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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

君を愛しています。

作者: 桜河

暗いです。

ちょっとかわいそうかな・・・?


 あの目も嫌い。その目も嫌い。

 だけど、君の目は好きだよ。

 食べちゃいたいくらいに。


 でも、眼球って傷付けるとクシャって、潰れちゃうんだって。

 俺不器用だからね。

 潰しちゃったら、もったいないよね?


 ああ、そうだ。

 君が死んだら、お墓どうしようか?

 一緒のお墓でいい?

 それとも、別々?

 俺は一緒がいいんだけど、君が別々がいいって言うなら、そうするけど。


 あっ、その前に、土葬と火葬どっちがいいかな?

 火葬だと灰になっちゃうけど、骨のかけらをお守りみたいに持ち歩けるかな?

 土葬だと、埋めちゃうから何にも残らないね。

 俺の思い出にはいつまでも残ってるけどね。

 忘れるわけないじゃない。


 俺はさ、君の骨って綺麗だと思うんだよね。

 だから、お守りにしておきたいんだ。

 真っ白な気がする。

 実際は、黄色かったり、所々血の跡が残って茶色かったりするのかな?

 むしろ、赤茶色?

 どれでもいいんだけどね。

 君の骨ってだけで、綺麗な気がする。


 確認するためには、やっぱり土葬して、後で掘り返すほうがいいのかな?

 でも、土の中に埋めるより、土の上に置いてたほうが、早く白骨化するんだって。

 しかも、綺麗に。

 バクテリアとか野生動物がいた方がいいらしいから、やっぱり森の中かな?


 死体遺棄で通報されちゃうかもね。

 それに、動物に君の肉片を持って行かれるのも嫌だな。

 その点では、ミイラって画期的だよね。

 でも、あんまり綺麗だとは思わないんだけどね。

 氷漬けのミイラはすごく綺麗だったけど。

 あ、これは俺の意見だから。

 君が望むなら、その通りにするからね?


 え、なに?

 さっきから言ってることが分からないって??

 ひどいなぁ。

 昨日、君が聞いたじゃない。

 「病気で入院してる、しかも、死期が近い自分のどこが好きなんですか?」って。

 そのあと、俺がいろいろ話しているうちに寝ちゃったくせに。

 だから、今日も昨日の話の続きをしてるんだよ。


 気持ち悪いから、出ていってくれ?

 うん。わかった。

 ごめんね。すぐ出ていくから。

 ごめんね。


 君が倒れて、入院してから1ヶ月近く経ってるのに。

 病院に運び込まれて、即手術ってなって。

 「手術は成功した」って言われたのに、なかなか目を覚ましてくれなくて。

 やっと、目を開けたと思って「大丈夫?」って言ったらさ。

 「あの、誰ですか?」って返されて。

 本当に、なんの冗談かと思った。

 みんなして、ドッキリでも仕掛けてるのかと思った。

 そうであって欲しいと願った。

 ・・・泣きたかった。


 それから、君に自己紹介をして。

 少し話しているうちに、いつもみたいに君が笑ってくれて。

 ああ、大丈夫だって思った。

 また、一緒に歩んで行けるって思った。

 次の日、病室に来た俺を見て、戸惑っている姿を見るまでは。

 なんとなく、予想はしてた。

 でも、漫画みたいなことが、自分に起こるなんて誰も思わないだろう?

 「すみません、誰ですか?」だって。

 その場から逃げたあと、何故か、笑い泣きしちゃったよ。

 全てが有り得なくて、笑えてきて。

 全てを信じたくなくて、泣けてきた。


 後々、検査でわかったことだけど。

 君は病気だったんだ。

 余命は残りわずかで、病院から出ることは難しいらしい。

 そして、記憶を溜めておくことができないんだって。

 だから、1日1日忘れていくんだって。

 必要なことは、ノートに書き留めておくことしか、対策がないらしい。

 だけど、聞いたことは君には伝えていない。

 俺に迷惑を掛けまいと、精一杯頑張る君の姿をもう見たくなかったから。

 最後くらい、自覚が無くても、俺が苦しくても、迷惑をかけて欲しかった。


 そう思ってたはずなんだけどな。

 苦しすぎて、耐えらんないかも。

 実際、耐え切れなくなって。

 記憶があることを前提にして接すれば、君も普通に、覚えててくれるんじゃないかって思って、今日実行してみたんだけど。

 やっぱり、ダメだったね。

 君って、本当にひどいよね。


 俺の愛を受け入れなくなるなら、最初から受け入れるフリなんてしなければいいのに。

 手を離すなら、握らなければいいのに。

 遠ざけるなら、近寄ってこなければいいのに。

 忘れるなら、思い出なんて作らなければいいのに。

 俺を、捕まえたくせに、近寄ってみたら、一人でどこかに行っちゃって。

 本当に、ずるい。


 全部、何も知らない君のせいにしてる、俺もずるい。

 君も、こうなることを望んだわけじゃないのにね。

 いや、望んでたのかな?

 確かめる術は、今はもうないけど。


 君が望むなら、何でもするよ。

 会いたくないって言われれば、もう二度と姿を見せないから。

 死ねって言われれば、死ぬから。

 だから、俺が君を好きってことは覚えていて欲しい。

 俺が君を愛しているってことだけでいいから。

 姿も、声も。

 それ以外のことは、何も覚えてなくていいから。

 これは、俺の勝手な願いだ。

 ―――――――俺を、忘れないで。


 ぐるぐると、考え事をしながら向かった屋上で、空を見上げる。

 歪んで見える。

 でも、その歪曲が美しいと思えた。


記憶喪失にはトラウマがあります。

けど、ストーリー考えやすい設定だと思います。

骨とか、眼球とか、その他もろもろについて、友達に話すと、グロいからやめなさいと言われますが、たまに考察したくなる・・・w


私の小説で語る愛は、重いそうです。

でも、ヤンデレとして考えると、素敵文章らしいです。

友達に言われました。

・・・よくわかりませんが。

駄文に変わりはないと思うんですがね・・・?

詳しく、聞きたいですねぇ…


では、稚拙で、読みづらい駄文にここまでお付き合い頂きありがとうございました。

批評等していただけると感無量です。

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― 新着の感想 ―
[一言] ひゅーっと口笛を吹きたくなる作品でした。 記憶をなくしていく女の子。 どうにかして、覚えていてほしい男の子。 最初はグロいのかと思ったら純愛。 良いギャップです。 過去作品も読ませていた…
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