食欲に左右されるみたいですね?」
「………修道院の食事は基本質素で少ないのです。王族の豪勢な食事から突然修道院の質素な食事に変更を余儀無くされた、私の心も察していただけますか?」
「あ~~……うん、そうですね……」
開き直ったクラリスに、和人は返す言葉が見つけられなかった。
和人が気まずい空気から目をそらす様に辺りを見回すと、雑貨屋の店先に気になる物が目に入った。どうしても見過ごせなかった和人はまっすぐ近付いてそれを手に取る。
それは箱根の寄木細工の様な小箱だった。蓋を開けてみると中にあった小さな人形が踊るように回りだし、静かにワルツを奏でだす。
「これってオルゴール?なんでこの世界に?」
意外なところで地球の技術に出会い驚く和人の後ろから、クラリスがその手元を覗き込んだ。
「驚きましたか?その昔この世界に迷い込んだ異世界の方がもたらした技術なのだそうですよ。工芸品として人気が高いのですが、寄せ木の箱も中の仕掛けもかなり高い技術が必要で、今ではハーフリング族の伝統工芸品となっているのです。そのため中々にお値段も張るのですよ。」
「へぇ……」
二人は暫しの間その清らかな音色に聞き入っていた。
ふと和人がクラリスを見ると、クラリスは目を閉じとても穏やかな表情を浮かべていた。
「すみませーん、これいくらですかー?」
「はいはいちょっと待ってねぇ~~。」
和人が店の奥に向かって声を張り上げると、恰幅のいいおばちゃんが小走りに現れた。
和人は実家の近所でしぶとく生き残っている駄菓子屋のおばちゃんを思いだし、なんとなく安心する。
ちなみにそういう店では時としてとんでもないお宝が眠っていることがあり、和人が埃の中から発掘した当時品のスーパ◯ワンソフビ人形は、遥にさえ触らせない和人のガチの宝物の一つである。
いや、好きな相手なら触らせるくらいいいだろ。と思った非ヲタの人達よ、ヲタのガチの宝物は自慢したいが誰であっても触らせたくないのだ。
ちなみに遥は遥で和人の持っていない当時品のバル◯ン星人ソフビを持っている。これは痛み分けなのだ。
もしかすると特ヲタ仲間というのは、仲間であり最大のライバルなのかもしれない。
和人そんな下らない思いに耽っていると、おばちゃんは嬉しそうにクラリスに駆け寄った。
「おやまあ!!クララちゃんじゃないかい!?ひさしぶりだねぇ、元気だったかい?」
「ご無沙汰してます、おばさん。」
「え?今までの人達はみんな名前て呼んでたのに、なんでこの人だけおばさんなんです?」
「違うよアンちゃん、アタシの名前がオバなのさ。」
「紛らわしい!」
思わず叫んでしまった和人にオバは気を悪くする素振りもせず、大声で笑い飛ばした。きっと今まで何度も同じ会話を繰り返して来たのだろう。
ひとしきり笑ったオバは懐かしそうな顔をクラリスに向けた。
「しかし本当にひさしぶりだねぇ?王都の実家に帰ったって聞いてたんだけど、今日はお祭り見物かい?」
「ええ、そんなところです。」
オバはちらりと一度だけ和人を見ると、声量を落とすこと無く下世話な笑みを浮かべる。
「そっちのアンちゃんは恋人かい?腕っぷしは無さそうだが優しそうな子じゃないかい?」
「違っ!?そんなんじゃありません!!和人さんは大切なお友達で……」
「あははははは!別に隠さなくても良いじゃないかい?若いうちは色んな男と付き合っといた方がいいんだよ!アタシだって若い頃はそりゃモテたもんさ!!」
耳まで真っ赤になったクラリスの否定をオバは豪快に笑い飛ばした。
和人の頭の中で警鐘が鳴り響く。
このままアタシの若い頃の話を聞いてしまっては、何時間と同じ話をループして聞かされる羽目になるだろう。そんなことは御免こうむりたい和人は話を本来の目的に無理矢理戻した。
「すみません、これいくらですか?」
「ん?ああ、オルゴールかい?金貨三枚だけどアンちゃんに払えるのかい?」
オバはバカにしている訳ではなく心配しているのだ。金貨三枚と言えば五人家族の生活費一月分くらいにはなる。
しかし和人は少しも悩むこと無く財布から金貨を三枚取り出した。
「それじゃこれ買いますね。」
「大丈夫かい?女の子の前だからって見栄はってんじゃ無いだろうね?」
「大丈夫ですよ、こう見えて結構稼いでますから。」
和人はそう言いながら金貨三枚を抜いた後の財布を振って見せた。
―金貨二枚銀貨二十枚銅貨二十枚……―
オバはその音から和人の財布の中身を正確に読み取る。
―うちで初めてお金を使ったんだとすれば突然の出費を考慮しての金貨五枚、それに普通に町を歩くために銀銅二十枚ずつか……用心深く計画性もあるみたいだね、それに言葉通り中々に稼いでると見た、これとは別に相当持ってるね……―
恐ろしい程の洞察力、実際和人が美空に預けている全財産は金貨にして百八十枚。結構な財産だ。
「ちょっとクララちゃん、このアンちゃん中々の物件と見たよ?すぐに決めろとは言わないけど手放しちゃいけないよ?」
「ですからそんなんじゃありませんって!!」
相変わらず声量を落とそうとしないオバを、真っ赤なクラリスは肩を揺さぶりながら否定した。
買い物を終えた二人は雑貨屋を出たところで揃って大きく息を吐いた。
―まったく……どこの世界でもおばちゃんて強すぎるや……―
そう思いながら和人はたった今買ったオルゴールをクラリスに差し出した。
「クララさん、これ今日の記念に受け取って貰えますか?」
「え?」
自分が貰えると思っていなかったクラリスは、思いもよらぬ事に素直な驚きを見せる。
「いいのですか?遥さんへのプレゼントではないのですか?」
「貴族の方に贈るには安物かもしれませんけど受け取って下さい。」
「そんなことありません!ありがとうございます!!とても……」
クラリスはオルゴールを大事そうに胸に抱き締めた。まだなにか言いかけた様子だったが、和人の声が重なる。
「遥はこういった物は喜びませんよ。この中で言ったら……あれなんか喜ぶかもしれませんね。」
そう言われたクラリスが和人が指差す先を見ると、やたらと直線的に彫られた木彫りのドラゴンの置物があった。クラリスにはわからないが、見る者が見れば合体一歩手前といった風情である。
「………………とても嬉しいです!私の宝物にしますね!!」
一瞬表情が抜け落ちたクラリスは謎の沈黙の後、何事も無かった様に輝く様な笑顔を咲かせた。
和人は遥と美空以外の女の子にプレゼントしたのは初めてだったので、その笑顔を見て大分安心した。
ちなみに遥とは昔からお互いのコレクションを埋め会う様な誕生日プレゼントを贈り合い、美空には自分では絶対見たくない、中古で全巻セットで買ったコモドのDVDシリーズを贈ったことがある。中古でも大変喜ばれた。
雑貨屋を離れしばらくすると、少し先を歩く大福を見つけた。まごう事なきロレインの帽子である。
「おーーい!慎太郎ーー!ロレインさーーん!」
和人の声に気付いた大福がふよんと大きく揺れ、隣のイケメンと共に振り返る。
「ああ二人とも、今帰りですか?」
「和人、クララさん、お祭り楽しんでますか!?私こんなに楽しいのは生まれて初めてです!!」
両手いっぱいにお菓子やらおもちゃやらを抱えて満面の笑みを見せるロレイン。
その隣の慎太郎は言わずもがな、この笑顔を見られるだけで幸せだと聞かずとも見てとれる。
そんな二人を見て和人もテンションが上がってしまう。
「凄いよね!?この人達がみんなメアリーさんとカリラさんを祝ってるんだよ!?」
「ああ、凄い人望だよな。本当、日本の政治家に見習って欲しいよ。」
四人は揃って歩き出した。クラリスはロレインの髪に、出かける前には着けていなかった銀の髪飾りが輝いていることに気付いた。控え目の輝きでスミレの様な花を象ったデザインが、清楚なロレインにとてもよく似合っている。
「ロレインさん、その髪飾りよくお似合いですね。とても素敵です。」
「ありがとうございます。私もとても気に入ってるんですよ。」
ロレインは頬を染めながら、髪と帽子を繋いでいる髪飾りを撫でた。その表情からクラリスは、この髪飾りが慎太郎から贈られた物なのだと察して、自分も嬉しそうにオルゴールを見せた。
「思い出に残る記念品ていいですよね?私も和人さんに頂きました。」
「わあ、可愛い。」
祭りの喧騒の中、二人の少女はオルゴールの音色に耳を傾ける。
「へぇ……」
それを見ていた慎太郎が意外そうな声を洩らした。
「お前にしてみれば上出来じゃないか。木彫りのドラゴンとか選びそうなのに。」
「相手が遥ならそうしたよ。僕は節度あるオタクだからね、布教でもないのに自分の価値観を押し付けたりしないよ。」
「ふぅん……ところでそっちはどこ行ってたんだ?」
「クララさんがお世話になってた修道院。プリミラっていう可愛い子がいてね、うちの犬にそっくりだったんだ。」
「犬ってお前……」
楽しそうに語る和人に慎太郎は苦笑いを返す。
「そう言うそっちは一日どうしてたのさ?」
「俺達はあの後一時間くらい遥達の練習を見学してたよ。その後は一日中町をぶらぶらしてた。」
「遥はもちろんですが、皆さんとても演奏がお上手でした。あれなら貴族の方々も喜ばれると思います。」
ロレインの言葉に慎太郎がうんうんと頷く。そこで和人はずっと気になっていたことを思い出した。
「そういえば結局植野さんの楽器ってなんだったの?」
慎太郎とロレインは足を止め見つめ合うと、あらかじめ示し合わせていたように頷き合った。
「悪いがそれは言えない。あれは絶対何の情報も無しに見るべきだ。」
「私もそう思います。もう情報が処理しきれませんよあれは。」
「え~~?少しくらいヒントくれてもよくない?」
「まあまあ和人さん、お二人がそこまでおっしゃるのですから私達は期待を高めて楽しみにしていましょう?」
そうして四人は領主館へ帰り着いた。
しかし、クラリスは今日という日が楽しすぎて忘れていたのだ。
扉を開けたそこには、呑み付き合いで遅くなったマスオさんを待ち構えるサザエさんが如く、激しい怒気を溢れさせたハンナが仁王立ちしていた。
「お帰りなさいませ姫様……さあ、宴席までまだ時間に猶予がございます……じっくりとお話いたしましょうか?」
「ひっ……!?」
「「「御愁傷様……」」」
涙をちょちょ切れさせるクラリスに、三人は祈りを捧げた。
「和人様……あなたにもお付き合い願いますよ?」
「へ……!?」
和人も涙をちょちょ切れさせた。
≪次回予告≫
~♪(略)
宴の時も目前に迫る。
きらびやかに着飾った遥達を見て不安を加速させるオシャLEVELの低い和人。
「Year!! This is irresistible!!」
立ちはだかるはミドラー?マライア?チョコラータ?
大丈夫だ和人、そんな君は
「「健康だあァァァァァァァァァァッ!!!」」
いざ宴という戦場へ!穢れを知らぬ王女を貴族達の魔の手から護るのだ!!
―胃が痛てェーーーーッ!!!―
いえーい、めっちゃホリデーーーーィ!!
【次回】思ってたのと違う
「さあ!我が宴の始まりじゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」