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34羽

 体育祭も終え、三年生は受験の時期となり、私たちは図書室で受験勉強をしたり、図書館で勉強をしたりしていた。

 守城学園は一月の下旬に試験日となっていて、真昼くんが受ける文常大学は十二月の下旬だからもう少しだ。ちょうどクリスマス前に受験が控えているため、集中したいとのことで真昼くんは自宅で試験勉強に励んでいる。


 今日の放課後は紗良と一緒に受験勉強するから、催花ちゃんたちに断らなくちゃと制服に着替えて部屋を出る。隣の部屋は姉の部屋で、ふとなぜか姉の部屋へと入った。

 あれから四ヶ月が経過し、お父さんたちは全力で姉の捜査をしている。しかし、問題点が発生してしまったらしい。


 体育祭の日、レッドクレインが紗良が通っている生徒にナイフで負傷させたことで、令状を持ってレッドクレインの敷地へと入ろうとした。

 されど、行く直前に、上からの指示で令状は取り消されたという。警察内部にもしかしてレッドクレインと繋がっている人物がいたとしたらと考えてしまった。ドラマでそういうシーンをよく観るから、そう考えてしまうのだろうと姉の部屋から出る。


 お母さんは少しずつ回復し、お弁当を作ってくれるようになった。お母さんに今度、教わって真昼くんにお弁当作ってみようかなと考えながら、靴を履く。

 行ってきますとリビングに聞こえるように言い玄関を出た。少しどんよりした雲で、雨降らないといいなと歩く。


 姉ともう一度話せるなら話したいけど、透からもお父さんもレッドクレインの近くには行くなって言われてるからな。一般開放されてるらしいから会えるかもって思ってしまう。


 歩いていたら目の前に赤い車が急停車し、車から降りてくるワインレッドのスーツの人たち。レッドクレインだとわかっていたとしても、足がすくんでしまう。

 姉と会えるかもしれないのに、恐怖心があって、レッドクレインの人たちがお車に乗ってくださいと言われる。耳元でお姉さまに会いたいでしょうと言われてしまっても、逃げようとしたら捕まってしまい、無理やり車に乗せられてしまった。

 助けを呼びたくても拘束されてしまい目隠しにヘッドフォンをつけられてしまう。音楽が流れているせいで何も聞こえず、私が駅に現れないことで、きっと心配してる。なんとか脱出しなくちゃと思っていても、レッドクレインに挟まれている以上

、逃げ場はなかった。


 どれくらい車を走らせたのだろうかと、到着したことで降りてくださいと指示をもらう。レッドクレインに誘導されながら、車椅子に乗りまだ目隠しが外れないから状況が読めなかった。

 車椅子が停止し少し待つと、目隠しを外してくれたのは、美貌すぎる青年だ。ほっこりと笑みを浮かべていて、私の頬に触れる。


「やっと義妹に会えて光栄だ」

「あなたの妹になったつもりはないです。その汚い手で触らないでもらえますか?」


 するとレッドクレインの一番偉い人だろう方が高笑いをし、姉妹揃ってと言い出す。


「一番最初に会った時、陽空もそのようなことを口にしていた。陽羽も私の手に置いて私の疲れを癒してもらいたいものだ」

「お姉ちゃんを返して」

「それはできない。陽空はもう、私がいないと生きられないよう仕組ませてもらった。陽羽に来てもらったのはただ一つ、たった一つの命を救うか、大勢の命を救うか、お父さんに伝えることだ。決行日は今年のクリスマス、大勢の死を見たくなければ、陽空のことをきっぱり忘れろと」


 レッドクレインの目的は最初から計画を実行するために、姉を罠に仕掛けた。姉を救えば大勢の人が死ぬ。それほどの力をこの人は持っているってことになる。

 

「いいね?義妹、陽羽よ」


 こんなこと許されるわけないとレッドクレインの偉い人に睨みつける。レッドクレインは笑いながら、私が抵抗できないからって唇に触れようとするから噛んだ。

 噛んだことによって手を引っ込め、レッドクレインの部下ががく様と呼ぶから、来なくていいと合図をしている。


「しつけの悪い子だとは思わなかった。やはりシルバーウルフに引き渡す手配をし、しっかりしつけけてもらわねば」


 そこにオールバックの男が現れ、破島淡だと理解した。破島淡は偉い人に何かを吹き込み、失礼と部下を引き連れて去って行く。二人きりになり破島淡は紐を解いてくれて、私の鞄を返してくれる。


「今のうちに行け」

「どうして?」

「いいから行け。あいつが戻って来たら、お仕置きタイムが始まる。陽空は自分に任せておけ。解放できるよう手配は済ましておく。自分の気が変わらないうちに行け」


 疑問がありながらも、リュックを背負い、ありがとうございますとお辞儀をして、がくと呼ばれている人たちと真逆の扉を開け脱出した。

 追いかけて来ないよねと何度も振り向き、あけ駅の女子トイレでスマホを探す。そしたら一通の手紙があり、姉の字だとすぐわかった。しかし私宛ではなく、お父さん宛だから帰って来たら渡してあげよう。

 

 そして肝心なスマホはと探していると外ポケットにしまっててくれたようで手にしてみる。確認してみるとお父さんと透に、それから真昼くんとなぜか夕哉さんから通話歴が数十件と入っていた。

 お父さんに連絡をしながら女子トイレから出ると、陽羽と夕哉さんの声が聞こえる。


「夕哉さん」


 よかったと私に抱きつく夕哉さんで、もしかして透が夕哉さんに話したのかなと思ってしまった。


「何もされてない?」

「はい。あっお父さん?」

『真昼くんから連絡をもらってな。どこにいる?』

「えっと、朱駅。夕哉さんと一緒だから安心して」


 夕哉くんに変われそうかと聞かれ、お父さんからと夕哉さんに渡す。


「はい、はい。承知しました。すぐお連れします」


 夕哉さんがスマホを返してくれて、電話は切れているっぽく、夕哉さんの車で、お父さんが働く場所へと連れてってもらうことに。


「夕哉さん」

「ん?」

「どうして私の居場所わかったんですか?」

「あぁ配達中に陽羽を連れ去る場を目撃してさ。それで追跡してたら案の定、渋滞にはまっちまって見失ったんだよ。見失っても探し回っていたら、陽羽を見かけたから」


 夕哉さんが探し回ってくれていただなんて思わなくて、ありがとうございますと伝える。すると夕哉さんは照れ笑いしながらお礼はいいよと言われた。


「陽羽がピンチな時、俺が全力で守るって決めてっから」

「それでも」

「でもじゃない。彼氏に一応連絡しといたら?結構心配してるんじゃない?」


 あっとスマホで真昼くんに無事だから安心してとメッセージを送った。すぐに既読がついて、本当に大丈夫と聞いてくるから、大丈夫、今からお父さんに事情報告するから、今日は学校行けないかもと送る。

 了解スタンプが来て、授業ファイトと送り、スマホをしまった。


「大丈夫そう?」

「はい。あの夕哉さん、一つ聞いてもいいですか?」

「なんだ?」


 以前、話してくれた大事な人について、聞いちゃっていいのかなと少し悩むも聞いてみることに。


「以前話してくださった、大事な人ってどんな人なんですか?」


 夕哉さんはそうだなと言いながら考え始め、聞かないほうがよかったかなと感じてしまう。そしたら夕哉さんが懐かしそうな目をしながら言ってくれた。


「大事な人と出会ったのは俺が小学生の時でさ、校舎で見かけた一年に惚れ込んだ。その笑顔が堪らなく好きで、一緒に登校してたんだよ。たまに公園とかでよく遊んでさ。本当に楽しかったし、いまも俺にとっちゃ大事な人。けど病気になっちまって、海外で治療を受けてる」

「だから海外に行かれてたんですか?」


 まあなと片手でハンドルを握りつつ、後部座席にある何かを取り出そうとしている。危ないからと思ってこれですかと取ってみた。海外の袋で中身は包装さえている。


「それ、陽羽にプレゼントな。めちゃくちゃ早いけど、クリスマスプレゼント」

「えっ」

「なんとなく散歩してたから陽羽の顔が浮かんだからだよ」


 大事な人がいるのに貰っちゃっていいのかなとじっとその包みを見ていた。開けてみと言われ感謝の言葉を告げながら、包装紙をとってみると、つい夕哉さんの顔を見てしまう。

 それはオレンジと黄色のキンセンカが入っているスノードームと可愛らしいキンセンカのキーチャームだった。


「本当はさ、アクセサリーとか送りたかったんだけど、彼氏からもらったほうがいいかなとか色々考えて選んだ」

「夕哉さん、綺麗です。大切にしますね」

「気に入ってくれてよかった。なんかライトもつくみたいだから寝る前につけてみ」


 はいっとスノードームは箱にしまい、キーチャームは鍵につけることに。



 

 到着して警察署じゃないけどいいのかなと車から降りていると、陽羽と透から呼ばれた。


「送ってくれてありがとな」

「後は頼むな。陽羽、またな」


 そう言って夕哉さんは車を走らせお店へと戻って行き、私は透と一緒にお店へと入る。一見バーのお店であろうとも、こっちだと透に言われて従業員が使用する扉の先には地下が繋がっていてそこへと降りていく。

 地下にある自動扉が開くと、こんなところにお父さんが勤務しているとは思わなかった。パソコンと向き合っている佐田さんがいらっしゃいと言ってくれて、お父さんが大丈夫かと来てくれる。


「ごめんなさい。すぐ逃げればよかったけど、怖くて。それにお姉ちゃんに会えるならって足が動かなかった」

「いい。こっちに座りなさい」


 ミーティング椅子に腰を下ろしそう言えばとリュックからお父さん宛の手紙を渡す。お父さんはそれを受け取り中身を確認してもらったら、くしゃっと手紙を潰した。


「お父さん?」

「陽羽、レッドクレインの偉い人に会ったか?」

「うん。お姉ちゃんの命を救うか、それとも大勢の人を救うか、どちらを選ぶか決めてほしいって。それから私のこと義妹って言ってた」

 

 お父さんは余計にくしゃっとしていて、その手紙にはなんて書かれているのだろうと感じてしまう。お父さんは深いため息を出して、他にはと聞かれたから答えた。


「私が偉い人の手を噛んだことで、しつけが悪いからシルバーウルフに引き渡す準備の手配をするって言われた時、破島淡っていう人が助けてくれた」

「破島が?」

「うん。陽空は自分に任せておけ。解放できるよう手配は済ませておくって。それで私は逃げれた。破島がいなかったら、多分、シルバーウルフに私は連れ去られてたと思う」


 透は腰を抜かしたようにストンと椅子に座って、佐田さんがオレンジジュースをくれる。それを飲みお父さんと声をかけると、お父さんからこう言われた。


「陽羽、しばらくは透に送迎をしてもらいなさい。再びレッドクレインが現れる可能性があるからな。それから受験も近くなってるから、陽羽は受験のことだけを考えておきなさい。心配はいらない。後は父さんたちに任せるんだ」

「はい、お父さん」


 透、家まで送ってやれと言い、行こっかとまだ動転している透であっても、透の車で帰ることに。



 陽羽をわざわざ拉致してまでやる必要があったのかわからずとも、これは避けられない運命となってしまった。両手を組み再度ため息を出すと、佐田がコーヒーを淹れてくれる。


「陽羽ちゃんに、手紙の内容を打ち明けなくてよろしかったんですか?」

「見せれるわけない。すでに陽空は長の子を宿してしまっている以上、取り返しのできないことだ。灯里に言ってしまったら、相当落ち込む」

「だから上はそのことを知り、令状を破棄させたってことですか?」


 おそらくなと手紙の内容をみる限り、陽空はこれ以上迷惑をかけたくないから、上に令状を取り消すよう内密に報告したのだろう。

 なんのためにこの課ができたと言うのだと、悩まされることとなった。



 破島が陽羽を逃すことは想定内であり帰宅し、破島が偽の脱出ルートを教えたことで、陽空はまんまと罠にかかった。陽空は私の前では冷静でいながらも、私がいない間は逃げることに必死だったようだ。

 お仕置きをたっぷりし、いまとなっては私の言葉をよく聞き、真顔だった顔も徐々に笑顔を見せるようになった。


 ストレスを与えないように、最近は出かけることも多くなり、時に寄り添うこともしばしば。いずれ三人で歩む光景が待ち遠しいと、陽空の部屋に入る。

 ソファーに座って何を読んでいるのかと思えば、子供の名前をどうするか考えているようだ。私は後ろから抱きつき、おかえりと言われたからただいまと言う。


「ねえ、がく

「なんだい?」

「名前の由来って、聞いたことある?」


 名前の由来か。母上に一度聞いたことがあった。うる覚えだが私の由来を陽羽に教えてあげる。


「周りを助け、癒しの中心となり、末長い繁栄を願ってると言っていたな。陽空はどんな由来だったのだ?」

「太陽のように、青い空のように、自由に羽ばたいて、すくすくと成長してほしいって。陽羽もその由来が秘められてる」


 そうか。まだ性別はわからないと聞いているから、とにかく候補になりそうなものは付箋が貼られていた。


「候補はあるのかい?」

「一応。がくの名前が鶴だから、鳥系の名前があったほうがいいのかなって考えてて」


 そこまで考えてくれているとは嬉しいものだと、どんな名前だいと聞くと本を見せてくれる。付箋が貼られてあるページを捲ってみた。透翔ゆきと和翔かずとじん結鶴ゆづる灯鶴ひづる美鳥みどり

 結鶴と灯鶴だったら、男の子であっても、女の子でも使える名だ。それかこんなのはどうだと提案をしてみる。


「陽空の陽と私の名を組み合わせて、陽鶴ひづると言うのはどうだ?」

「重い」


 ガーンといい提案だったと思うんだがと説得するも、それは却下と言われてしまった。まあ私の名が入っているだけでも十分かと、子供の名は陽空に任せているからいいとしよう。

 また夕飯にとキスをして、陽空の部屋を出ようとしたところ、がくと呼ばれ振り向く。


「一度、実家に戻ってもいい?正式にがくと一緒にいることを伝えたいのと、孫ができることも自分の口で話したい」


 それは一番嫌だが、ストレスを与えると子にも障ってしまうから、帰らせるのがベストだろう。それにちゃんとした病院で診てもらったほうが安心だ。


「よかろう。但しクリスマスは大事な日だ。その前日、迎えに行かせるからそれまでは実家でくつろぐといい。それから病院はちゃんと受診しなさい。それが守れないなら、許可は出せない」


 すると陽空が立ち上がって私に飛びつき、ありがとうと言い、早速実家に帰る準備をする陽空。私は部屋を出ると部下が話したそうで、報告をと歩きながら聞く。 


「何度も試しましたが、邪魔が入ります。どうしますか?」

「すでに警察は身を引いたようだ。こちら側が被害に遭うように、仕向けたまえ。それから陽空を一時期、実家に帰らせる。家まで送れ」


 承知しましたと部下は陽空が準備できるまで、廊下で待機をしてもらい、黎明の動きがどうなっているのか確認しにいった。



 自室で受験勉強をしていたら、陽空とお母さんの声が響き、部屋を出て下へと下りた。そこに姉と付き添いらしいレッドクレインの人がスーツケースを持っている。


「陽羽、お父さんに早く連絡入れて。陽空、大丈夫なの?」

「平気。荷物、ありがとうございます」


 レッドクレインの人は一礼して帰って行き、姉が解放されるとは予想外な展開が起き、お父さんにメッセージを送っといた。スーツケースもワインレッドという、どんだけ赤が好きなの思ってしまうほどだ。

 姉は久しぶりのリビングを眺め、お母さんはお姉ちゃんの好物を作り出す。今日は宴になりそうと思っていたら、お姉ちゃんの鞄にマタニティマークのキーホルダーが付いていた。思わず姉のそばに寄り、どうしたのと昔の姉に戻っていて、少々戸惑うも、これってと聞く。

 

 そしたら嬉しそうな表情を出して、お腹にいるよと言った瞬間、お母さんが食器を落としてしまったっぽい。姉の言葉でショックを受けちゃったらしく手伝う。

 これは一大事と早くお父さん帰って来てと、思いながらも、お母さんが夕飯作れるか心配になった。


 姉があんなに喜ぶ顔を見たのはいつぶりだろうか。あれ、じゃああの人とさっき会った時、私のことを義妹と呼んでいたのはいずれそういう関係になるからってことなの。

 お父さん激怒しちゃうんじゃと慌てて透にもうちに来てと送っといた。


 夕飯が出来上がる頃、車のエンジン音が聞こえ、お父さんが帰って来たっぽい。ただいまとお邪魔しますという透の声が聞こえ、いよいよ話が始まる。

 お父さんと透がリビングに入り、姉がソファーから立ち上がって、ただいまと告げる。おかえりと二人は言い、透が姉に触れようとした瞬間、触らないでと身体を縮こませた。お姉ちゃんと寄り添い、私は触れても大丈夫らしい。

 状況を見て、おそらくそういう指導を受けているのだろうとお父さんと透は感じたんだろう。とにかく夕飯をしっかり食べた後、ゆっくり話すことに。


 姉は夕飯を食べながら、幸せなエピソードを聞かされて、私はあまり夕飯を食べれなかった。なぜなら姉が異常なくらい普段と違っていたから。


 夕飯が終えひと段落し、それぞれソファーに座って、姉から報告を受ける。


「レッドクレインの長とクリスマス、式を挙げることになった。それからお腹に赤ちゃんがいるの。だからこれ以上、捜査はしないでほしい。私の意思で家を出たから罪には問われないでしょ?」

「…本当にレッドクレインの長の子を産むというのか?」


 もちろんと笑顔で言われ、お母さんは耐えきれず、寝室へと向かってしまった。お父さんは思い詰めてしまい、透も言葉を失っているようだ。

 どうするのかなとそわそわしていたら、お父さんはわかったと諦めるかのようなことを言い出す。


「わかった。陽空がそうしたいのなら、そうしなさい。但し、一度、長に会わせてもらいたい。そうでなければ、陽空を監視下に置く必要がある」

「伝える」

「今すぐ連絡はできそうか?」


 お父さんが姉のスマホを取り出し、佐田さん修復できたんだ。やってみると鶴という人物に連絡をしてみるも音信不通。そこで姉は破島淡に連絡をしてみると、破島淡の声が聞こえた。


『陽空、どうした?』

がくいる?」

『会議中だから、今は出れそうにない。我でよければ話しておく』


 そこで姉が言おうとしたら、お父さんがストップをかけ、お父さんが喋り出す。


「久しぶりだな、破島」

『これはこれは、朝峰警部。自分を捕まえに来ようとしているのか?』

「そうではない。レッドクレインの長に伝えておけ。一度、会食を申す。そうしなければ、陽空を監視下に置き、レッドクレインと接触させないようにすると。会食をした後で、陽空を嫁に出す」

『長はこの期間とても忙しい方だが、伝えておく。そのスマホにまた掛け直す。陽空、家族に会えてよかったな』


 それを言った途端、切れてしまい、姉はその言葉で思いっきり泣いてしまった。お父さんと透は怒りが収まらず、お父さんの部屋にいるようで、私は姉のそばに寄り添って、早くレッドクレインが捕まることを願うしかなかった。

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