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なぜ自殺をしてはいけないのか

作者: 村山 賢人

 なぜ自殺してはいけないのか。合理的な理由で言えば、それは死んだら戻れないからです。死んだら終わりになる、というのは正しくありません。正しくは「死んだらどうなるかわからない」です。そのうえで、自殺というは合理的な判断ではないんですよね。


 僕自身、一時期自殺を考えていたことがありました。今思うと、働きすぎで病んでいた部分があったような気もします。でも、やめたんです。


 ユーチューブで心霊系の動画を見てたら、霊能者が出てきたことがあって、自殺について言及したんですね。


「自殺した人の霊は決まってこう言う。するんじゃなかったって。まさか死んだ後も苦しみ続けることになるとは思わなかったってどの霊もみんな言ってる」


 それで怖くなって、やめました。


「なんだこの作者、やばいやつじゃないか。アホなんじゃないか」って思った人は少し待ってほしいです。僕がやばいこと言っているのはその通りだし、騙されやすいのもその通りです。でもこれに限っては、信じたほうが合理的だから信じてます。なぜ合理的なのか、それを説明します。


 この状況において、霊能者が言ってることが嘘か本当かを考えた時に、四パターン考えられるわけです。


1,霊能者の言っていることが嘘だった。それで生きていた場合。


2、霊能者の言っていることが嘘だった。それで自殺した場合。


3,霊能者の言っていることが本当だった。それで生きていた場合。


4,霊能者の言っていることが本当だった。それで自殺した場合。


 生きていた場合、霊能者の言っていたことが本当でも嘘でも、「やるんじゃなかった」と後悔することはありません。


 ところが自殺した場合は「やるんじゃなかった」と後悔するリスクが発生するわけです。


 この四パターンのなかで唯一、「霊能者の言っていることが本当だった。それで自殺した場合」だけ、ハズレなんです。生きてれば絶対にハズレにいかないので、生きるというのは合理的な選択肢です。


 ちょっと残酷な答えではあると思います。「死ぬなって言うけど、もっと苦しめっていうのか。お前はこの苦しみを知らないからそう言えるんだ」っていう感情を抱いた人もいるんじゃないかなって思います。死んだ方がましってくらい追いつめられているからこそ、人生を終わらせたいっていう結論に達するわけですから、そういう風に考えるのは当然です。


 それでも僕が思うのは、他人がやっていてかわいそうなことを自分にはやっていいのか、ってことです。


 他の人が自殺しようとしているのを見たらかわいそうって思いませんか。家族がそれをやろうとしたら、止める人もいるんじゃないですかね。逆に、自殺しそうだった人がそれをやめて、どういう形であれ社会復帰したらほっとしますよね。


 それなのに、自分が死ぬことに対してはドライというか、ひどい扱いを許してしまうのはなぜなんでしょう。たぶんそれは、あなたが優しいからなんです。


 自殺を考える人って、たいてい、頭がよくて性格のいい人なんです。逆に性格悪い人は、自殺しないんです。


 性格悪い人は苦しい目に遭ったら人を傷つけてでも助かろうとするから自殺までいかないんですね。


「引きこもりになってる私に生きる価値なんてない」とか「この仕事を辞めたら私に生きる価値なんてない」ってなる時点で、優しいんです。性格悪い人は自分が悪いなんて絶対思わないですから。


 しかも頭がいい人だと、ものごとの仕組みをちゃんと理解しているし、周りの動きとか先のことも全部読めてしまうから、体験する前にすべてわかってしまうんですね。


 自然と周りに迷惑をかけないルートで生きてこうとする人だから、自分に優しくする余裕がないんです。「人を傷つけてでも自分が楽するルート」ではなく「どんなにつらくても、嫌な人がいても我慢して、理不尽な仕事を振られても逃げ出さないで、誰にも迷惑をかけないルート」を選ばなきゃって思う人だから、「自殺」しか逃げ道がないんです。


 僕はあなたのことを知らないですけど、たぶんこういう結論に達する時点でいい人なんですよ。いい人なんだから、生きていたほうが社会のためになると思うんです。でもいい人だからこそ、人生で一番大事なのは自分だっていう当たり前の結論すら忘れちゃうのかもしれません。


 もっと人を見捨てて、周りに迷惑をかけてもいいと思うんです。本当はだめだけど、でも自分を守ることのほうが大事ですから。


 人を平気で殴ったり罵倒したりするような最低な人に我慢する必要とか、ないんじゃないですか。みんな我慢してるからってあなたも我慢する必要なんてないですよね。見捨てちゃって、その悪い人が苦しんだとしても、それは今まで悪いことをやってきたその人の、自業自得だと思います。


 自分がやりたいこともどんどんやっていいと思うんです。口だけはさむくせに全然助けようとしないやつらのいうことなんて、聞く必要もないと思うんです。そういう人たちって、自分の言葉に責任をとらないので。


 自分の人生は自分が平和に生きられるように、自分で管理したほうがいいと思うんです。嫌な方向にはいかないように、自分が行きたいほうに行けるように、自分で自分を管理するほうがいいと思います。


 自殺したら、やりたいことはもう全部できないですからね。嫌なやつからは逃げられるかもしれないけど、今度は死から逃げられなくなります。死ぬ間際にやりたいことを思い出しても、取り返しがつきません。死後の世界があるとしてだけど、幽霊になったあとで生き返りたいと思ったとしても、無理です。


 つまり死んだらやり直しがきかないんだから、ちょっと待った方がいいってことです。死ぬ前に、つらかった仕事とか辞めて、旅に出るとか、やりたかったゲームをやるとかして、やりたいことやって、精神と体が回復して正常にものごとを考えられる状態になってから、また考え直した方がいいと思います。


「無職のやばいやつじゃん」とか言われるかもしれないけど、平気でそういうこと言う人はだいたい、性格悪いので、気にしないほうがいいと思います。優しい人はたいてい、あなたの境遇を聞いたら同情してくれると思いますし、「少し休んでからどういうふうに過ごすか考え直してみる」って言えばそれがいいよって納得すると思います。


 僕のいうことを信じなくてもいいです。とりあえず、生きていて欲しいです。顔も素性もわからないけど、こんな文章を最後まで読んでくれた人だから、ワンチャン、未来の僕のファンになってくれるかもしれないですから。アンチになっても、生きていて欲しいのは変わらないですけど。


 大丈夫、生きてればなんとかなります。


 

 まじめなことを書くのはこれっきりです。僕はアホみたいな小説を好きなように、適当に書くのが好きなので、本来はこういうことを書く柄じゃないんです。


 今回こういうのをなろうで書いたきっかけは、ユーチューブで「なぜ自殺してはいけないのか」っていうようなコンテンツを見たことにあります。その時に「なんで自殺しちゃいけないのか、生き続けなきゃいけないのか。その疑問にちゃんと答えられないのってやばいよね」って思ったからです。小説を投稿するサイトではあるけれど、多数の人の目に触れるコンテンツでもあるので、一定数の効果はあるだろう、ということで載せました。

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