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4羽

 当日となり雲一つない晴天の青空で、雨じゃなくてよかったとほっとしている。天気予報では雨となっていたけれど、なんとか晴れてくれてよかった。

 暮地さんからもらった靴を履いて、洋服は一番お気に入りのワンピース。駅で待ち合わせで、駅が見えたら南雲くんが本を読みながら待っていた。待たせちゃったと走ろうとしたら、私に気づいてストップという合図が来る。足を止め南雲くんがこっちに走って来た。


「怪我したら困るから、ゆっくり歩いていいから。それじゃあ行こっか」

「ありがとう、えっと確か猫カフェは」


 こっちだよと私の手を握って歩き始め、少し体温が上がってしまう。南雲くんの彼女でもないのにと猫カフェまで歩く。


 なかなか手を離してくれず、そのまま猫カフェに到着し、店内へと入った。いらっしゃいませという店員さんたちで、いろんな猫たちが歩いたり、寝ていたり、遊具で遊んだりしている。

 可愛いと見ていたら、南雲くんが店員さんに予約していた南雲ですと伝え、案内してもらった。説明を受け店員さんは去って行き、タブレットでメニューをみる。


 どれも美味しそうと南雲くんと話して、シェアすることになった。料理が来るまで私と南雲くんは猫の写真をいくつか撮っていく。

 猫ちゃん、こっちだよと猫じゃらしで誘導し、写真をパシャリと撮っていたら、南雲くんの背中に乗る猫ちゃんで、私は写真を撮った。


「撮られた。なら僕も」


 そう言って南雲くんに撮られつつ、猫と戯れていたら料理が届き、一旦中断して料理を食べることに。頼んだ飲み物が猫となっていて、写真を撮った。

 

「ねえ、後で写真もシェアしよう」

「そうだね」


 いただきますと言いながら、私たちは食べて行き、たまに猫たちがほしそうな目で見ていて、私たちは笑い合う。食べていると南雲くんがあることを私に聞いた。


「進路ってどうしてる?」

「私はそのまま、守城大学に通おうっかなって。言っても伊宮先生にそうしたらって言われたの。一番の理解者は伊宮先生だから。南雲くんは進路どうするの?」

「僕は一応別の大学を進路希望出してる。文学が豊富の大学に行こうと思ってて。朝峰さんはやりたいこととかないの?」


 私がやりたいことかと手を止め考えてしまう。ハンデがあるから、やりたいことは制御されてしまって、将来のことちゃんと決めてはなかった。

 大学にとにかくいって考えるつもりだったしと考えすぎてると、南雲くんがそれじゃあさと提案をくれる。


「今度さ、僕が行きたい大学のキャンパスあるから、行ってみない?それか守城大学なら、守城学園の生徒だし、普通に見学はさせてくれるからさ。付き合うよ」

「本当にいいの?」

「いいよ。ちなみに僕が行きたいなって思った大学は、文常大学」


 文常大学は姉が通っている大学で、姉と同じ大学を選んだらきっと姉は絶対に嫌がるだろうな。どうしようと悩んでいたら、南雲くんがどうかしたと聞かれる。

 言いたいけど、言葉が引っかかって言い出せないとギュッと拳を作っていたら、ごめんと私の横に座り、私の拳を握る。


「大丈夫。もしかしてお姉さん通ってるのかな?」

「…うん、ごめん」

「僕は平気だからね。よしこの話はもうやめよっか」

「南雲くん、どうしてそこまで私に気を遣ってくれるの?」


 ついその言葉を出してしまって、南雲くんはほおを染めて微笑み私を見ながら発言する。


「朝峰さんは僕の初恋だからだよ。それなのにクラスの雰囲気に飲み込まれちゃって、なかな言い出せなかった。本当は帰り際に打ち明けるつもりだったんだけどね。もしよかったら、僕と付き合ってくれませんか?」


 初デートで告白されるとは思わなくて、自分の中では付き合いたい気持ちがあった。それでも南雲くんにはもっといい人が絶対にいるはず。

 迷ってしまっていたら、猫が私の膝に乗っかってにゃあと鳴き、決めたよと私は南雲くんに伝えた。


「まだ南雲くんのこと知らないから、もう少し考えてもいいかな?」

「わかった。いつでも待ってるから、ゆっくりでいいからね」


 南雲くんは席に戻って、食べよっかとちょっと冷めてしまった料理を頬張ることに。

 猫カフェでゆったりした後はゲーセンでUFOキャッチャーをしたり、本屋で南雲くんおすすめの本を紹介してくれた。あっという間に夕方となってしまって、駅まで夕方の景色を眺めながらゆったりと歩く。

 南雲くんが紹介してくれた本を買って、読み終えたら感想伝えよう。それにしてもUFOキャッチャーで取ったマスコットが二つ同時に取れるとは奇跡。

  

「昼奈ちゃん大丈夫?」

「鐘も鳴ったし、基本、土日は母さんいるから大丈夫。今日は付き合ってくれてありがとう。後で写真送っとくね」

「こちらこそありがとう。久しぶりに楽しかったし、南雲くんの気持ち聞けてよかった」

「また一緒に出かけようね」


 話しているうちに駅に到着して、また学校でと手を振り、南雲くんは電車に乗って行き、私は自宅まで歩きたかった。ベンチに座り、靴を脱いで見てみると靴擦れができちゃってる。

 履き慣れてなかったせいだと鞄から絆創膏を探すも見つからない。駅から家まではそんなに遠くないけれど、歩くのが少し辛いな。こうなったら透を呼ぼうかなとスマホを取り出して、操作してたら陽羽と呼ばれ正面を向く。そこには夕哉さんがいて、私のそばにより、あちゃあと私の足の状態を見てくれた。


「靴擦れできちまったか。ちょっと待ってろ」


 ショルダーバッグから小さなポーチを取り出しやや大きめな絆創膏を二つ出して、貼り付けてくれる。


「これでよしっと。いつもぐちぐちうるさい奴は一緒じゃないのか?」

「今日は友達と遊んでその帰りです。ありがとうございます」

「そっか。配達終わったし、よかったら家の近くまで送ってあげることできるけど、どうしたい?」


 夕哉さんはもう知り合いみたいな人だし、ちょっと足が限界だから頼んでいいかな。そしたら透がなぜか現れる。


「陽羽、それからなんでいんだよ」

「そっちこそ、なんで生徒に付き纏ってんだよ」

「俺はたまたま通りかかっただけだ」


 そう言いつつも、透はお父さんに言われて遠くから見守っていたのだろう。二人はばちばちしてしまい、どうしたものかと困っていた。

 すると叫び声が聞こえて、私たちはそっちに目をやる。そこをどけっと盗人らしき人が走っていて、真っ先に動いた二人。息ぴったりに動くものだから、やっぱりこの二人は仲良しなんじゃと思ってしまった。

 鞄を取り返した夕哉さんで、盗人を捕らえている透。これは交番に伝えなくちゃと交番に行こうとしたら足に激痛が走ってしまう。こんな時にと思っていたら、夕哉さんが交番にいる警察を呼んでくれて、透は盗人を警察に引き渡していた。


 一件落着でも二人はふんっとしていて、夕哉さんはそれじゃあなと私の頭を撫でて行ってしまわれる。


「足痛いならおんぶして行こうか?」

「子供じゃあるまいし、ゆっくり歩いて帰るよ」

「じゃあ家まで送る」


 ありがとうと言いながら透と一緒に家まで一緒に歩くことに。


「楽しかったか?」

「うん。ねえ透、私、恋してもいいのかな」

「いきなりどうした?まさか南雲に恋した?」

「えっとまだ自分の中でもわからないことだらけで、南雲くんに告白された。初め手だったから、少し迷って返事は後日することにしたの」


 透にこれを話したらきっとお父さんに話すのは当たり前で、絶対お父さんは南雲くんの情報をかき集めそうだ。


「陽羽の恋愛には突っ込まないが、いつも通りに見守らせてもらうよ。それに陽羽と陽空は凛太郎さんの娘でもあるわけだし、常に狙われることは頭に入れておくんだぞ」

「わかってるよ。一つ、気になってたんだけど、十年前に起きた事故って私が警察官の娘だから狙われたってことでいいの?」


 透に聞いてみたら、一瞬間があるもそうだろうなと言っていて、何か隠していることが伝わった。ここは紗良に頼んで調べてもらおうかな。

 家に到着し、透は上がっていかずまた学校でなと透は行ってしまわれ、玄関を開けただいまと言いながら靴を脱ぐ。


 誰かお客さんかなとリビングへ入ってみたら、知らない人がいて、こんばんわと挨拶する。お母さんは上に行っていなさいと言われたから、手洗いをした後、自室でくつろぐ。

 スマホを取り出してみると、南雲くんからメッセージが届いていて、写真のアルバムが出来上がっていた。そこに私が撮った写真も追加していく。

 

 すると好きなのあったらアイコンにしていいからね。僕も使わせてもらうからとあり、ありがとうと伝えて写真を見ていく。南雲くん、写真撮るの上手いなと見ていたら、私が猫に触れている写真がとても綺麗でそれをアイコンにしてみた。

 そうしたら私が撮った写真をすでにアイコンにしている南雲くん。


 SNSで猫カフェ可愛い猫たちに囲まれてと投稿し、南雲くんが勧めてくれた本を読んでいった。



 偶然と陽羽を見かけて癖で尾行してしまった。むちゃ可愛い姿を見れたのは嬉しいが、モヤモヤが消えねえと店に戻った。閉店間際で、姉貴は最後の客のレジ打ちをしている。

 作業部屋に戻り、つい撮っちまった陽羽の写真を眺めた。何もなければ今頃、陽羽の隣は俺だったのかなと見ていたら、可愛いじゃないと姉貴が後ろから言う。

 

「何もなければ俺が陽羽の隣歩いていたのにとか思ってるんでしょ?」

「勝手に心読むなよ」

「顔にそう書いてあるんだもの。それで陽羽ちゃんの隣を歩いてた子。大丈夫そうだった?」

「普通にいる男子だったが、油断はできねえ。しばらくは俺の部下を何人か張り付かせてる。玲の部下は引き上げておけ」


 自分で言いなさいよと言われるものの、姉貴は玲と仲が良く話をつけてくれることが多い。さてと残りの依頼を仕上げていくかとエプロンをつけて、作業したらスマホが鳴り、誰だと確認したら紗良だった。

 なんだとスピーカーにしてなんだと言いながら作業をしていく。


『陽羽のSNSみた?』

「見たっつうか、配達中に陽羽を見かけたからな。配達終わりに尾行してた」

『あのね、尾行するのはいいけど、周りから見たら不審者扱いでしょ。っんもう。そうだった。陽羽のSNSの写真にさ、写ってる人物わかる?』


 見ていなかったからスワイプしてSNSのアイコンをタップし、陽羽が投稿している最新写真を確認した。斜めの席に映っている人物がいて、まじかと声を漏らす。


「よく見つけたな」

『今回は誰だっけ?陽羽の護衛っぽい人が一緒じゃないから、急接近してる。もし護衛が外れたら危なくない?』


 確かにこいつがいるってことは確実に陽羽は誘拐されるパターンだな。ここは強化するべきかは親父が決めることだからな。なんとも言えない。


「親父にも言っておくけど、警察もSNSを見て陽羽とそれから陽空の護衛は強化されるだろ。状況次第、俺たちは動くから、一応気にかけてあげてくれ。それから陽羽が彼氏できたっぽいから、そのうち紗良に恋バナするんじゃないか?」


 聞いてないとやや大声で言っており、じゃあ仕事もどんぞと伝えてこっちから通話を切った。陽羽が襲われるとしたら、あのうるさい奴がいない時間帯だろう。

 靴をとりに来てくれる人は姉貴に任せ、配達希望の客には配達をしている。俺の部下たちが常に報告をしてくれているから、陽羽の動きは取れてもすぐ駆けつけてあげることは難しくない。帰ったら親父に相談してみっかと靴を作成していった。



 月曜日となり鞄に取ってくれたマスコットをつけて登校したら、珍しく校門にいるのは違う先生だった。おはようございますと挨拶しながら歩き、周囲からは伊宮先生どうしたんだろうと聞こえる。

 下駄箱で上履きに履き替えていると、おはよう朝峰さんと呼ばれ、おはよう南雲くんと伝えた。


「そのマスコットつけてくれたんだ。嬉しいな。僕も鞄につけちゃった」


 南雲くんもつけていてまだ返事してないのにやらかしちゃったと思っていたら、氷雨くんが来ちゃった。


「あれ、二人進展あったみたいだな。一緒のマスコットつけて。そうか。だから校門に伊宮がいなかったのかよ。振られてやんの」


 冷たい笑みを浮かべる氷雨くんで、違うと言おうとしたら、南雲くんが言いたいことを言ってくれる。


「たまたま伊宮先生が別件でいないだけじゃない?それに朝峰さんと伊宮先生はそういう関係じゃないし、僕と朝峰さんは友達の証としてつけてるだけだから、妄想は程々にしてくれないかな。それとも何?朝峰さんに好意があって揶揄ってるわけ?」

「誰が付き合うかよ。そこどけ」


 氷雨くんは機嫌を悪くし、上履きに履き替えて、さっさと教室に向かっていった。


「伊宮先生のこと何か知ってる?」

「ううん。何も聞いてないよ」


 透がいない日が訪れるとは思わなくて、今日は休みをいただいたらしい。体育の授業はもう一人の体育教師が代理となって授業となった。

 やたらと視線を感じつつ、体育の授業で準備運動をしている時に、氷雨くんのグループである女子たちが伊宮先生が可哀想と陰口が聞こえてくる。


「あれ絶対、振られて伊宮先生が来れなくなったんだよ。朝峰さん最低」

「朝峰さんがいなくなればいいのにね。でもさ、伊宮先生を独り占めできるチャンスじゃない?」

「そうだよ。邪魔者がいなくなったから、伊宮先生と話せる時間が増えるかもしれないよね」


 完全に丸聞こえで、気にしないと言い聞かせても、体育が終わっても、透がいないことで噂が広まってしまった。昼休み、屋上に逃げ込み、スマホを取り出して、ヘルプスタンプを送る。

 いつもなら透はすぐ既読をつけてくれるのに、既読はつかず、不安が大きくなった。透、助けてと体育座りになり、顔を覆っていたら、足音が聞こえて私の耳を塞いでくれる。誰と顔を上げたら南雲くんで、泣き縋る。


「このタイミングで伊宮先生が休むだなんて、どうかしてるけどさ。もっと僕にも頼って。伊宮先生が休んでる時も、いる時も、僕は朝峰さんの味方だし、そばにいるよ」


 透がこの前言ってくれた言葉。これからは南雲を頼ってあげればいいよって。南雲くんがいるから透は安心して休みを入れたんだと理解する。

 南雲くんに縋って数秒後、落ち着いてきて、もう大丈夫と離れようとしたら、抱き寄せられてしまった。全身赤くなってしまい、南雲くんは私の頭をポンポンと撫でる。


「この前も言ったけど、限界なら僕を頼ってほしい。今みたいに。じゃなきゃ僕は朝峰さんを苦しめる奴らを排除しちゃいそうだからさ」

「クラスにいたくない。みんなの声が痛い。伊宮先生がいないと不安になって怖くなっちゃう。息が詰まりすぎて苦しいよ」


 私が言いたいことを全部、否定せずにうんと相槌を打ち、涙が再び溢れ出してしまった。


「スッキリするまで泣いて大丈夫だよ。辛かったこと、苦しかったことを解放してあげて」


 私はしばらく南雲くんに甘えながら、涙を流していく。



 陽羽からヘルプスタンプが送られていたとしても、スマホをいじっている場合ではなく、捜査に当たっていた。よりによって捜査に加われと凛太郎さんに指示をもらったもんで、急遽学校を休む羽目となるとはな。

 張り込みなら、他の連中にやらせればいいのにと、車で張り込みをしている。助手席に座ってハンバーガー三個目を頬張る佐田流葉さだるははもぐもぐしながら現れませんねと言う。


「食べるか喋るかどっちかにしろ。それと俺の車を汚すなよ」

「はいはい。それにしても夜瀬組の組員がいると情報もらったのって、確か陽羽ちゃんの幼馴染である紗良ちゃんのお母さんからですよね。情報は合ってるとしても、裏から逃げたとかはないですか?」

「いや、裏でも二人が張り付いているからな。にしても陽羽が載せたSNSによって、夜瀬組がどう動くかだ」


 最後の一口をごくんとし手についたソースを舐めて、佐田は予想を立てる。


「いずれ陽羽ちゃんの前に姿を現すんじゃないでしょうか。写っていたのって夜瀬組の人間であっても、夜瀬組の息子さんが学園に潜り込んで来たらどうします?」

「それはない。なぜなら俺がいるからな。学園内には忍ばせない。偽名を使っていたとしてもだ」


 実際、そいつがどこの学校に通っているのか詳細が掴めていない。夜瀬組の息子は誰も見たことがないから、会ったとしても本物なのか判断がしにくいところだ。

 陽羽や陽空に近づいてくる人物は要注意しておかないとならない。


 なかなか現れないことで、裏にいる二人からも情報が入ってこない。あの店に入ったのは確かなことだ。張り込みを続けていると、例の人物が現れ追うことに。



 放課後、職員室で守城大学のキャンパスを申し込み、日程はどうすると聞かれ、手帳を取り出し来週の土曜日にした。伝えておくわねと担当の先生に言われ、お願いしますと伝え職員室を後にする。

 廊下で待っててくれた南雲くんと一緒に帰ることに。


「日にち決まった?」

「来週の土曜日にしたよ。大学の校門って確か」

「西門からだからちょっと歩く感じかな。大学は高校より幅広い敷地内だしね」

「ずっと通ってるから迷わないけど、少し緊張しちゃう」


 大学生はどんな人たちがいるのか、とても気になってしまって、そう言えば紗良は大学どこを受けるのか聞いてなかったな。


「僕も付き添いたいけど、その日は妹の発表会があるから、ごめん」

「いいよ。多分伊宮先生がくっついてくると思うから全然平気だよ。ありがとね」

「どんな大学か感想聞かせてね」


 教えるねと言いながらあっという間に駅に着いてしまって、私は下り電車で南雲くんは上り電車だからまた明日と伝え電車に乗った。

 ちょうど座れて良かったとスマホを取り出して、紗良にメッセージを送る。


 覗くスタンプを押して、進路希望どこにしてると送ってみた。すぐ既読がついて、守城大学にするけど、もしかして違う大学受けるのときた。紗良が守城大学受けてくれるだなんて嬉しすぎて、嬉しすぎるスタンプを連発しちゃう。

 そしたら私が送った回数分、ほっとしたスタンプが返ってきて、今度一緒に勉強会しようと返事がくる。やろうと送り最寄りの駅に到着して、駅を出た。


 そうだった。シャー芯買わなくちゃと駅近の文房具屋さんにより、シャー芯とそれから新作のシャーペンやペンを見ていく。これ書きやすいと新作のシャーペンを手にしていたら、隣で見ている人がいて邪魔しないようにと避けようとしたらなんと夕哉さんだったのだ。


「夕哉さん、ど、どうして。あっこんにちは」

「こんにちは。俺もそのシャーペン買ってみようかな。書きやすかった?」

「はい。とても」


 ならと私と色違いのシャーペンをカゴに入れ、カゴにはお仕事に使うらしい道具がどっさり入っていた。


「足の具合どう?」

「痛みは引きましたけど、靴擦れの痕がまだ残ってて」

「慣れない靴は最初が肝心だからな。絆創膏を貼ってから履いたほうが痛みは軽傷で済む。そうだった。これうちのクーポン。よかったら使って。それじゃあな」


 夕哉さんはレジに向かって行き、クーポン券の束を渡されるとは思わなくて、お姉ちゃんに半分渡してあげよう。必要なものを買い、会計を済ませ家へと帰った。

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