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46羽 

 試験当日となり、私はなぜか警察署の会議室でやることになった。別でもよかったんじゃないと思っていても、まだ闇サイトに上がっていることで、試験が終わった直後に襲われるかもしれないからここになったらしい。

 余計に緊張しちゃうと思っているも、同じ時間帯に開始となるため、開始という合図で問題を解いていった。



 会議室の前でそわそわしながらも、今の所警察署の付近には不審人物がいないから、ひとまず安心のようだ。今日は星河さんと清寺さんもいるから問題はないだろう。

 清寺さんの娘である催花も試験中だから、清寺さんも緊張しているのが伝わる。そしたら星河さんに言われてしまった。


「高校卒業したら、透は寂しくなるんじゃない?」

「当たり前だろ。陽羽をずっと見守ってきたもんなんだからさ」


 陽羽が卒業したら俺は清寺さんとバディを組み、行動することになってる。それまでは思い出を作っておこうと決めていた。するとスマホが鳴り、あいつからかと、その場を離れて出る。


がくを早く捕まえろ』

「動いてるががくの行方がわからなくなった。お前は一体誰なんだよ」

『諦めるということでいいんだな?』

「そういうんじゃない。おい、おい!」


 電話が切られてしまい、油断はできねえと清寺さんたちのところに戻り、周囲を警戒した。透くん、どうしたと清寺さんに言われ、ここで打ち明けるにはまずい。

 どうしたらと思い悩んでいると、警視総監が現れた。三頭身ぐらいの警視総監で、怖い顔立ちではないからたまに調子狂う時がある。それでも敬礼をして、警視総監はほっほっほっと会議室の扉を眺めた。


「警視総監、なぜこちらに?」

「用事があって来てのう。朝峰くんの娘さんの件は聞いておる。長女の次が次女とは何を考えているのか突き止めるのが役目なはずじゃ。ここで待機ではなく、運び屋を探し出せ」

「ですが」

「終わるまでわしが見とるから心配無用。ほれ、行きたまえ」


 警視総監がわざわざここに立ち寄る理由に、少し不信感を抱いてしまうも、敬礼をして行くしかない。俺たちは車に乗り報告する。


「清寺さん、星河さん、陽羽を避難させた日に、ある一本の電話が来たんです」

「どんな内容だった?」

「試験日までにがくを逮捕できなければ、陽羽を消す。俺が組に入っていることも知っていた」

「なぜ報告しなかったの?透は馬鹿?大馬鹿?」


 それはそうなんですけどと言葉を積もらせていると、スマホが鳴って確認したら非通知からだった。スピーカーにして出てみる。


がくを捕まえることはできたか?』

「できてない。がくを逮捕しても、すぐ釈放されるから無理だ」

『できる。鍵を握っているのは黎明だ。今日中にがくを確保できなければ、陽羽は消えてもらう。いい報告を待っている』


 ブチッと切れてしまい、星河さんが至急、黎明を取調室に連れて来るよう手配をしてくれる。


「俺は取調できないから、清寺さん頼む」

「本当に鍵を握っているかわからないが、聞いてみる」


 俺たちは早速、黎明の話を聞くため、取調室の隣で待機をした。取調室の中には清寺さんが待っている。少しして黎明を連れてきた警官が入って来た。

 黎明はパイプ椅子に座り、清寺さんが質問をする。


「レッドクレインの長が犯した罪は一体なんだ?」

「んー僕ちんは、すぐあの檻から出ちゃったから、あんまり覚えてない。でも、隠し通路に陽空ちゃんと映ってる写真が、えっと一番でかいやつの写真が飾られてあった」


 証拠を探すために入ったあの部屋か。確かにA1ぐらいのサイズの写真が飾られてあったのは確かだ。証拠は全て燃やされてしまったが証言はできる。 

 黎明はんーと過去に何を見たのかを、思い出してもらっていると、凛太郎さんも入って来た。


「凛太郎さん」

「輝から聞いてな」

「すみません。報告しなくて」


 いいと凛太郎さんは黎明の仕草を見つつ、黎明があっと何かを思い出したようだ。


「なんかね、僕ちんがまだレッドクレインにいた時期に、がくのお母さんだったかな。その人と会った」

「名前は覚えてるか?」

「うん天音さんってみんなから慕われてて、めちゃくちゃ綺麗な人だった。けどね、僕ちんの家族が殺される直前だったかな?天音さんが自殺したの」

「殺されたのではなく?」


 うんと黎明は言っていて、なかなか情報が取れなかった情報が入手できるとは。


「でねでね、自殺する前に、僕ちんのご両親に何かを打ち明けたことで、僕ちんの両親は殺されちゃったの。それ、以前にも警察に話したのに、話聞いてくれなかったから、僕ちんは罪を犯したんだよ」


 ムンッと頬を膨らませている黎明であり、清寺さんはすまなかったと警察として謝罪をする。


「もういいよ。僕ちんはやれることのことはしたしね。天音さん、僕ちんに優しく接してくれてた。でもその笑顔は作り笑いだったな」


 作り笑いと清寺さんが顔を上げると、うんと答える黎明で、こう証言をした。


「天音さん、えっといくつだったかな。歳が離れた妹がある組織に捕まったって聞いた」

「妹の名前は聞いてるか?」

「天美さん、南雲真昼くんの母親だよ」


 衝撃なことでつまり天美さんはシルバーウルフに捕まっていたってことになる。至急、佐田に天美さんの家系について調べてもらうことになるだろうな。


「真昼くんのことは夜瀬組から聞いてて、お母さんの名前聞いた時、あってなったけど本人には言ってない。このこと知ったら、お父さんを嫌いになるんじゃないかって思っちゃったから」

「夜瀬組はあの場にはいなかったが」

「夜瀬組は僕ちんが捕まったら、ある動画を流してほしいって依頼をしただけ。警察がちゃんと捜査も、みんなの言葉もちゃんと聞いてくれなかったから、動画を流すしかなかった」


 闇に葬られた真実に、今後、改善されるかどうかは、上の判断となってしまう。黎明のようにこれからも、何かを訴えてくる人は少なからず多くいる。だから俺たちだけでも助けを求める声をしっかり聞いてあげられる存在になりたいと感じた。


「天音さんと他に何か話した記憶あるか?」

「えっとね、思い返してたら、天音さんはレッドクレインで、天美さんはシルバーウルフ。ほら今で言う陽空ちゃんがレッドクレインで陽羽ちゃんがシルバーウルフ。考えてみると姉がレッドクレイン、妹がシルバーウルフってなったら」


 黎明には見えていないはずなのに、俺たちのほうを向き、これでわかったでしょと言っているような目つきだった。


「レッドクレインとシルバーウルフと深く繋がっている人物が、同じ過ちを犯そうとしているってことですよね?」

「調べる必要があるな。私は佐田に調べてもらうから、しっかり聞いてやれ」


 凛太郎さんは仕事場へと戻って行き、一度、真昼の母親に話を聞きたくとも、真昼の母親はシルバーウルフのところにいると真昼から聞いている。そう簡単に会わせてもらうことは出来ないかもしれない。


「天音さんは何度も何度も逃げようとしたことで、レッドクレインの長に犯された。その結果、がくができちゃったことで、諦めがついたらしい」


 完全に父親同類の行為をがくもしていたってことになる。これはがくを完全に確保できるな。問題はがくが現在、どこにいるのかが肝心となる。


「レッドクレインの長が潜伏しやすい場所は分かりそうか?」

「そこまでは僕ちんはさっぱり。ただバラ園とかありそうな付近に潜伏してるんじゃない?昔っからバラは咲いてたし」


 それも踏まえて捜索に当たるかと、二人の会話を聞いていたら、スマホが鳴り誰かと思えば玲からだった。


「兄貴?」

『やべえことになってる。至急、警察を呼んでくれ』

「何があった?」

『夕坊ががくを見かけたらしくて、尾行したらとんでもない場所に辿り着いた』


 そこってと聞くと思わずスマホを落としてしまい、それをキャッチする星河さんが代わりに出てくれる。


「すぐ向かう。透の兄さん、夕哉が暴走しないように止めといてあげて。透、今相当なショック受けてるから」

『わかった…。頼む』


 夕坊が辿り着いた場所は海星学園で、俺がショックを受けたのは俺の元カノが海星高等の教師をしているからだ。元カノは昔、誰かに付き纏われていると言われた時があった。

 信じたくはないと星河さんと一緒に海星学園へと向かうことに。



 海星学園に辿り着き、警備員と親しいらしく、がくは海星高等学校へと入っていった。しかし俺は中に入れそうにないから、ここで張り込んだほうが良さげかな。

 不法侵入で捕まりたくないし、かといって紗良は守城大学の受験真っ只中。漆月はまだ入院してるかもしれないし、どうすっかなと警備員に怪しまれてそうで、一度引くか。いやいや、ここでがくが何をしているか、気になると行ったり来たりしていたらリムジンの車が停車する。窓が開き、夕哉じゃんと顔を出す漆月だった。

  

「ここで何してんの?」

がくが海星高等学校に入ったんだよ」

「ほほん。なるほど。学校入る?俺様の友達って言えば通してくれるから。乗って」


 いいのかよと躊躇してしまうも、お邪魔することにし、中へ入らせてもらう。守城学園は森に囲まれているが、海星学園は噴水や水の川みたいなどが多く設置されていた。


「あいつに陽羽先輩を捧げよっていうバイト知ってる?」

「なんだそれ」

「てっきり紗良先輩、昏籐組に話してると思ったけど、違うんだ」


 漆月はノートパソコンを開き、カタカタとキーボードを打って見せてくれる。それは闇サイトの掲示板で、陽羽を拉致する案件がいくつもあった。

 それに陽羽をがくに捧げろという動画も流出している。


がくに陽羽先輩を連れて行かれたら終わり。陽羽先輩を見てなくて平気だったの?」

「最近、見かけてない。おそらく、警察が保護して場所を特定できないようにしてあるんだろ」

「ふうん。それならいいけど、それが裏目に出なきゃいいけどね」


 どう言うことだと思っていたら校舎の前に到着して、降りるよと言われたから降りる。守城学園のほうも凄いけど、こっちも立派な校舎だなと校舎の中へと入っていく。

 漆月は教室に行くのかと思えば、案内をしてくれた。


「授業に参加しなくていいのかよ」

「平気。俺様、こう見えて優秀だからね」


 自分で普通言うかと思いながらも、職員室へと入った瞬間のことだ。漆月を見た先生たちは、頭を下げていた。


「ねえ、レッドクレインの長、来てるはずなんだけど、先生たち知らない?」

「こちらにはいらっしゃってません」

「そかそか。俺様に嘘ついている先生いたら、学園長にちくるから、吐いたほうが身のためだよ」


 すると震えた手を挙げる先生がいて、やっぱり隠してると漆月はその先生の前に立つ。


「教えて先生」

紅花べにばな先生に話があると、たった今、教室へ」


 漆月は舌打ちをし、スマホを取り出して烏丸に連絡を取りながら、職員室を出て行く。置いて行くなよと漆月を追いかけた。


「烏丸、全校門を封鎖。紅ちゃん先生が連れて行かれるかもしれないから急いで」 


 通話を終えた漆月は走って行き、俺も走るが廊下は走るなとよく先生に注意されてたなと思い出す。漆月は紅花先生がいる教室を開け、確認するも先生はいなかった。

 紅ちゃんはと授業を受けていた生徒に聞いたところ、ワインレッドのスーツを着た男性が来たことで、次週となったらしい。ありがとうと漆月は教室の扉を閉めると、壁を強く叩く。


「一歩遅かった」

「その紅花先生って誰なんだ?」

「紅ちゃんは、以前、がくと交際していたらしい。ただ耐えきれなくて、別れたと聞いてた。それに紅ちゃんは守城学園の卒業生。あいつも守城学園の卒業生でもある。とにかくまだ学園内にいるかもしれないから探すよ」


 この広さで見つけられるかは分からずとも、手分けして探すことになった。一応、どんな先生なのか写真をもらい、それを頼りに探してみる。

 紅花先生どこだと探し回っていたら、いやと叫び声が聞こえ、聞こえた方面へと急いだ。



 口を塞ぎ大声を出されたら困るよとしーっと伝え、紅花くれのの表情は昔も、今も変わらなかった。好物の表情で堪らないと、くれのの肌に触れる。


「くれの、高校以来ではないか。まさかここで教師をしているとは。夢が叶っていてなによりだよ。私がここに来た理由、わかっているね?」


 くれのは首を横に振っていて、残念だよとポケットに入れていた注射器をとり眠らせた。運べと連れて来た仲間に運んでもらい、行ってもらおうとしたら夜瀬組の息子が現れる。まだずうずうしく生きているとは懲りない男だ。


「紅ちゃんを誘拐して何する気?」

「大人の事情さ。君に答える権利はない」

「そう言ってるけどさ、すでに貴様は罪を増やし続けてる以上、見過ごすわけには行かない」

「私には武器がある。その武器が壊れない限り、私は再び釈放されるのがオチだ」


 傷を狙えと指示をし、くれのを担いだ仲間と去ろうとしたら、昏籐組の若頭までやって来る。状況からにして夜瀬組の息子が入れたのだろう。


がく

「ここで見逃してくれれば、君の想い人やその家族、友人にこれ以上近づかないことを誓おうではないか」

「そんなの信じるわけねえだろ!陽空をあんな目にさせといて、放っておけるわけがねえ!」


 昏籐組の若頭は私に一発殴ろうとするも、止めに入ったのは昏籐組の右腕と呼ばれている蓮見玲。


「なんで俺を止めてるんだよ!離せ!」

「感情的で殴るなと組長に言われてるだろうが!おい、透の元カノを連れ去ろうとしてるらしいが、すでに警察がここを包囲した。逃げ場はねえ」

「それはどうかな。パトカーのサイレンは聞こえてない。つまり、嘘だろいうことだろ」


 蓮見玲は嘘をついているようで、先に行けと合図をし、行ってもらう。この私が引き下がるつもりはないと若頭が今でも飛びかかろうとした時のことだ。

 神は私の味方をしてくれているようで、警備隊が現れ、君たち不法侵入だろと昏籐組二名が連れて行かれる。それを見た夜瀬組の息子は私の仲間を蹴り飛ばし、待ってと二人を追いかける二人。


 大丈夫かい夜瀬組の息子を相手してくれていた仲間に手を貸し立たせ、くれのが待っている車へと向かった。



 試験終了となり、監視監督の人にありがとうございましたと告げ、お疲れ様と言われながら、帰る支度をする。筆箱をしまい、廊下透が待ってるのかなと扉を開けた。

 そこにいたのは私より小さいおじさんがお茶を飲んでほっこりしている表情を出している。えっと透はとキョロキョロしていたら、飲み終えたその人が試験終えたようじゃなと湯呑みを持って、椅子から降りた。


「えっと…」

「伊宮巡査部長たちは、仕事で動く必要があり、行ってもらったんじゃ。この人が伊宮巡査部長の家まで送ってってくれる。頼むぞ、獅子屋警部」

「お任せください、警視総監」


 この人が警視総監とびっくりしちゃって、私はつい敬礼をしちゃった。偉いのうと言いながら、湯呑みを持って行かれてしまう。

 行きましょうと獅子屋警部について行き、車に乗って透が住む家まで送ってもらうことに。


 初めて警視総監に会えてなんか嬉しくなっちゃったけど、可愛らしい警視総監だった。ゆるキャラって感じだったなと思っていたら、驚かれましたよねと言われる。


「はい。想像してたのはゴツい人で笑顔は見せない人が警視総監だと思ってました」

「皆さん、そう思うのが自然でしょう。ただ私たちには厳しいお方です」

「そうなんですか?」

「えぇ。ですが怒り方が可愛らしくて、今は皆さんの癒しキャラになってるんです」


 ちょっと見てみたいかもと笑っちゃって獅子屋警部がお受験お疲れ様でしたと言われ、ありがとうございますと告げた。


「私の次男も陽羽ちゃんと同じで、今日試験なんですよ」

「どちらを受けたんですか?」

「同じ守城大学。獅子屋という名聞いたことないですか?」


 獅子屋くんとにあるページをめくっていたら、あっと思い出す。


「二組にいらっしゃいます?」

「そうそう。獅子屋麗音。やんちゃなところがまだあって、体育祭、団体戦、陽羽ちゃんに負けたって嘆いてたよ」


 思い出した。私のことを見て、楽勝というような目で見ていたのが獅子屋くんなんだ。結構、心開かないからクラス以外顔と名前一致しないことがしばしばある。

 

「麗音がさ、言ってた」

「何をですか?」

「陽羽ちゃんのクラスを勝たせればよかったかなって。今年からかな。一組、前より空気が変わったおかげで、心配しなくても平気かなってよく私に相談を持ちかけててね。まあ一応麗音も警察官の息子として、見守ってたらしいよ」


 全然知らなかったと恥ずかしさがMAX状態で、実際はそんな目ではなく、勝負だからそういう目で見られてたのかな。学校行ける日に、麗音くんと少し話してみよう。

 

 透の家に到着し、玄関まで送ってくれるらしく、合鍵は貰っていたからオートロックを解除する。玄関に到着し、ありがとうございましたとお礼を伝えて、獅子屋警部は署へと戻って行き、玄関を開けた。

 ただいまと中へ入り鍵を閉めて靴を脱いで、リビングに入ろうとした時のこと。背後から襲われてしまい、意識が遠のいだ。




 ここはどこ、視界が奪われて、しかも口を塞がれてるし、両手と両足が縛られてた。んんっんんっとやっても縄が解けなくて、頭の整理をする。

 透は仕事だから獅子屋さんに送ってもらったのは確か。オートロック式だし、侵入するのは不可能のはず。それに玄関の

鍵はカード式タイプだから、簡単に開けられない。


 どうやって透の家の中に侵入できたのと、思考を膨らませていたら、バラの香りがふんわりと匂う。鼓動が早くなって行き、がくが近くにいる。

 視界が奪われているせいで、どこにいるのかわからないとなんとか後ずさってみると足を掴まれた。足から上へと人差し指で辿って行き、耳元で陽羽と呼ばれる。がくの声じゃないことがはっきりして、嫌だと逃げたくても私の上に乗っかり何度も、何度も、私の名前を読んだ。

 

 聞き慣れない声で、誰か助けてと心の中で、叫んだ時、目隠し外してくれた。モノクロの服装を着ていて、髪質も目の色も黒だけど、周りには黒いバラが咲き誇っている。

 がくは赤だったけど、この人は黒。がくの兄弟ってことだ。その人はびっくりしたかいと私に触れる。


「我が輩の兄だと思っていただろう。案ずるでないぞ。透が兄を逮捕できなかったのだからな。陽羽は死んだことになり、我が輩のところにいてもらおうか」


 そんなこと許されるわけないと、その人を睨んだ。そしたら包まれてしまい、縛られた腕が前だったら突き飛ばせた。誰でもいいから、助けに来てと思っていても、声が出せない。

 なかなか離れてくれない人で、紐を解こうとやっていたら、がくが現れる。


「よさないか、つぐみ。狙いは透であろう」

「透が大事にしているものを奪う。陽羽もその一人に過ぎない。透が犯した罪が公にされない限り、陽羽を返すつもりはないと言え。我が輩はこんな顔なゆえ、表に出られぬのだからな」


 マスクを外すと頬には大きな傷ができていて、透がそんなことするはずないと涙目でいたら、私の涙を舐める鶫だった。すると知らない女性も私と同じような形で縛られて、がくの仲間か鶫の仲間がその女性を私の隣に座らせる。

 その女性は私を見て目を大きくしていて、その女性の上にはがくが座った。


「助けに来ていた輩は警察に突き出したそうだ。もう誰も助けには来まい。せいぜい、私と弟に従えるようにしなくてはな」


 この二人の言いなりになんかなりたくないと思っていても口が塞がれているのをとり、鶫の唇が近づいてくるから、私は抵抗するために肩を噛んだ。

 そしたら私の頭を撫でながら、私と同じことをして痛いっと思っても絶対に口は嫌だったから、我慢するも離されてしまい、鶫の唇と触れてしまった。

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